1話 親友の妹の偽彼氏になりました
第1話
俺の名前は、東雲 愛斗。普通の男だ。俺には大親友と言える友達がいる。そいつの名は、織田 優希。めっちゃイケメン。それはもうイケメン。しかもスポーツ万能、テスト全国1位
、毎日告白三昧。敵わん。勝てん。羨ましい。普通なら俺みたいなやつが友達になれるわけが無いのだが、幼稚園から一緒なだけあってとても仲が良い。
俺らは高校2年生。優希には妹がいる。俺らの1つ下で名前は、織田 瑠奈。とても可愛い。めっちゃ美人。噂では毎日告られているとか。兄弟揃ってモテモテ。凄いなおい。
「お前ら兄妹ってほんと凄いよな。ハイスペックすぎるだろ。親御さんもさぞかし鼻が高いだろーな。」
「そうか?別にそんなことないと思うぞ。」
「いやいや。毎日告白されてるなんてスゴすぎだろ。男の夢だよ。俺もそんなハイスペックに生まれたかったよ。」
「いやいや。お前の方がいいだろ、愛斗。お前はめっちゃ優しくて気遣いができてなんでモテないのか俺には分からないよ。」
「そうか。優希にそんなに褒められるなんて嬉しいよ。俺も頑張るわ。」
「そうそう。そういえばな。妹の瑠奈が最近困ってるらしくてな。」
「何に困ってるんだ?」
「毎日よく分からない男子から告白されてるらしいんだよ。それがうざいらしいんだよね。」
「モテるってのも大変なんだな。」
「それでなんだが、愛斗に頼みがあるんだ。」
「なんだ?」
「瑠奈の彼氏になってくれないか?」
「彼氏?!」
「おう。男避けの偽彼氏になってくれないか?」
なんだ。偽彼氏か。ひびった。まぁそうだよな。瑠奈ちゃんの本彼になれるわけないよな。
「いいけど、瑠奈ちゃんは大丈夫なの?偽だとしても俺だぞ。瑠奈ちゃんが変に見られないか?」
「大丈夫だよ。もし優希のことを悪く言うやつがいたら俺が許さないから。」
「そうか。なら大丈夫だね。ちなみに瑠奈ちゃんにこのことは言ってるの?」
「いや、言ってないよ。」
「言ってないのかよ。大丈夫か?」
「大丈夫大丈夫。なんとかなるだろ。放課後俺ん家に来てくれ。」
「おう。わかった。」
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放課後
「お邪魔します。」
優希の家にやってきた。久しぶりに来たな。5年ぶりくらいか?瑠奈ちゃんにも久しぶりに会うな。今から偽とはいえ、瑠奈ちゃんの彼氏になるのか。少しでも男避けになれるよう頑張ろう。
「瑠奈ー、いるかー。」
優希が瑠奈ちゃんを呼んだ。
「何?兄貴?」
「おー、いたいた。瑠奈、覚えてるか?愛斗だぞ。」
「もちろん覚えてるよ。愛斗さんお久しぶりです。」
「久しぶり。瑠奈ちゃん。」
「瑠奈。お前最近沢山告られて困ってるって言ってたよな。」
「うん。それがどうしたの?」
「それをどうにかしてやりたいとおもってな。考えた結果偽彼氏を作ればいいんじゃないかって思ってな。それでその彼氏を愛斗にやってもらおうと思ってな。」
「え?愛斗さんに?それ迷惑じゃない?」
「いや瑠奈ちゃん。大丈夫だよ。俺なんかでいいなら引き受けるよ。」
「そうですか。ならお願いします。偽彼氏なんですよね?」
「うん。そうだよ。偽彼氏。」
その後も色々と会話をして俺は帰路に着いた。最後に偽彼氏だよね?って聞いてきたってことはやっぱ俺が本彼になるのは嫌なんだな。まぁ、分かってたけど。
少しでも瑠奈ちゃんに本当の彼氏が出来るまで助けになるように頑張ろうっと。
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作者のゆーです。この作品はカクヨムでも掲載しています。評価がよかった続けたいと思っています。よろしくお願いします。