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名付けの儀 1

始まりました。


さて、今日です。


「名付けの儀」


当日です。

結局、伯父さまの名前はミドルネームに入れることで、おじい様とのお話まとまったようです。


で、あの日から私、気が遠くなって意識がこの世界に留まれなくなっておりました。現実逃避とも言います。

名前知りませーん。


白地に金糸の刺繍、これでもかと盛ったレースの豪華絢爛な衣装に身を包んだ

そう私、今日の主役です。


自分的に、キラッキラの笑顔でお客様をお出迎え。


並んで出迎えるのは、両親と同母の姉達。

おじい様が、初めて見るおばあ様とやってきた。ゴージャスな美魔女。目の色以外はお父様とよく似ている。普段は、領地のお城に住んでいるそうだ。


「まぁ、可愛らしいこと。あなたの言う通りジルベールに良く似ているわ。」

おばあ様は、おじい様に笑顔を向ける。その笑顔には影はない。おばあ様ったら思ったより男前。

お母様の方のおじい様・おばあ様はいないのかしら?って思ってたらキターーーーッ!

来ました、イケメン!ザ王子って雰囲気の10代後半の2人連れ。

「叔母様、お久しぶりです。」

「今日はおじい様や父上の代理で母とおばあ様のエスコートでまいりました。」

「まぁ。アンリ、シャルル。ようこそ。」

「お義姉様、お母様今日はわざわざありがとうございます。」

「ごきげんよう。リザベータもう身体はすっかり良いのですか?」

母を気遣うのは母方のおばあ様。横にいる優し気な少しふくよか女性が母の兄嫁で二人のイケメンの母らしい。


エスコートしてきたイケメン2人。

バリバリ王子オーラ出ているのが兄アンリ。銀の髪に黒い瞳。細マッチョ系の騎士タイプ。

深紅の上着には、瞳と同じ黒い糸で刺繍がされている良く似合っている。


弟シャルル。眼鏡男子。顔立ちはうちのお母様に少し似ている。茶色の髪に眼鏡の奥の黒い瞳は兄アンリと同じ。こちらの方が思慮深そうだ。髪と同じ色の茶の上着に刺繍が黒い糸で施されているのは兄と同じだ。


「父が来れなくて残念だと申しておりました。」アンリが言う。

父が笑う。

「まさか、王が家臣の家の名付けの儀などに顔を出す訳にはいかぬでしょう。」

「王子がお二人も見えられただけでも恐縮しております。」

「恐れ多いですよ。そうだろ、リザベータ。」

父が母に同意を求める。

「お兄様が家に・・・。そうですね。とっても恐れ多いです。」母も笑う。


アンリとシャルル王子様だったよ。


ってことは、お母様は元王女!

お姫様だぁ~。

もう、赤ん坊なりに大興奮。

伯母様は、王の妃ってことで、おばあ様だって元王妃だよ!

王子様がいとこだよ。

私の「名付けの儀」すごい。王族がゴロゴロだよ。


私の家、ユールヴェル侯爵家。ユールヴェル地方を治めている貴族。今の侯爵はおじい様。

お父様は、次期当主。30歳だった。

お母様は年上の38歳。8歳も年上だった。見えない。優し気で楚々とした少女のような風貌が4人の子持ちに見えない。ってか、お母様、結構高齢出産なのでは。決して化学や医学が進んでいるとは思えないこの場所で。リスク高いと思います。


ありがとうございます。もうすでに大勢のイケメンに囲まれて人生始められております。

感謝です。リスタート純粋に頑張ろうと思えます。


その決心、次のお客様で吹き飛びますけど。



お父様の悪友登場です。

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