サプライズは碌な事がない!(涙)
どうして、こうなった。
お祝いの宴ですから。
で、今日を迎えました。
天気も良い。
晩餐と舞踏会は夕方夜の7時ぐらいから、正式にお招きしたお客様と。
私は、ここには参加できません。
昼過ぎから、お茶会の様な軽食やスイーツを整えての挨拶。
こちらに参加。
正式に招かれていないけれど、二人にお祝いしたい方が訪れる。
勿論、ほとんどが貴族。
領地の農民の代表人も、緊張しながらお祝いに来ていた。
昼の部は、子連れの人も来る。
今日だけの専門のメイドが数人雇われている。子守りです。
勿論貴族のお子様ですから、自分のメイドさんも連れて来ている。
玄関ホールにいるフィリップとベリンダ。とその親族。
来客は、挨拶を済ませると子供を、この部屋に預けていく。
メイドと一緒にこの部屋でお留守番。が正解?
そこで、発見。
お母様のお友達の孫。
ギーズ伯爵家のジュリアス君。
おばあ様は、確かフィリップと訳アリだったはず。
気まずい。
あぁ、両親とご一緒に。そうですか。
よだれは変わらずでしたが、歩いてました。
「こにちわでしゅ。」
挨拶してみる。
「バビュ。ちゅわ。チュッ。」
最後のチュッはほっぺにいただきました。
ちゅわは、こんにちは?
彼は、人に近づいてました。失礼かな。
かなりイケメンに育ちそうな気配。気配だけですけど。
ほっぺにチューは、溺愛へのプロローグかなぁ。と言ってみる。
私も、今日はウキウキわくわくサプラーイズ。
庭では、大道芸の様な出し物も行われて賑やか。
メイドさんと一緒なら、子供でも見に行って大丈夫。
シャボン玉芸を楽しむ。
フィリップ様とベリンダ姉様が見える。
お姉様の瞳色の蒼い上着には、濃いブルーのフィリップ様の瞳色の刺繍。
姉様のドレスは、フィリップ様の上着の刺繍の色濃いブルー。銀の刺繍で飾れられるブロワ伯爵家の紋章。
髪は、半分だけ上げられて、真珠とリボンに飾られる。
ベリンダ姉様の顔立ちが華やかなのと、やはり恋する女パワーなのかシンプルでも美しい。
今日の
「べりんだねえね、きれいでしゅ。」
なのだ。
お客様も増えていく。
ギャラリーは多いに越した事はない。
夜の晩餐会のお客様も混じり始めた。
王子様の登場。今夜は王家からのお客様は2人。
シャルル殿下と、アルフレッド殿下。
まず、シャルル殿下がお姉様をエスコートして登場。
「叔父上は、もう少し遅れるそうです。」
茶の上着に髪色の銀色の刺繍。胸に王家の紋章。
エレン姉様のドレスは、殿下と同じ色。ただベルベットのリボンと銀のビーズがアクセント。
お似合いですね。
ジャンヌが、走らず急いでやってきました。
「レオン様。もう仮面の青年隊準備できました。」
眼がキラキラしてます。
「青年隊の方、マントを深く被ってこられてお顔見られなかったんです。
残念です。でもこちらで準備して作ってもらった仮面を着けてもらってますから。
推しの夢1つ叶いました。」
もうすぐ、私のプレゼントの出番。でも・・・・今。
私の隣でジャンヌが聞き捨てならない一言を言ったような言わないような。
聞きたくない言葉を言いました。
その一言。
「まぁ、エレン様の婚約者の方の髪の色は銀色なのですね。
仮面の青年隊の方と一緒ですね。
今日は、楽器の方一人は、お知り合いの婚約パーティに行かれるそうです。
演奏は、5曲だけになってしまいましたけど。
偶然ですね。婚約のお祝いなんて。」
私、思わず振り返ってジャンヌを見てしまいましたが
首がギギギと音を立てたような。
お知り合いの婚約パーティって、ここじゃないよね。
いや、こういう時の悪い予感は当たるもの。
普通は断るよね。
うん、きっと君たちは来ない。
だから、それは私の予想の君たちじゃないはず。
きっと、その髪は鬘だと言って。
「あいさちゅ、ちまちゅ。」
とりあえず、挨拶&下見。安全確認。
参事は未然に防ぐ。
あ!
司会の人が、紹介始めちゃった。
フィリップ様、ベリンダ姉様が前に行く。
「レオン様からのお二人へのプレゼントです!
今、1番大人気の楽隊を、お二人のお祝いの為にレオン様がサプライズです。
彼らの素敵な歌声を楽しんで下さい。実は私も、楽しみです。
神出鬼没、謎の彼らに会える皆様は、間違いなく幸運の持ち主。
『仮面の青年隊』どうぞ〜。」
司会の人が盛り上げて去る。
2回も私の名前言って、念押ししてくれました。
違う人である事を祈ります。通じないかなぁ、祈り。
出ちゃいけない人でした。
どうして、来たの。
仕事は、選ぼうよ。
私のせいじゃないと思う。