表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/57

婚約披露 前夜

やっと。

晴天。


ついにベリンダ姉様の婚約のお披露目の日が来た。


婚約日和・・まぁ最悪の天気でもお披露目は出来たとは思う。

結婚式の挨拶の定番。

「雨降って地固まる。」


でも、ドレスで着飾って出かけるならやっぱり良い天気に越した事はない。

暑すぎず、寒すぎず。なんでも程々。


ベリンダ姉様と私達家族は、昨日からフィリップ様のお屋敷に泊まり込んでいる。

近いっちゃ近いけど、やっぱり淑女には準備ってものがあるし。

お屋敷で朝早くからやっぱり準備は滞りなく。


その代わりと言っては何ですが、おじい様夫妻が王都の屋敷に滞在中。


準備が大変なのは主に女性陣。

男性陣は、別に屋敷からでも構わないのですが、婚約者の親族という事で

お泊りになりました。


昨日の晩餐。

普通は子供は、正餐なら別室になるが

顔合わせを兼ねてと言いながら、見知った者同士の賑やかな夕餉。

新しく、お母様の子供扱いになった3人も今回は一緒に来ている。

賑やかな晩餐になった。


「いよいよですね。明日が待ち遠しですわ。」

「長かった・・・・本当に永かった・・・。

このままもう、フィリップの嫁を見ないまま逝く覚悟をするところでしたわ。

ベリンダ様ありがとうございます。」


フィリップママの言葉が重い。


「母上。さすがにそこまで・・・で、どこに行く覚悟ですか?」


「フィリップ。あなたのお父様の所にですよ。」


「行く・・・逝く・・・あぁ!まさか縁起でもない。」


「これから、領主夫人としての役割もベリンダ様に教えて逝けます。」


「また、まさかの逝けます。って!本当に明日がおめでたい事ですからやめて下さい。」


そんなフィリップの横でニコニコしているベリンダ。


なんだか浮かれている雰囲気に一言いいたくなってきた。

2人は、私の功績を忘れていないだろうか?

レオンに感謝が足りなくない?

って、要らない考えでした。


子供椅子の上で立ち上がってあのポーズ。

やっちゃいけないやつ。

脳が若いのに直ぐ忘れるのは、やっぱりまだまだ、赤ちゃんよりだからかな?


ビシッと肘伸ばしてフィリップを指差し

「コンヤクでちたのは、れおんのおかげでしゅ!

カンチャしゅるです。

それに、ふぃりっぷにきちゅされました!」


あ!キスされたんじゃなく自分からキスしたのでした。

38+1=39年

ファーストキスの相手がフィリップ様でした。

思い出すとぶぁっと朱くなる。


そして、お母様に口を塞がれる。


【きちゅ】の単語で皆の視線がお父様を見たような見ないような。


ベリンダ姉様が赤くなり鋭い視線がお父様に向いた様な気がします。

まさか、まだ『ライバルはお父様』から抜け出していないのでしょうか。


そしてお父様が機嫌悪く、フィリップ様にお酒を勧めておりました。

「いや、明日さすがに二日酔いの顔を見せられない。」

というフィリップ様に

「なに!ベリンダを娶るという事は、フィリップは私の息子になるという事ではないか。

む、こんな老けた息子でよいのか?

まぁ、それより。義父の酒を飲めないというのか・・・。

そうか、ならベリンダはやはりお前には嫁にやら・・。ごふっ。」


自分は一滴もお酒を口にしていないのに、目が座っているお父様が絡んで

嫁にやらん!宣言にベリンダ姉様が涙ぐみ。


「やはりお父様もフィリップ様をお好きなのでは・・・。だから・・。」

と、斜め上か下か考えるベリンダ姉様。


お母様がちょっと?だけ肘でお父様をつついて

周りの皆が呆れて夜が更けていきました。


賑やかな晩餐に乾杯。


イケメンが増えない!

でもこれから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ