少しだけ、大きくなってます。
周りの事少し理解できてきました。
女神さまからの、「まだまだ告知」をいただいてから
イケメン人口は増えることなく、あ!執事もイケメンでしたよ。ちょっとお年寄りでしたけど。おじい様より少しお年を召しておりました。
首が据わった頃から、部屋が与えられて一人ぼっちだ。私の部屋といってもメイド等が必ず一人は控えている。昼間は、お母様が刺繍等、貴族の奥様の嗜みのような事をしながら傍にいてくれる。静かで、落ち着いた日々だ。
時折3人のお姉さまが顔を見せる。お母様が同じお姉様。
前に来た子供たちは、母親が違うお姉様方っぽい。
同母の姉達は、私が生まれてすぐに顔を見に来ていたらしい。1番年上なのは17歳くらい。
ん?んむ、20代後半と思っていたけどお父様って何歳?
落ち着いた雰囲気のお母様によく似た茶色い髪にお父様より薄いグレーがかった青い瞳のお姉様その1。お姉様その2は、おじい様に似ている、黒髪に勝気そうな蒼い目をしている。12歳ぐらいかな。その3のお姉様は10歳くらい、ゴージャス金髪に蒼い瞳。お父様にそっくり。でも、お父様よりにやんちゃな目をして危険な気がする。この先、姉として無茶ぶりされそうな気がするのは前世でお局様に揉まれた女の感・・・かな。
寝返りが打てるようになってきた頃、来客は増えないものの部屋が賑わいを見せるようになってきた。
お母様とお父様が仲良く二人で部屋に顔を見せる。
お針子の様な人が来ては、布を当てたり寸法を測ったり。
おじい様もお父様と顔を見せる。
なんか、理解できない単語が飛び交っている。
お披露目があるらしい。
「名づけの儀」と云うらしい。
日本でいう、お宮参りのようなものなのかもしれない。
庶民は、教会?神殿?に外出できるようになった子供を直接連れて行くらしいが、貴族は
神官を直接、館に招いて行うらしい。
らしいが多くてイラってするけど、自分で確認ができないので仕方がない。
「名づけの儀」には、親族と本当に近しい友人だけを招くようだ。
お母様は、執事・メイド長と名簿の確認や招待状の発送、お姉様方の衣装の用意等準備に忙しそうだ。私の衣装もお姉様方の衣装もお譲りやお下がりはしないらしい。さすが貴族様。
もちろん、お母様の衣装だって新調される。
お母様は、お父様の第一夫人で、他に夫人というのか側室というのかこの世界の言い方は分からないけれど後2人妻がいるらしい。まだ見たことが無いのでどんな人達わからない。
嫁同士のバトルなんてないといいなぁ。
お父様はもちろん、頑張っているよね。
でも、お父様はお母様を「大好き」という眼でいつも見てる。向かい合っていない時も、お父様は目でお母様を追っている。少し悲しげでひたむきな視線を送っている。お父様・・・どんだけ好きなのお母様を!うらやましい。
お母様が振り向くと、悲しげな部分はなくなり、すっごく優しいまなざしに代わる。
愛が滲み出てる。
その深そうな愛、お母様には理解されてないっぽいけど。私にはわかるよ。
追っかけしてる時、一瞬でも視線が交わる瞬間を待って団扇を振ってた私と同じ目をしてるよ。
ゴージャスイケメンお父様。過去に何があったの??どんなトラウマが・・・。なんてね。
赤ん坊なので、複雑な大人の事情は放置。