表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/57

責任取りなさい!

レベッカとリザベータとブリジット

翌朝 


起きると、お父様はいなかった。

ガックリ。


代わりにユーリエが起こしに来る。

こんな事言えないが、朝の目覚めが違う。

ユーリエで起きる↓

お父様で起きる↑

ユーリエ、ごめんね。貴方は全然悪くない。ただゴージャス感が足りないだけ。

私の気分でしゅ。


ユーリエに抱えられ自分の部屋に帰り着替えさせてもらう。

そして、ここからは自分で歩く。

自分でも、進歩が感じられる。きちんと歩けている。

赤ちゃんから幼児に進んでいる。


モーニングルームで朝ご飯。

お日様が笑ってる。今日も良い天気。

ん?今日は日曜日?


お母様が、帰ってきた。

「まぁ!今、朝ご飯なの?寝坊したわね、レオン。お父様と夜更かしかしら?」

なんだか、行動を読まれています。さすがお母様。

「では、私もここでお茶を。」


「奥様、旦那様がお帰りになったら、ご相談したい事があると。

お帰りになった事をお知らせしてもよろしいでしょうか?。」


執事のセバスチャンが現れる。


「構わなくてよ。レオンとお茶を楽しんだらお部屋に伺うと伝えてね。」



お父様が、飛んで来た。

貴族らしさを失わず、どうやったら書斎からこんなに早くやって来れるのかな?

走ってない?よね。


「ふふふ、お急ぎの御用でしたの?御髪が乱れておりましてよ。」

ふふふと笑うお母様は、本当に優雅。


「いや。」


お父様が髪を整えながら、ほわっとに笑い座っているお母様の旋毛に軽く口づける。


「お帰り。」

「只今帰りました。留守の間に何かございました?」


お父様の熱い想い。

お母様は、スルー。


セバスチャンが引いた椅子にお父様が座る。


「いや、レベッカの事だ。近頃子供たちへの躾が厳しいと聞いた。

昨日は手まで挙げたようで、庇った側仕えが怪我をしたそうだ。」


「まぁ!間違いなく旦那様のせいですわね。」

「え!」

「レベッカ様を最後にお部屋にお呼びになられたのはいつですの?」


「・・・・・・・・・・・・。」


「レオンが生まれてからは、いつ?」


「・・・・一度も・・・・・ない。」


「まぁ、ではその前は?」

「其方の懐妊が分かって心配で、他の者を側に置く気になどならなくてな。

もちろん、レベッカだけでなく、ブリジットも側に置いてはおらぬ。」


なんだか判らないけど、胸を張って断言するお父様。

それは違う気がする。


「で、今日はレベッカと話そうと思うのだが・・。どの様に話せば良いのか。」


「セバスチャン。」

「はい。奥様。」

「レベッカ様のお子様をしばらく母屋の方へお連れして。」

「はい。早速。」

「それから、今回は特別という事で。

旦那様はしばらくレベッカ様の別棟で過ごされますのでそのように手配を。

城へもそちらから通われますから。お願いね。」


テキパキと決めるお母様。

唖然とするお父様。


「え!なぜ?」


「しばらく、レベッカ様と蜜月の様にお過ごしになるのが一番でしょう。

レベッカ様はラウール様をとってもお好きなのですから、

しばらく旦那様を独り占めできればお気持ちも落ち着かれるはずですわ。」


「嫌だ!」


「あらあら、困りましたね。我が儘を言われるなんて大人気ない。

外の方というわけではなく、内の第二夫人ですのよ。

仲良く過ごされれば良いではありませんか。」


そうだ!そうだ!私でも解る。

放置はだめでしょ!


「其れではレベッカだけでなく、ブリジットの所にもとなったら困る。」


お母様の顔が?マーク。


「あちらは、本人の懐妊が分かってからは一度も無い。」


ん?お姉様達確か4歳だったはず。良いのでしょうか?


「ブリジット様は、お子様を2人とのお約束でしたから。」

「ほ?」


「ブリジット様は、始めから第1夫人を嫌がっておられて。

ご実家が侯爵家でしたから、

どこにも嫁がないということが許されませんでしたので

旦那様の第3夫人にご自分から売り込んでいらっしゃたのです。」


「聞いてないが。」


「お聞かせしておりませんもの。嫌がられるでしょう?」

「嫌がるに決まっている。」


「だからですわ。お兄様にお願いしてお話を進めていただきましたのよ。」

「陛下に頼んだのはリザベータだったのか。

どうしても断れない者に頼まれたというのは貴女の事だったとは・・。」


「お子様を出来れば2人と。お願いしました。まさか双子をお産みになるとは

思いませんでしたが。」

「ブリジット様は『これでお役御免だわ。』と喜んでおられましたから。

それに今は、お仕事がお忙しくて貴方の事など考えてもおられないかと。」


それも、いくら第3夫人でも良いのかな?


「仕事?」


「ドレスのお店を持ちたいというのが、ブリジット様のお望みでしたのよ。

ご実家では、女が嫁がず仕事をしたいなどと言っても許されませんでしたもの。

それで、一度嫁いで他家の者になれば、煩いご実家から口出しできなくなりますでしょう。

ちょうど良いからというお話になりましたの。お茶会で。

お二人が生まれた後に我が家から資金援助、出資して

参区にお店を出しておられますのよ。たいそう流行っておりますのよ。

ブリジット様のお店のドレス。

私も娘達も利用させて頂いておりますのよ。うふふ。」


何気に、お茶会って。

お茶会って怖い。


今度お母様のお茶会に付いて行こう!と決心しました。







一夫多妻と一婦多夫とどちらが大変何だろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ