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お屋敷

説明ばかりになってしまいました。

お母様が忙しい。


ベリンダ姉様の婚約式の後にはエレン姉様の結婚式まで迫っているから。


準備は、やはり母親の役目になるのは仕方ない。

どちらの相手も貴族。

それなりの格式は保たなければならないし、もちろん我が家も侯爵家として矜持がある。


こういう時は男親の出番はあまりない。

お金を出すだけ?


色々な商人が家に来る。

衣装やカトラリーに家具、シーツやカーテンなどリネン類。向こうのお屋敷とのやり取りも大切。

エレン姉様は、新しい公爵家をシャルル殿下と作る事になるのでそれなりに準備するものが多いはず。

でも、ベリンダ姉様はブロワ伯爵家に有る品は持って行く必要はない。

婚約は直ぐだが、結婚までは2年もあると、思うけれど

こちらの世界にはミシンや電気の織機などが無い。プレタポルテ等既製服も無い。

布は手織り。刺繍も職人が手で。ドレスも装飾品も全てオーダーメード。時間がかかるのは当然。

この時に思う。

庶民の女性に生まれなくて良かった。

機織りとか、刺繍とか絶対無理。

私がお母さんだったら、うちの子供は目が粗く織られた布に穴を空けて頭を通す

貫頭衣のような服を着せられ笑われていたかも。

ごめんね、お母さん不器用で・・・。

いや、そこは一生懸命働いて古着でも買ってあげるが正解ですね。

出来る事を頑張る。基本。


で、お母様は忙しい。

お父様が寂しくなる。

兄弟が増える・・・・・?!


王城の近くは、近衛騎士団、王国軍などの施設が演習場や寮などを備えて取り巻いている。

そして、次に壱区と呼ばれる部分には、将軍や騎士団長など軍の重鎮の屋敷と大臣など内政を預かる高位の役職に就いている者の屋敷がある。

基本石造りの頑丈な建物が多いので立て直し等はせず、代々役職に就いた者が住む屋敷となる。

近衛騎士団長屋敷、将軍の砦?宰相は、ホワイトハウス?の様に役職者の公邸扱いの物がこの区画には多い。

この区画には公爵など、王家に連なる貴族の屋敷も有る。成人した王族も望めばこの区画に屋敷を持てる。アルフレッド殿下もここに屋敷を構えている。

現在の爵位は子爵だが結婚したら公爵位に陞爵される。

エレン姉様もここにシャルル殿下と住む予定。シャルル殿下も今は子爵。でも今はまだ城に住んでいる。こちらも結婚後公爵に陞爵予定。

もう屋敷も決まっていて、内装工事中だそう。

城に入れられない、王の愛妾に与えられる屋敷もこの区に有るとか無いとか。


そして、弐区と呼ばれる区画にあるのが、侯爵、伯爵など高位貴族の屋敷になる。

領地持ちの貴族がほとんどなので、大きさ的には程々。と言ってもと〇〇ドーム何個分と言われるレベルのお屋敷も有る。

我が家もフィリイプ伯爵家の屋敷もこの区画に有る。


そして、参区と呼ばれる地区。下位貴族区画、子爵・男爵・騎士爵などの住む地域と貴族相手の高級な商店が店を構える商業区域が半々。

そして、城と壱区の間には堀が他の区と区の間には塀がある。壱区と弐区の間の塀は高い。

上には見張り用の通路が作られ、弓兵が矢を射る余裕がある。この塀は厚さも10mほど。中にはきちんとした通路がある。所々に衛兵の詰め所が作られている。いざという時は攻防の要になる。

壱区と弐区、参区との間にも塀がある。土と石で作られた塀は厚さ1m、高さは4mほどしかないが前後は、それぞれ馬車が余裕で4台は通れる空き地があり、超えようとすると目立つ。壱区と弐区との間の塀には東西南北と4つの門。それぞれ、東門・南門・西門・北門と呼ばれる。

弐区と参区の間には東西南北の間に4つと全部で8つの門がある。こちらは1門から8門数字で呼ばれる。

参区の外塀には16の門がある。こちらは日本語で言えば『いろは』アルファベットなら「ABC」文字の名前がついている。

この塀に囲まれた参区から外がこの城の城下町になる。

平民と商店が賑わう街だ。


大きな街道に面した町の入り口には門があり、衛兵が詰めている。

夜間以外は、おおむね街への出入りは自由。

よほど怪しい者ではない限り、声を掛けられることも無い。


そして、その第弐区画に有る我が家。

母屋、と別棟がいくつかあるらしい。

この別棟に第二夫人・第三夫人がそれぞれの子供と住んでいる。


第一夫人以外は、基本子供のお披露目以外には領地の屋敷に行くことはないそうだ。

領主の後を継ぎ領地に住む場合、連れて行ってはもらえない。

よほどの寵妃でない限りそのまま王都の別邸が終の住処になる。

跡継ぎを生んだ場合も、その息子が後を継ぎ領地に呼ぶまではやはり、王都住まいのままになる。

貴族のご令嬢の中には田舎に引っ込むのを嫌って、王都に住める第二夫人以外を選ぶ方も少なくはないらしい。


この屋敷には、お父様の部屋。

お母様の部屋。

お母様の子供たちそれぞれの部屋がある。

部屋といっても、それぞれ寝室・居間(子供の場合勉強部屋?)バス・トイレ付

無いのはキッチンだけ。

私の部屋だけでも各々が大きくて、前世の我が家より広い確実に。

両親、弟夫婦その子2人と家族7人で住んでいたのに・・・負けてます。



そして、お父様の部屋に多分、夫人が呼ばれると思うのです。夜。

お父様、基本母屋を出ませんから。

私が幼児で夜寝ているので深夜の動向については知りませんが。

最近は、他のお姉様も、タイロンが優秀なのでこちらに勉強に通ってくる。


「お父様を久しぶりに見た。」


「素敵な方なのね。お父様。」


「見目麗しいのがパパ?」


と言っていたお姉様がいたから

お父様別棟に通ってなどいませんね。


子供にここまで言われるなんてネグレストではないですか?


お父様のお母様以外、要らないっぷりが潔いのか酷いのか。


読んでいただきありがとうございます。


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