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スキルが・・・

側仕え&遊び相手

領地最後の朝です。


「さ、レオン朝ですよ。」


昨夜の夜更かしが祟って寝坊しました。

失敗です。おじい様はもう起きてました。


起こしに来たのはおばあ様。

「レオンは、本当にアンドレが好きなのね。おばあ様は、寂しいわ。」

「こんぢょは、ばーちゃまと、ねましゅ。」

「まぁ、可愛い。帰したくないわね。」


「また来るのを、楽しみに待っていましょう。」

「ばーちゃま。きてくだしゃい。」

「ええ、そうね。今度はベリンダの婚約披露かしら。」


おじい様達に見送られ王都へ帰る。

「じいしゃま!」

「レオン!」

ひしと抱きついて別れを惜しんだ。


帰ってきました。

お家です。


寝ていたので覚えていませんが、目が覚めると見覚えのある天井が、無い!

留守の間に模様替えされていました。ベビーベッドから大きな普通のベッドに。憧れの天蓋付きのベッド。ベッドは大きい、3人は余裕で眠れそう。落ちる心配なんて要らない。でも、私が小さいので階段3段付きです。


とりあえず、ジャンプ。ポフ。ポン。ポン。キャッチされました。知らない人です。

「危ないですよ。それに貴族らしくありません。」

「だれでしゅか?」

「自己紹介を済ませておりませんでしたが、屋敷に務める者の顔をご存じなのですか?」

「ちらないひと、わかりましゅ。」

「ふむ、噂通り賢いお子様。」

「お初にお目にかかります。この度、お側に使える事になりました。ユーリエ・カミュと申します。カミュ男爵家の4男になります。」

「れおん・じりゅべーりゅ・ゆーりゅべりゅでしゅ。1さいになりましゅ。よろしくおねがいしましゅ。」

挨拶は大事。初対面。丁寧に一礼しておく。

これから身の回りの事を色々お願いするし、秘密を共有する事が多くなりそうだし。味方に付けねば。

でも、残念。イケメンじゃありませんでした。おかしい。

黒い髪に黒い目。少し垂れた目で人が好さそうに見える普通の顔。が、きっと護衛も兼ねているのか侯爵家のお仕着せに身を包んでいるけれど、キャッチされた時に硬い筋肉がしっかりついていた。武闘派?剣士?

いつもは、お付きのメイドに着替えさせて貰っていたけれど今日は彼が着替えさせてくれた。

抱き上げてもらったら、やっぱり胸の筋肉も硬い。

「お父様がお待ちですよ。」

「おなかしゅきまちた。」

まだ、口が思うように動きません。残念です。

「では、お食事を先にいたしましょう。」

「レオン様に朝食を。」

マリアンヌに渡された。

その間に、お父様に私が起きたと報告してくれるらしい。

朝ごはんは、朝食用の食堂でとる。朝日が気持ちよく入る大きな窓がある。なんて贅沢。

自分で食べたいけれど、それがままならない。汚して使用人の仕事を増やすのは気が引ける。そこは、大人の昔の記憶。「あーん。」される。まだ離乳食。歯が4本。

デザートを食べ終わる頃、お父様がお部屋に入ってきた。


「レオン、食事は済んだかな?」

「あい。」

ナプキンで、口の周りをふきふき。足りないところはマリアンヌが拭いてくれる。


「では、レオン。おいで。」

お父様が椅子から抱き上げてくれる。

今日もお父様は、金髪がキラキラ。ブレないイケメン度。


「では、父の書斎に行こうか。」

お父様の書斎は、まだ入った事がない気がする。お仕事の執務室もかねているようだ楽しみ。


お父様が書斎に入ると、そこにさっきの側仕えが控えていた。

そしてもう一人。

有り得ない。なんだかスキルがおかしい。

小太りのポチャッとお兄さんがいる。優しいそうだが明らかにイケメンじゃない!

「ユーリエにはもう会ったそうだがきちんと紹介しておこう。」

「レオン、お前の側仕えとなるユーリエ・カミュだ。そして教育係というかしばらくは子守り、遊び相手になってくれる。タイロン・カミュだ。」

ん?カミュ?お揃い。

「ふたり、かみゅ?おなじ!」

「そうだよ。二人は兄弟だ。」

「タイロン・カミュです。カミュ男爵家3男になります。よろしくお願いいたします。」

「れおん・じりゅべーりゅ・ゆーりゅべるでしゅ。」

ここでも丁寧に一礼。

「おにいしゃんでしゅか?」

「そうですよ。兄になります。」

「たった、三日だがな。」

「三日でも兄はには違いない。」

まるぽちゃで茶色い髪、グレーの瞳は眼鏡の奥。


兄弟げんかはここではやめてね。



イケメン以外が登場。よろしくお願いします。

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