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レオンの結婚相談所 その2

好きって言うのは大人は難しい。


お姉様が呼ばれてくる。

もちろんお姉様方メイド付き

王子にもフィリップにも側仕えが付いている。

これに、護衛が付くことが多いらしい。が、ここは侯爵の城なので護衛は、ついていない。

側仕えは、主のほとんどの事を知っているだろうな。

『側仕えは見た!』だな。

男性貴族の場合まず父親の側仕えの中から、信頼に値するものを付けられ(この時点ではまず年上。)学院に通ったり、している間に腹心を育てる流れになって、だんだん自分と同じ年ぐらい側仕えになって行くらしい。

そして家令と呼ばれる、家のすべてを留守の間預けられる者を育てなければ、領主として失格になる。領地と王都行ったり来たりするからね。

下級貴族の、嫡男以外。第二、どころか第五夫人もいる人世界だから、子沢山貴族もいるだろうし。(うちだって、姉様の嫁ぎ先探すのが大変そう)ん?

侯爵家との繋がりで引く手数多かも?

というわけで、私もこのお披露目の後で、教育係と側仕えが王都の屋敷で待っているそう。

イケメンだと良いな。この感じで行くと100%イケメンだろうな・・。なんだか複雑。

男の子は美人家庭教師に心時めかせなければ、いけないんじゃねぇ?などと。

男の子の初恋は幼稚園の先生は多い。今のところまだ、美人にはトキメカ無い。1歳だもんね。

女の子は、大体同じ年の同級生とかが多いよね。

「パパと結婚する!」って言ってた娘が幼稚園に行きだすと直ぐ、「〇〇君と結婚の約束しちゃった。」って言われて父親が涙する、のはよく聞く話。


そして。このお庭の一角。

頬を染めているのは、ベリンダ姉。ちょっとうつむいて頬を膨らましているのはエレン姉。仏頂面です。


ここで、先ほどの婚活チェックの出番です。


「ねえね。」

「「ん、なぁに?」」

「フィリップちゃまのお家にはイニュがいるそうですよ。ねえねイニュ好きですか?」

「いにゅ??」

「ああ、領地の館には犬がいますが、お好きですか?」

「城にも狩りに使う犬います。厩の横の犬舎で飼われていて、私は良く馬に乗るので犬舎にも寄ります。可愛いですよね。」

「シャルルちゃまはオウム飼ってるでしゅ。ねえね、オウムちってましゅか?」

私は前世の記憶があるので知っています。海賊の船長の肩に乗ってるイメージですが。

「オウムちゃべるでしゅ。」

「しゃべる?オウム?」

「オウムは、鳥なんですよ。赤い色をしていて大きさはこの位で・・・」

とシャルル殿下がいつになく熱心に腕を広げたり、身振り手振りで話し出す。ねえねが、ふむふむ頷いている。

んーと、後は若い人たちに任せてと、仲人は席を外すのが良いのかな?しかし問題です。王子様に抱かれてここに来た私は、どの様に退場すればよいのでしょうか?

簡単です。メイドに抱っこを頼めば良いのです。

しかし、見れば会話が途切れがちに。

昔の相談所のマニュアルを思い出す。

会話が、途切れたら身近な話題。相手を褒める。等々。

「ねえね、今日のドレシュ、綺麗でしゅね。シャルルちゃまは、エレン姉に似合ってるおもいましゅか?」褒めろシャルル!

「その色は、エレン殿の眼の色に合っていて、とてもお似合いですよ。」

フィリップ!お前が褒めてどうする!ベリンダの機嫌が下降したじゃないか。ムスってしてるじゃない二人が。

はぁ~。ですけど。

後で男二人には教育的指導が必要です。


ん!まだ聞いてない。お姉様の趣味。

「エレンねえね、お唄うたいましゅか?」

「私は、唄も楽器もあまり得意ではないの。でも聞くのは大好きよ。シターやチェンバロの音色は好きよ。学院の図書室にいると時々外から聞こえて、本を読むのをやめて聞いている時があるわ。でも、本に夢中で外の音が聞こえない時が多いけど。家でもお母様に呼ばれても気づかない時があって。良く叱られてしまうのよ。」エレン姉様本好きでしたか。

「ほぅ、エレン殿は本がお好きですか。どのような本がお好きですか?」

なんだかシャルルがグイっと来た感じ。シャルル殿下も読書は好きらしい。

話が弾んできた。

「ベリンダねえね。」

「何?」

「フィリップちゃまにイニュ見せるでしゅよ。馬も~。」勧めてみる。

「ご覧になります?」

「侯爵家の犬舎。興味がありますね。ぜひ、ご案内をお願いします。」

犬舎と厩の世話係が呼ばれ庭から二人が出ていく。ベリンダ姉様は、活き活きしてる。目がキラッキラッ。なんだか、しゃくだけどフィリイプが優しい眼で見てるよ。


「本がお好きなら、今度城の図書室から何かお持ちしましょうか?」

そうそう、シャルル。もう少し頑張れ。

「「わざわざ持ってきてくださるのですか。」

エレン姉様。嬉しいのですね。

「ええ、今日はジャックや本のお話が出来て。ジャックというのは私のオウムですが、楽しかったですよ。今度は、オウムの絵が載っている南の国の本等お持ちしましょう。」

「まぁ!ぜひオウムを絵でも良いので見てみたいです!」

そこ、もう一声欲しい所です。

「エレン殿と自分の事をお話するのは初めてですね。エレン殿がご自分の事をお話されるのも初めてですから。このような時間が持てて良かった。我が家にお迎えするのが待ち遠しくなりました。」

花丸です。シャルル。

お姉様が、赤くなって下向いてますが。

「ねえね。嬉しくないでしゅか?」

「もう、レオン!」

ぼそぼそ言う。

「私も、嬉しいでしゅ・・・。あ!」

「シャルルちゃま。ねえねも喜んでるでしゅ。」

あ!なんだか急にシャルル殿下が赤くなった?

側仕えと、メイドが眼をそらしてます。みんな空気に徹してくださいませ。


そろそろ、気を利かして幼児は退場の時間です。


空きましたがちゃんと続きます。

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