レオンのお子ちゃま相談室
失敗したらベリンダ無双再び
領地でのお披露目&誕生会
当日です。
目覚めると朝。
やはり昼寝をしないで頑張ると駄目です。
乳児の体力。夜の話し合いの前に撃沈しました。
ベリンダ姉様の泣くべきポイント講習会聞きたかった。
何やら、真夜中におじい様おばあ様、お父様お母様・お父様のお姉様夫妻、後お母様とお父様のそれぞれの弟。このメンバーだけの秘密の親族会議が開かれた模様です。
あぁ、参加したかった。面白そうだったのに。残念!
ポンポン花火が上がる。音だけだけど。
お祭りみたい。
何事? あ!私の誕生日。
パレードあるかな?
お城の前でパレードしたら・・・・・前世を思い出す。
電飾は無いけれど楽器や山車を揃えて、唄や踊りや衣装は問題ない。
着ぐるみショーを、ナイナイ。
妄想は、それぐらい。
みんな忙しいので始まるまでは、子供は一か所に集められる。成人したばかりのエレン姉様は、女主人としての采配の練習中。お母様について見習い研修。
私の子守りは、渦中の人ベリンダ。
「ねぇ、レオン。上手に涙なんて出ない。泣ける自信がないのよ。」
そこか。
「で、何で好きって言っちゃいけないのかなぁ。負ける事になるとか。何が負けるか勝つか判らないのよ。好きになった方が負けなの?相手を好きにさせたら勝ちなの?わかるレオン?」
乳児に相談。過去38年+1年の経験でも分かりません。
「レオンには、むじゅかししゅぎましゅ。」
一応、そう答えよう。
「だって、全然好きじゃない人が私を好きになって、私は勝ったって言われても嬉しくないわ。そうでしょ。」
「でしゅね。」
「それに、婚約してしまえばそのまま結婚って。私がフィリップ様を好きなように、私の事も好きになってもらって結婚したいの。お父様とお母様の様のように。婚約破棄されたら私の評判に傷が付くって。そんな風に脅かして結婚なんてするのはイヤなの。私、フィリップ様を不幸にしたくない!二人で幸せになりたいの。」
ベリンダ姉様怖いです。突っ走りそうな予感がします。
ここは私の出番でしょうか。
「フィリップおとにゃ。ベリンダ子供。」
「知ってるわよ。子ども扱いされてるもの。」
「フィリップにおちぇる。ベリンダもう、こどみょじゃないって。」
「もう、どうやっておしえるのよぅ。できるならしてるわ。」
「プンプンちゅるのは子供でしゅ。にっこりおとにゃ。」
「でもぉ、だってぇ。」
「それ、こどみょ。おとにゃ、だって言いまちぇん。」
「直ぐ、結婚ちないでちょ?」
「そう、成人するまで結婚できないから。2年待たなきゃいけないのよ。」
「ねえねが、頑張るでちゅよ。2年あるでしゅ。結婚しゅる時フィリップ、ベリンダしゅきになってる。きっと、ベリンダ姉しゃま、しゅてきなおとにゃなる。レオンは姉しゃましゅき。きっとフィリップもしゅきになりまちゅ!。」
大きく宣言してみる。
「姉しゃま、ちあわせ。フィリップもちあわせ。なるでしゅ。」
過去に言われてみたかった言葉を並べてみる。
「ベリンダ姉ちゃまは、綺麗でしゅ。可愛いでしゅ。元気でしゅ。優しいでしゅ。後、一生懸命頑張る子でしゅ。おじいしゃま達もお父しゃま達もお祝いに来たちとみんにゃベリンダしゅき。みんにゃ、ベリンダ応援ちてる。だから、直ぐダメ。2年まちゅでちゅ。『ちゅき』っていつでも言えるでしゅ。」
1歳児の語彙とできる限りの身振り手振りで説得してみましたがベリンダの暴走は止められたかどうか。
姉様は、眉間に縦皺で考えてこんでいる様子です。
あ!いけない。思い出しました。
眉間に皺は、禁止ですお姉様!
おじい様の結婚しろコールを思い出すって言われていました。
さあ、表で今日のお客様をお出迎えです。