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ポテンシャル   作者: まゆ山
1/3

ドラフト



第1回選択希望選手

朝生(あさお) (あきら) 投手 明和大学


『これで、3球団か』


晋一はドラフト中継を見ながら、3球団から1位指名を受けたことに改めて友人の凄さを感じた。


『さぁ確率3分の1だ。アローズに引かれるかな』


友人の彰は根っからのアローズファンであり、部活がない時はよく球場にも足を運び外野席で応援する言わばガチ勢であった。

もちろん、大のアローズファンということは他球団に指名された時のことを考え公にはしていない。


『指名されたらどの球団でも嬉しい。でも、やっぱアローズでプレーしたいな』


そう彰がよく言ってたのを晋一は知っている。


彰を指名した3球団の代表がくじを引く場所に登場した。アローズは監督の石川監督がくじを引くらしい。

石川監督は身長は低いが現役時代に200勝を達成した大投手だ。今年からアローズの監督に就任し、近年低迷してたチームをCS争いまで持ち込み、監督としての評価は高い。


3球団の代表がそれぞれ順番にくじを引き、司会者の合図により一斉にくじの封を切る。テレビ画面の中の彰も緊張しているのが伝わってくる。

そして、一つのくじを引き当てた手が真っ直ぐに上がった。


『交渉権は、、、アローズが獲得しました』


『よっしゃ!』


友人が希望通りの球団に引き当てられ晋一は自分のことのように喜んだ。

テレビ画面に映り会見を行なっている友人もニヤニヤ顔を隠せきれていない。


『やっぱすげぇな。彰は。ドラ1で希望通りの球団。すごいしか言いようがない』


晋一と彰は別々の大学の野球部である。2年の春、リーグ戦で対戦した後、彰から晋一に声をかけご飯を食べに行ったのが2人の関係の始まりだ。

そこからはよくメシを食べながら野球について語り合い時には馬鹿なことをやってふざけたりと互いに親友と言える存在であった。そんな親友がドラ1で選ばれたのだ。晋一は彰が会見やらインタビューで携帯なんて見る時間ないと分かりつつも、お祝いのメッセージを彰に送信したのであった。


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