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第六十話 そろそろ帰れると思うと少しうれしくなるもんだ

75000アクセス突破!

ご愛読の皆さま、ありがとうございます!

今日は一話追加します。

 令二は今、実験していた。それは新しいユニークスキル《錬成》である。アークが以前説明した通りなら魔力やその使い方で、石を金にすることさえもできるのではないか……いや、そんなことは決してない。


 この世界のほとんどはご都合主義でできているが、変なところはゲームのまま、現実のままである。いい物質、武器、防具を作るにはそれだけいい材料が必要となってくるわけで、魔物を倒さなくてはならない。


 だが、令二にはそんなことは関係ない。今の令二にはダンジョンをクリアするまでにため込んだ数えきれないほどの材料があるのだ。そして……お気に入りの武器、《エリューブ・ソード》が溶けてしまったので、令二は新たに《錬成》で武器を作ろうとしているのだが……


 ――――――――――――


「はあ~、さすがに一発目からはうまくいかないよなあ……」


「ご主人様ー、次の材料ですー」

 チユが令二にそう言って、魔物討伐の材料をアイテムボックスから出して、渡してくる。


「ああ、ありがとう……そろそろ夕食にするか……」


「わーい!」

 令二の言葉にチユが喜んでいる。しかし、令二はそれに対し……


(……本って食事できるののかな? 昨日は水だけ飲んでたけど……)

 本が食べ物を食べるということに違和感を感じているのだった。


 ――――――――――――


「わーい、ご主人様のお料理ーとてもーおいしいですー」

 チユはおいしそうに令二の作ったオムレツをほおばっている。


「そ、そうか……」

 一方、令二はチユが食べていることに慣れていないのか、物珍しそうに見ている。


「ハム、ハム、ムシャムシャ」


「マスター、次の目的地は……港町《ゲイルストール》です。」

 すると、突然アークが令二に次の目的地を言ったのだった。


「おお、港町か……あれ? お前が予想していたより早く到着するんじゃないか?」


「いいえ。船旅は二か月程度……マスターの速度により、三か月ほど到着が早まったとはいえ、マスターの最終目的地は最南端です。これから到着するのに五か月ほどは掛かるでしょう。」


「うげ……船旅で二か月か……何度乗り換えるんだ?」


「二回ほどです……獣人はあまり《ゲイルストール》の港を使用していないため、一か月に四本の便しか走っておりません。一度乗り遅れれば、七、八日のロスとなるでしょう。」


「……一刻も早く帰りたいしな……次の出航には間に合うかな、アーク?」


「……検索……解析……でました。次の便は四日後の深夜に出航です。確率87%で到着可能です。」


「よし、わかった。明日の朝には早く出かけよう。チユ、しっかり寝とけよ。」


「はーい、ハム、ハム………………」


(……ん? 本って寝る必要あるのか?)


 令二は自分の注意したことに疑問を持つのだった。


 ――――――――――――


(ふー、そういえばあの屋台、もういらないんだよな。十分稼いだし……アイテムボックスに入るのかな?)


 令二はベッドの上でそのようなことを考えていた。

ふと、令二は横のベッドでチユがスヤスヤ寝ているところを見た。


「…………もう、寝よう。」


 令二はそう言って、眠りについたのだった。

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