第二十九話 正体をあらわすとその人物は意外だったり、そうでなかったりする。
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二話追加します。
「おっ、親玉発見。」
令二は洞窟の最深部で《オーク・ジェネラル》を発見した。
「グオオオオオ!」
「強そうだな……油断せずに行くか……
虹色魔法、藍色!」
令二は《グラン・スペルバインド》を発動し、
視界に入れた《オーク・ジェネラル》を呪い状態にするよう試みた。
しかし、その魔法を察知したのか
《オーク・ジェネラル》は素早く令二の視界からはずれた。
(魔力感知をする魔物か……やっかいだな……左にいるな。)
令二は魔力を感知して《オーク・ジェネラル》にむかって剣で切り付けた。
「グオオオオ!」
「ちっ、浅いか……」
令二はそういって後退した。
「でかいくせに素早いな……虹色魔法、赤色!
……其は王、万民を守護する者なり……精霊の加護を纏いて万物を超越せよ……」
今度は《メガ・プロテクション》と《スピリット・オーラ》を二重で発動し自身を強化した。
「はあ!」
高速で《オーク・ジェネラル》に剣術を浴びせる。
右肩、左わき腹付近、両足……令二は一つ一つ、ダメージを与えたいった……
「グオオオオオ!」
《オーク・ジェネラル》も反抗し、こちらに斬りつけてくるが、令二の《メガ・プロテクション》を突き破ることはできない。
「グウウ……」
「とどめだ…………其は土、汝は敵を打つ球なり……」
令二は《アース・クラッシュ》を発動し、とどめを刺した。
「討伐完了。アイテムボックスに入れるか……」
(白いローブのやつに見られたけど大丈夫かな……自分で言うのもなんだけど俺って結構強いし……変な噂が飛び回らなければいいんだが……)
令二は討伐部位をアイテムボックスに収納すると、試しに白いローブの者に話しかけた。
「おい、そこにいるのはわかってる。早く出て来い。」
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「出てこないなら仕方ない。……其は土、汝は敵を打つ球なり……」
《アース・クラッシュ》を発動し、白いローブの者に容赦なく攻撃した。
バン!
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「当たったはずだが……」
(魔力反応が消えております。命中した確率50%……)
「……其は土、汝は敵を打つ球なり……」
すると白いローブが、令二がさきほど詠唱した呪文を唱えた。
「おわっ、あぶね……」
《アース・クラッシュ》の発動に対し、紙一重でかわす令二。
しかし《アース・クラッシュ》の球の大きさは
令二の発動したそれよりもはるかに大きかった。
(あれ?かわす必要なかったな? 《メガ・プロテクション》をかけてるし……)
「……あまり、強いとは思えないわね……」
白いローブを着たものが洞窟の影から出てきた。
そして、頭にかぶさってるフードを肩にかけ、顔をあらわにする。
「お前は……」
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その頃、ルナはというと、
「ふう、終わったでござる。……さて、レイの様子でも見に行くでござる。」
ルナは一人でクエスト討伐対象の
《ボルト・タイガー》の群れを討伐し終わっていた。
「レイジ殿、ご無事でござろうか?
一人だからとはいえ、Cランクのクエストを受けていたでござるが……」
(まあ、レイジ殿はおそらくBランク以上の
力量だと思うでござるが……心配は無用でござるな。)
そう考えてルナはレイのいる場所に向かった。