第十五話 スライムってなんかかわいそうだな……
令二たちは山をこえ、新しい街の情景が見えるところまで来ていた。
「わー、あれが外の街でござるか……里の何倍も大きいでござる……」
「姉上、だらしないですよ、そわそわして……」
「レイも結構そわそわしてるけどな……」
そんなふうに令二がツッコミを入れているところ……
「こちらに見えます街は《ト-バー》と呼ばれる街です。
主に商業が盛んで、実りよい果実で有名な街です。
奥に見えますのはこの街の防衛、治安維持をしていますギルドです。」
「……ギルド?はよくわからないでござるが、果物が人気なのでござるね!」
「はい、《ト-バー》の果実は付近にある
山地や盆地を利用したものが主流となっております。」
アークが一流ガイドをしているところを見ながら歩いていると、
アークのことを話してよかったと令二は思う。
「そろそろ着きそうですけど、どうします?」
年下?のレイが冷静な質問をしていた。
「偉いんだな、レイ。俺はまず、ギルドに行きたい。
二人とパーティを受ける必要があるしな。」
「ギルドですか!あの噂の!」
「ん、噂というか……たいていどの街にもギルドはあるはずだぞ?」
「……はい、そうですね、いえ、来たことがなかったもので……申し訳ありません。」
(忍者は里の外には出ないからな。珍しくて心が躍ってるんだろうな……こっちの世界に来て10日の俺が言えたもんじゃないけど……)
「ルナ、ギルドに行こう。街を回るのはそのあとだ。」
三人はギルドへ行き、ギルド会員登録をしに行った。
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「かしこまりました。ではこちらの欄に記入事項をご記入ください。」
「わかった。二人ともこっちに名前と年齢を書いてくれ。」
二人は令二の言われるがままにギルドの署名と2000Gを渡した。
「はい、お受け取りしました。手続きをするので少々お待ちください。」
「登録完了しました。パーティの記録についてですが、こちらの3名でよろしいですか?」
「ああ、頼む。」
「…………はい、ギルドカードです。お受け取りください。」
二人はギルドカードを受け取ると、目を輝せていた。
「おお、これが……」
「キラキラ光っているでござる!」
「はいはい、わかったから。クエストはやくするぞ。
正直、今おれは金がないんだ。」
「「はーい(でござる)。」」
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クエストを受けるべく三人は草原で戦闘について話していた。
「よし、まずはルナとの連携が大事だな。里ではどんな風に連携をとっていた?」
「どんなふうにと言われても、父上の指示に従って動いてただけでござるからな……」
「あいつ、そんなにすごかったのか……100人近くに指示を出していたことになるのか……」
「はい。忍者は命令が絶対ですから。主君の命令に従うのとように父上が命令していたのです。」
「そうでござる。今はレイジ殿が拙者の主君。指示はレイジ殿にお任せしたい。」
「……わかった。じゃあ、まずは命を大事に。これは基本な。
次は魔法……じゃなくて忍法はサポートに使ってくれ。
最後は……俺とルナは前衛と後衛を交代していくから。」
「わかったでござる。」
「あの、私は……」
「レイは今は戦闘に参加しなくていい。
参加するときは回復役を頼もうと思う。
俺は《ヒール》は使えないからな……」
「はい、わかりました!」
役に立てるとわかってくれたようで、元気が出たみたいだ。
「よし、じゃあさっそくあそこにいるスライムと戦うか。
レイは見学しててくれ。」
「はい!」
「よし……其は鋼、汝を守る盾なり……」
「はあ!」
「ピギャ!」
「………………」
「……あれ……一撃か?」
「……何をやっているでござるか、レイジ殿……」
「よ、よーし。気を取り直してあっちの奴を倒そう!」
その後もスライムを倒し続けたがレベルの上がったレイジにかなう者はおらず、
本人も戦うまで自分の実力をわかっていなかったようだ。
なお、パーティを組んだことでアークにルナとレイのステータスが表示されるようになった。
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レイジ・アマノ
Lv 19
HP 500/500
MP 850/850
EXP 4410
NEXT 490
ATK 121
DEF 66
AGL 130
DEX 77
INT 95
《魔法属性》 無
《魔法》 虹色魔法 Lv2(2/2)
プロテクション Lv3
フォービドン Lv2
ディバインド Lv2
ガーディアン Lv2
《スキル》 格闘 Lv3
剣術 Lv3
《所持金》 5400G
《装備品》
・《武器》 エリューブ・ソード
・《上防具》 革の服
・《下防具》 革のズボン
・《装飾品》 力の指輪
《ギルドランク》 D
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ルナテディウス・アルヴェイ
Lv 13
HP 320/320
MP 70/70
EXP 1737
NEXT 153
ATK 110
DEF 47
AGL 120
DEX 44
INT 80
《魔法属性》 水、風
《魔法》 アクア・スプラッシュ Lv2
ソウルウィンド Lv2
ヒール Lv1
《スキル》 格闘 Lv2
剣術 Lv2
《所持金》 42800G
《装備品》
・《武器》 鉄刀「幸光」
・《上防具》 忍者の羽織
・《下防具》 忍者のタイツ
・《装飾品》 なし
《ギルドランク》 F
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レイ・アルヴェイ
Lv 9
HP 170/170
MP 245/245
EXP 929
NEXT 171
ATK 29
DEF 38
AGL 45
DEX 43
INT 40
《魔法属性》 水
《魔法》 ヒール Lv2
プロテクション Lv1
《スキル》 格闘 Lv1
《所持金》 7000G
《装備品》
・《武器》 鉛刀「新月」
・《上防具》 忍者の服
・《下防具》 忍者のズボン
・《装飾品》 なし
《ギルドランク》 F
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どうやら、パーティを組んでいると近くにいる限り、経験値が分配されるらしい・・・この調子ならすぐにレイもすぐに戦闘に参加できると思った令二だった。