第百十四話 地震の発生源を調べるのは非常に難しいらしい。
長らく投稿できなくてすみません。いや、ホント。
もう、以前まで読んでいただいている方はいらっしゃらないかもしれませんがなにとぞ宜しくお願いします。( ̄▽ ̄)
「……なんでこんなことに」
令二は今ある山のふもとにいる。
ここはヴァロン山。通称、竜神の祠。
溶岩らしきものが黒く変色するほどの高温だ…落ちたら熱いじゃすまないだろう。
令二が普通にここに立っていられるのも《メガ・プロテクション》をその身に纏わせているからで、少なくとも生物が生きられる環境ではない。
翡翠の王、ジークに頼まれた仕事…それは最近この周辺一帯で起こっている地震についての調査だ。
流石に一国の王からの依頼を断るのも忍びない…という訳でもないのだが、地震の原因が竜神が住まうと言われている山かもしれないと聞いてついいつもの癖で興味津々で受けてしまった。
一応ギルドを介した冒険者の依頼らしいから報酬は期待できる。
何気にSランクのクエストなのでクリアすれば晴れてSランク冒険者の仲間入りも果たせて万々歳…のはずだったのだが…
「………」
「なあ……」
令二は今、王国騎士団にいる隊長の一人、《守護天使》ソニーといる。
今回のクエストは場所が場所なので自身を溶岩のような高温から守れる者しか連れていけない。
そのためルナ、レイは他のクエスト。ミリーはテートを冒険者に登録するためギルドへ、チユはいつも通り宿屋で寝ている。
しかし一人で行くのは無茶だからとジーク王に言われて結界魔法を使える彼女がついてきたという訳だ。
「………」
「ハア…」
無口なソニー、対応に困っている令二。今はこんな雰囲気である。
《守護天使》の二つ名通り青い髪をしたロリ美人なのだがこうも無口だとコミュニケーションがとりづらい。
しかも令二の後方二メートル付近に、常にいるため気が気でない。
「(ジーーーーーー)」
(……なあ、アーク。クエストが始まってからずっと見られているような気がするんだが……)
(はい、その通りですマスター)
(なんか俺あいつにしたか? もしくは王に言われて俺を監視してるとか……)
(可能性はないとは言い切れません。しかし監視にしては少し視線がわかりやすいかと)
(だよな、監視ならもっとうまくやるよな。ってことは……何か話したい事でもあったりするのか……本人に聞くのが手っ取り早いな)
「えー、コホン。さっきからずっと俺のことを見てるけどなんか用か? 気になって仕方がないんだが」
「……気のせい……」
令二が突然振り返りソニーにそんなことを言う、しかし彼女はしらを切った。
「いやいや、絶対に気のせいじゃないだろ。もう二時間くらい見られてるって」
「……自意識過剰……ナルシスト……」
意外に傷つく言葉……案外毒舌家のようだ。
あくまでも白を切るつもりなので令二はそこで諦めることにした。
「……ハア。まあ、話す気ないならそれでいいけど、それで移動が遅くなったりするなよ。これからはこの山登らなきゃいけないんだからな」
「大丈夫……」
「しかしこの上空の結界どうにかならないのか? お前結界魔法が使えるんだろ?」
「……ムリ、結界の種類が違う……私は盾や壁は作れるけど山を囲うほどの結界は作れない。張れない結界を壊すことは不可能」
「……そっか、じゃあやっぱり歩くしかなさそうだな」
「……」
まあ、やりにくいが、いつまでもこうしているわけにはいかない。
二人は黙ったまま山を歩いて行くのだった。
ああ、あと以前投稿した作品、「未来予知の占術師」はまた投稿するつもりですが、この作品後にしたいです。再投稿の際はタイトルとか色々変更したいんですけど…中々良いの浮かばない。