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第九十六話 お祭りのときの周りのホテルは満員です。

250000アクセス突破!

いつもご愛読ありがとうございます。

今日は三話追加します。

 令二たちは山越えを終え、《ブリュッセ》に到着した。


「わー、広ーい」


「建物がいっぱいです……」


 《ブリュッセ》の人口は、人間大陸全土をもってしても右に出る者はいない。その分、領土は広く、建物の件数がとても多いのだ。


(アーク、宿に到着したらマップを表示してくれ。)


(かしこまりました、マスター。)


 テートとチユが感動しているとき、令二は《マップ自動インストール》を使い、一刻もはやくルナたちを見つけようとしていた。


 新しいスキル、《鑑定》により見たものは《マップ自動インストール》の効果で記録されることはすでに実証済みである。令二は都市のあたりを見渡し、三人がいないかどうか確かめる。


「……レイジ殿、何をしているのだ? 都市はそんなに珍しいのか?」


「……いや、仲間を探しているんだよ……なるべく早く会いたいからな。」


「……そうか、ならば先にギルドへ向かった方がいいだろう。ここから一番近い西のギルドへ行こう。」


「そうだな、チユ、テート、いくぞ。」


「「はーい」」


 ――――――――――――


 令二たちがギルドに入ると、急にギルド内が騒がしくなった。


「……あ、あれは……」


「リーデルさん……」


「なんでこんなところに……」


 それもそのはず、ギルドマスターが訪れたからだ。


(……この前振り、何度目かな……リーデルってやっぱり人気なんだな……)


(……ギルドマスターはギルドランク圏内5位以内の人物です。その中でもギルド内で人望が厚い人物が選択されると記録されております)


 アークが《念話》で話しかけてくる。

確かに、彼女を見れば令二にもわかる……彼女の器の大きさ……前のクエストの時も、彼女の指示に、皆が動いていた。


「すまないが、この人物を探しているんだが……このギルドに来なかったか?」


 リーデルは令二の描いた絵を見せる。とてもうまい絵である。まるで本物のようだ。


「いえ……申し訳ありません。」


「……そうか。」


 リーデルがカウンターから戻ると令二のもとに歩いてくる。


「……貴殿はどうする? ほかのギルドを回るか?」


「……そうだな、他のギルドに行くのもいいけど、今日は時間がないし探すのはまた明日にしよう。」


「了解した、ならば近くにおすすめの宿がある。そこで泊まるとしよう。」


「さんせーい」


 三人は旅の疲れを宿でいやしたのであった。


 ――――――――――――


「四名様ですね。部屋はおいくつでしょうか?」


「三人部屋を1つと一人部屋を1つ……」


 令二が宿屋のお上に自分たちの止まる部屋を言う。


「……申し訳ありません。ただいまどちらの部屋も満席になっていまして……二人部屋が二つしか空いておりません。」


「……そうか……じゃあ他の所に……」


 令二が言いかけた瞬間……


「……いや、二人部屋二つでもいい。」


 リーデルがそんなことを言った。しかし、令二もさすがに女性と二人部屋になるのは色々とまずいと思うらしい。すぐに反論しようとする。


「お、おい……」


「どこも同じさ……近頃この都市では《聖杯祭》が行われるのだ。満員でないだけましだよ。」


「……わ、わかった。」


 ……こうして、かれこれ四人はそれぞれ二人部屋に寝ることになった。


 ――――――――――――


「では、私と貴殿、テートはチユのことをよろしく頼む。」


 リーデルが部屋の前に来ると、テートに鍵を渡してそう言った。


「ちょ、ちょっと待ってください! わ、私がレイジ様のお部屋で寝ます!」


「チユもー、ご主人様と一緒に寝るー」


「……おいおい……二人とも女の子なんだから一緒の部屋で寝るのは……」


「ほう? つまりそれは私は女性として見られてはいないということか?」


 リーデルが何やら目を輝かせてそんな質問をする……からかっているのだろうか?……それにしては目がとても怖い気がする。


「い、いや! そうじゃなくて……」


「私ですー。」


「チユだもん!」


 こうして数時間ケンカが続いたせいで、あまり休めなかった令二であった……

100話突破しました!

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