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第十話 魔法の魅力は神秘だと俺は思う

2016/5/16 修正

 令二は崖の裏に身をひそめ、『コノセ』とクラーケンとの戦いを見ていた。



 令二はクラーケンへ襲撃をかけ、足止めには成功したが、呪いをかけられ体中の激痛と戦っていた……



「グワアアア!……ハァ、ハァ……アーク、この呪いってやつはどうやったら解除できる?」



「呪縛解除……検索……でました。この呪いは魔法呪縛……魔法の発動を封印する魔法です。

呪縛を受けている間MPが消費し、身体に激痛が走ります。この魔法を解除するには回復魔法の上級以上の魔法か、同じ魔法を使用する者にもう一度かけてもらうかのいずれかです。」



「同じ魔法か……虹色魔法の枠に入れるのもいいんだが、魔法呪縛ってことはあいにく今は使えねえし……この里にそれほどの回復魔術師がいたら負傷者も助かってるはずだな……イッツ!、ぐあ!」



 時折、令二の体中をむしばむ激しい痛み……骨身にしみて、体中の力が抜ける。



「……ハアハア、よし、痛みがおさまった……となると、俺がもう一度あの魔法を受けるしかねえ……な」



「……危険です。クラーケンとの戦闘勝利確率は7%……です。」



「それは一人だった時の話だ。里の奴らが加われば10%以上勝率は上がるはずだ。アーク、クラーケンの弱点やさっきの魔法のことをもっと詳しく教えてくれ。そろそろ《フォービドン》の効果も切れているころだ……」



 令二はクラーケンのいる方向を見る。



 そこから多くの人の声と金属音が聞こえていた。











「よし、後衛部隊。今のあいつは弱っている。手裏剣、火薬を放て!」



「ヲオオオオオオオオオオオオオオオ!」



 クラーケンが先ほどの令二の《フォービドン》で速度を低下する時間は10分。


《フォービドン》の魔法のLvが2になったことで持続時間が5分から10分に増加しているのだ。



 動きの鈍くなっているクラーケンにケブラたちの攻撃がさく裂する。



「グウウウウ……」



 クラーケンが確実に弱ってきている。



「ハア、ハア……まだ終わってないみたいだな。」



 令二は痛みに耐えながらも、クラーケンの後方の草むらに隠れて様子をうかがっている。



「……さっきの魔法、発動するのにそれなりに時間をかけるんだったよな、アーク。」



「……はい。《クラーケン》は魔法を発動するのに予備動作を必要とし、ダメージを付加し続けると発動させる特性です。」



「……てことはそろそろだな……」



 令二は再びクラーケンに視線を向ける……



 その怪物めいた大きな目が一度閉じる。

 そして数秒間……開かない。



 これは先ほど令二に魔法を発動させるためにした動作……RPGのボスではよくある予備動作であろう。



 令二は魔法の準備をしているのを確認すると、懐から剣を抜き取る。



「よし、いまだ!」



「グオオオオオオ!」



 クラーケンが魔法を発動する瞬間……目の周りに魔法陣が浮かび上がるり、雄たけびを上げた。



 それと同時に令二はクラーケンの長い脚を一瞬にして頭部に上り、そのまま《エリューブ・ソード》を持ってクラーケンの目の前に現れる。



「おおおおおおおお!!」



 令二はそのままクラーケンの目玉に刺し込む。



「ハア、ハア、成功だ。《グランスペルバインド》はその目に映ったものを呪いにかける魔法……文字通り発動者の目の前に来ればお前の魔法を受けることができたってことだ……」



「ガアアアア!」



「《グラン・スペルバインド》、藍色!」



 クラーケンの目玉から《エリューブ・ソード》を引き抜き、ついでに《虹色魔法》の能力でクラーケンの魔法をコピーし、その場から離れる。



「……収納完了。」



 令二が周囲を見渡すとケブラを含めた何人かの人が倒れている。ほとんどの戦闘員が先ほどの魔法を受けてしまったようだ。



「……さすがに被害は抑えられなかったか。だけど……虹色魔法レインボー・マジック、藍!」



 令二はクラーケンを視界に入れて、早速先ほどコピーした魔法を使う。



 《グラン・スペル・バインド》の効果範囲は発動者の視界の範囲。



 目の前のクラーケンにのみ発動した。



「ギャアアアアアアアアアアアア!」



 続けて襲う激しい痛みに耐えかねたのか、クラーケンはそのまま水中に倒れこんだ。



「よし……終わったか。さて、はやくあいつらの呪いを解除してやんないとな……」



「レイジ殿~~~~!」



 どこからか、ルナが令二に抱き付いて来た。

戦いでかなり疲れていた令二だがその攻撃をすんなりかわす。



 そしてそのまま止まれないルナは倒れ、そして立ち上がる。



「わだし……レイジ殿が心配で……エグッ、エグッ!」



「お前あの攻撃喰らってなかったのか・・・というかまた一人称が変わってるぞ……泣くなって。今、他の連中の呪いを解いてやる。」



 令二はそう言って令二は泣き出したルナをなぐさめて、

戦闘で呪いを受けた人を全員解除したのだった。



 ――――――――――――


 Lv 18


 HP 75/480

 MP 5/810


 EXP 3860

 NEXT 740


 ATK 117

 DEF 63

 AGL 125

 DEX 74

 INT 91


 《魔法属性》 無

 《魔法》 虹色魔法レインボー・マジック Lv2(2/2)

      プロテクション Lv3

      フォービドン Lv2

      ディバインド Lv2

      ガーディアン Lv2

 《スキル》 格闘 Lv3

       剣術 Lv3


 《所持金》 150G


 《装備品》 

 ・《武器》 エリューブ・ソード

 ・《上防具》 革の服

 ・《下防具》 革のズボン

 ・《装飾品》 力の指輪


 《ギルドランク》 D


 ――――――――――――

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