始まりの粒
完全自己創作です。
なので99%がフィクションですが当方の経験や知識を元にした部分もあるので、人名・建造物名等を除く“内容"に関しては、若干のリアルが含まれます。
残酷描写等はありません。
単純な推理物ではないので楽しんで頂けたら幸いです。
僕は全てを見抜いていた、そう浅はかに自負していただけで本質は何ひとつ分かっていなかった。
彼らが何故あんなにも各々の愛する者や物を敢えて壊すような思考や行為または言動を実行しては繰り返すのか。
理解できない、いや、したくもなかった。
僕が『それ』を理解、自分なりの範囲で理解した時には『事』は終止符のほんの手前だった。だから成す術もなく、何か成せる訳もなく、成すべき立場にも僕は居なかった。
もしかしたら。
本当にほんのひと握りでも、もう少しだけ早く理解に向けて頭を見据えていたなら、『それ』は起きずに済んだかもしれないのに。
そんな言い方は買い被り過ぎだ。言い換えれば、多少は防ぐ、もしくは減少させられたかもしれないのに。
あの日、もう始まっていた出来事は、こんなにも大きく深く多大な……。
未熟者ゆえ誤字・脱字等お許し下さい。