眠り
人は眠る
動物のような
無意識が
意識の向こうで
走っている
それは海辺の際を
走る
音のない
音楽のようで
誰かがいるのか
いないのか
そんな先を
向かい風が
髪をなびかせて
なだらかな
やわらかい
空気を
いっぱいに飲み干して
意識は
海の彼方の
そこへと沈み込む
溺れたことも
気づかないほど
静かに世界が終わる
その日は
もうやってこないと
太陽が笑う
目を覚ましたとき
無意識は意識とズレていて
引き出しが
空いたままになって
その中をほんのりと
夢が泳いでいる
それさえも忘れて
わたしは生きる




