表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/106

時計とアリシアの見た目

アリシア「今日は

この公域Sで休憩するね。

そろそろ10時半になるし」

アリシアが公域を前にして言う。


トウァ「わかった。

公域の近くの川に

釣竿を設置するんだよね」

4,5時間くらい前に

そんな話をした。


アリシア「そうそう。

公域の近くにある川に、

釣竿を置いて、労働が終わる

25時に回収するの」


トウァ「わかった」

肩掛け用紐付き袋(リュック)の中にある、

釣り竿を取り出す。


この釣竿は元の釣竿を5等分に割った、

長さ1mの物で、自分とアリシアの

肩掛け用紐付き袋(リュック)に1本ずつ入ってる。


この釣竿を右にある川に、

平行になる様に置き、釣り糸を川に落とす。


この釣竿は元々、

釣り糸が10本、付いてたけど、

2本を残して袋に入れた。


だから、長い時間、

釣竿を放置しても釣れるのは2匹。

自分達で食べるにはこれくらいで十分だ。


アリシア「じゃあ、

公域の中央に行って寝よっか」


トウァ「うん」

アリシアに抱きついて寝るのが

今の日常で1番の楽しみだ。


アリシア「明日はまた別の

公域Mまで行こっかな。


着いたら、軟葉(ナゥハ)を集めて、

焼いたりして、5時半になったら出発」


トウァ「そうしよっか」


アリシアが立ち止まり、

肩掛け用紐付き袋(リュック)を下ろす。


公域Sの中央に着いた。


アリシア「ねぇ、私が時刻を確かめる時に

思い浮かべてる時計を

公域に着いたら地面に書くって、

さっき、言ったでしょ?


だから、今から書くね」


トウァ「あー、

そう言えば言ってたね」

アリシアは肩掛け用紐付き袋(リュック)から

釣竿を取り出す。

その釣竿を使って地面に描くみたいだ。


ガリ、ガリガリ、ガー

軽石でできた地面が削れる音がする。


トウァ「アリシアが描いてる間に、

袋、地面に敷いとくね」


アリシアの肩掛け用紐付き袋(リュック)から

袋を取り出して、

昨日、アリシアがした時と

同じ様に敷いていく。


...1分くらいで敷き終わったけど

アリシアはまだ描き終わってないみたいだ。


敷いた袋の上に座って、

描き終わるのを待つ。


...アリシア「できたよ」


トゥア「うん」

立ち上がり、アリシアの描いた

時計を見に行く。


うわ...複雑だな。

アリシア「色も決めてるんだよ。

Mって書いてる所は黄緑(ミネリア)色、

Yって書いてる所は(ユルシア)色、

TRって書いてる所は(トルリア)色、

Aって書いてる所は(アリシア)色、

Rって書いてる所は水色(ルイリア)色だよ」

アリシアはその時計の絵の

横に書いて文字を読んで解説する。


成程、こんな感じの時計か。

目の前にある時計の図に

色がついた物をを想像する

挿絵(By みてみん)

トウァ「これって、それぞれの

目盛りはどれを表してるの?」


アリシア「真ん中の五角形にある

目盛りは秒を、

それを囲う五芒星の目盛りは分を、

それを囲う五角形の目盛りは時間を、

それを囲う五芒星の目盛りは日を、

それを覆う正13角形の

目盛りは月を表してるよ」


トウァ「なるほどー。

家とか学校にある

普通の時計を強化した感じだね」

挿絵(By みてみん)

アリシア「うん。

じゃあ、そろそろ寝よっか」


アリシア「うん。

じゃあ、そろそろ寝よっか」

アリシアが靴を脱いで、

袋の上に横になる。


そのアリシアの隣に

自分も横になる。


顔が近い。


やっぱり、アリシアは

いつ見ても可愛い顔してる。


丸顔で優しそうな顔だ。

鼻がシュッとしてるから

ちょっと触りたくなる。


アリシア「なに、

ニマニマしてるの」

アリシアがからかう様に言う。


トウァ「可愛いなぁって思って」


アリシア「...うん」

アリシアはちょっと

恥ずかしそうに微笑む。


アリシアのほっぺって

柔らかそうだな。


そんな事を思って、

アリシアのほっぺにそっと手を当てる。

数回、頬を撫でて、耳を触る。


そう言えば、獣耳(ケモミミ)

触った事あったのに

人の方の耳は触った事がなかった。


アリシア「触ってて楽しいの?」

アリシアが不思議そうに聞いてくる。


トウァ「楽しいよ」

アリシアの髪の毛に

5本の指を差し込んで

スーッと手を下ろす。


アリシアの髪が手の内側を

滑る感触が心地いい。


トウァ「アリシアの髪って

サラサラしてて、軽やかだね。

髪が細いのかな」


アリシア「そうだね。

リサラさんにも言われた事ある」


トウァ「アリシアの髪の長さは

いつもこれくらいなの?」

髪を切りたい時は、学校が終わった時、

学校にいる高人(こぅと)

申し出れば切ってもらえる。


アリシア「うん。

いつも、これくらいだよ。

前に切ったのは2ヶ月前かな」


トウァ「そっか。

アリシアの髪型、好きだよ」

アリシアの髪は中目(ボブ)で、

少し内巻き(カール)だ。


横の髪は長くて、耳をすっかり覆い、

顎の高さまで届いている。

けれど、前髪は短くて、

ぴったり眉毛までの長さだ。


アリシア「そっか。

この髪型がトウァは好きなんだ。


でも、長くなっちゃうかもね。

次、髪、切れるのは

いつかわかんないから」


トウァ「そうだね。

髪を切れそうな道具とか持ってないし。

まぁ、髪が長いアリシアも見てみたいから、

別にいいけどね」

きっと、それは新鮮で、見たら、

ドキドキするだろう。


アリシア「でも、

前髪、長くなっちゃったら

目に入ったり、口に入ったりして

邪魔になっちゃうよ」


トウァ「確かに」

前髪が長いと食事中に口に入っちゃう。


アリシア「トウァは短目(ショート)だよね。

かっこいいよ」


トウァ「うん。

かっこいい...のかな?

まぁ、男性はこれくらいの

髪の長さが1番、かっこいい気するけど」

自分の髪型は、

横髪が耳の下まで、前髪が目まで、

後ろ髪は顎と同じ高さまである。


アリシア「トウァはかっこいいけど、

ちょっと可愛くもあるかな。

だから、甘えられるのが嬉しいし、

甘やかすのが楽しいの」


トウァ「可愛いって言われるの、

なんか微妙な気分だなぁ。

まぁ、甘やかされるのは好きだけど」

アリシアの髪を手で梳きながら言う。


トウァ「...アリシアはやっぱり可愛いな。

誰よりも」

アリシアの頭を撫でる。

こうやって自分がアリシアを

撫でるのは珍しい。

いつも撫でられてばかりだし。


アリシア「私は...普通だよ。

なんていうか...地味」


トウァ「それが好きなんだよ」

自分はアリシアの事が全部、好きだ。


アリシア「...そっか」

アリシアは小さな声でそう言う。


アリシア「ねぇ、今日は

甘えてみたいかも」

アリシアは枕から頭を下ろし、

自分の左腕に頭を乗っけて、

自分の胸に顔を当てる。


トウァ「...可愛い」

ニマニマしちゃうし、

なんだかドキドキする。


こういう風に甘えてくる

アリシアって可愛いんだな。


アリシアの頭を撫でながら思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ