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『i』  作者: 五月七日 外
7/11

記録3

 人の記憶とは、どのようにして記録と保存、そして呼び起こされるのだろうか。


 私はその辺りに詳しくないが、AIの学習方法について話を聞いた際、ニューラルネットワークなんて言葉に触れた。そして、ディープラーニング。

 雑な言い方をすれば、人を模倣しただけのそれはしかし、着実に機械を人へと近づけていった。


 人も機械も突き詰めればただの化学反応の蓄積でしかないのかもしれない。

 であれば、どちらも数式で表すことだって可能だ。

 そんなことを私も昔によく考えたものだ。

 そのせいもあってか、私は仲間に冷酷な面があると揶揄されたものだ。彼女たちもそうかわらないと言うのに……。


 記憶、そして感情。

 人格は記憶の蓄積で形成されるだなんて聞くが、果たして記憶のない者は、記憶を失ってしまった者の人格はどうなるのだろうか。

 記憶と共に感情や人格も消えてしまうのか、はたまた観測した者との共通の記憶の乖離によって、人格が違うと錯覚してしまうのか。


 感情の希薄な私にはそれがよくわからない。

 記憶と感情の繋がりも、記憶と人格の繋がりも。


 何もかも曖昧な私たちは、それを一度失えば二度と元には戻れないだろう。


 さて、初めから何も無い場合。

 彼女はどういう選択を取るのだろうか。

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