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曜日替わり能力  作者: 向風
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片目の見え方

 ユキノシタという野草を採りに川辺にやってきた。

「それじゃ頑張って探すよー」

「いえ、探さなくてもそこに群生しているのがそうですよ。」

「え、これ?めっちゃ生えてるじゃん。」

イオルが気合を入れて探そうとしたけど目の前にあるのがそうらしい。

「これがユキノシタか。確かに表面の筋に沿って白い模様と全体に生毛みたいなのがあるんだね。」

「はい。では手分けして採取しましょう。なるべく傷のない葉を指でつまむようにして採って下さい。」

「「了解。」」


 3人で手分けしてユキノシタを摘む。

「おおー、ふわっふわだー」

「よっと、簡単にちぎれるんだね。」

「群生しているのでかなり採取しやすい野草ですね。森で取れる薬草と違って傷には効きませんが食用で解毒、解熱として優秀なのでこの時期は初心者冒険者におすすめです。川の近くなので魔物には注意しなければなりませんが。」

「ん?魔物なら森でも岩場でもどこでも出るんじゃないの?」

「いえ、森や岩場などならギルドでもある程度生息している魔物について把握できているのですが、川は遠くから水を飲みにきたり、上流から流れてきたりと生息域が違う魔物がいることもありますから。」

「なるほどね。この辺にはいない魔物とかにである可能性もあるってことか。」

「魔物の警戒は私に任せて。ちゃんと定期的に探知してるから。」

「そうだね。頼りにしてるよ。」

「うん!」


 ユキノシタの葉を摘んで背負い籠の中に入れ始めて1時間。

「ずっと中腰って辛いな、でもだいぶ集まったぞ。」

途中から無心で作業していたので籠の8割ほどがユキノシタの葉で埋まった。。

「ジンさん、どうですか?」

「結構採れたよ。」

「拝見します。これはかなりの量ですね。」

「でしょ?ユーンさんはどう?」

「私は籠の6割と言ったところでしょうか。これ以上だと担いで帰れる自信がないです。」

ああ、生の草花って意外と重いんだよね。

「そうだね。じゃあこれくらいにしとこうか。イオルはどんな感じ?」

「ん、あー、これくらい。」

イオルの籠を覗くと籠の半分くらいの量が入っている。

「ちょうど半分くらいだね。それよりイオル大丈夫?半分寝てるけど。」

「大丈夫だよー。」

返事はちゃんとしてくれるが左目を手で隠して半分お休み中だ。

「今日初めてやってみたんだけど半分寝ながらでも超音波出せるみたい。」

「それはいいけどなんで手で押さえてるの?もしかして痛みとかがあったりする?」

超音波の連発で脳を酷使して目や頭が痛いとかだったら大変なので聞いてみる。

「え?ああ、これはねー、うーん、なんて言ったらいいかな。片目だけ開けて前を見るのってやりにくいのよね。前が見にくいっていうか。だけど閉じてる方の目を手で覆ってると見やすいのよ。」

「どういうこと?」

「イオル、何を言ってるの?」

俺もユーンさんもイオルの要領を得ない答えに眉をひそめる。

「多分やって見たらわかると思うよー。」

言われた通り片目を閉じてみる。

「うん、まあ見えにくいよね。」

「そうですね。片目に余計な力が入っているのかも知れません。」

「あー、そうそう。そんな感じ。でね、閉じてる方の目を手で覆って見て。」

「うん。お、少し見やすくなった?」

「あ、本当ですね。なるほど、やってみたらわかりやすいです。」

「でしょー。」

「これまぶたを押さえてるからいいのか、それとも手で押さえて暗くなってるからいいのかどっちだろうね?」

「うーん、両方…でしょうか?」

「わかってくれた?」

「うん。」

「はい、ですが野草を摘んだ手でやるべきではなかったですね。せめてそこの川で手を洗ってからすべきでした。」

言われて見たら確かに。掘り返したわけじゃないからマシだけど多少は手に土も付いてるのに目を触るのは良くなかったな。

「あ、そっか。うーん、片手が空いてる時はこれやると寝やすかったんだけどなー。…前髪伸ばして覆うとかでもいけるかな?」

「それだと普段邪魔でしょう。」

「だよねぇ。」

「厨二さん必須の眼帯は?」

割と厨二っぽいものを好むイオルなら気に入りそうだけど。

「チュウニさん?どなたでしょうか?」

「眼帯って目を怪我したり病気になったときにつけるやつ?」

やっぱ厨二は通じないか。

「厨二は気にしなくていいよ。そうそう、目を覆うものがいるなら眼帯付けたらどうかなって。」

「チュウニ…?」

「…眼帯かぁ、確かにいいかも。」

「ユキノシタも充分採れたし、町に帰ったら買いに行ってみる?」

「…チュウニさんが必須の眼帯とは?…もしや謎解きでしょうか?」

「うん。あ、もう採取いいの?私まだ半分くらいしか集まってないけど。」

「充分だよ。ただいくつか試して見たいことがあるからそれだけしたら町に帰ろう。」

「ちゅうにさんひっすのがんたいは。そしてチュウニは気にしなくていい…?難問ですね。」

「了解。」

よし、じゃあ実験だ。あとユーンさんは変な深読みしないでね?なんの答えもないからね?



まぶたを押さえるから見やすくなるのか暗くするから見やすくなるのか。どっちなんでしょうね?

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