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曜日替わり能力  作者: 向風
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お手伝い

イオルが堕ちた。まあ元々厨二寄りではあったけどね。

「ありがとう!。ジンさんのおかげで自信持てたよ!」

「それならよかった。じゃあ明日からは暗殺者アサシン支援者サポーターの練習に行って見ようか。」

「うん!頑張る!」

「じゃあそろそろ遅いし部屋に戻って寝るんだよ?」

「うん!じゃあおやすみなさい。」

「おやすみー。」

火のついたランプを受け取るとイオルは笑顔で挨拶して俺の部屋を出て行った。


「さて、寝るかー。」

腰掛けていたベットに横になる。

(勢いで俺の能力の説明流しちゃったけど明日でいいだろう。説明するならユーンさんも一緒の時の方が効率いいし。)

このまま俺の能力の話までしてると日を超えてしまう。まあその方が能力が別のものになっていることを説明できて良いかもだけど。

(昨日ほどじゃ無いけど酒も入ってるしな。ふあぁ〜、横になったら一気に眠気が来た。)

あくびをして目を閉じるとすぐに眠りに落ちた。



異世界3日目

「んー、朝かー。」

二度寝に入ろうとする意識を無理やり起こしてベットから起き上がる。

「…時計が無いから今が何時かわからんな。」

なんとなしに部屋を見回すが元々備え付けの家具の他には拾った棒と釣竿と釣具一式のみ。

「そういや2日続けて鍵もかけずに寝てるなぁ。いや盗られるもんもないけど。…あ、高級竿があったか。まあどのみち外から鍵かけれんし釣具持ち歩くわけにもいかんから昼間は放置だけどさ。」

一応お金は身につけたまま寝ている。

「そういえばこの世界って銀行みたいなものないのかな?…ないか、あったら漁師さんたちも大金を自分たちだけで管理したりしないよな。」

1人で納得して部屋を出る。


1階に降りると女将さんが食事をしていた。

「おや、今日は早いね。」

「おはようございます。早かったですか。目が覚めたんでとりあえず起きて来たんですが。」

まだ早い時間だったらしい。

「まだ7時くらいだねぇ。昨日あんたが降りて来たのが8時過ぎだったから今日もそのくらいだと思ってたよ。朝は食べるんだろう?顔洗って来な。その間に準備しといてやるよ。」

「あ、すみません食事中に。」

「構わないよ。もうほとんど食べ終わってたしね。そうだ、あんたが釣って来たって言う魚、美味かったよ。先に頂いちまって悪いね。」

「いえいえ、美味しかったのなら良かったです。」


顔を洗いに洗面所へ行き、身だしなみを整えてから戻る。

「もうちょっと待ってな。すぐ焼けるからね。」

女将の声と共に美味しそうな香りが届く。


「はい、お待ちどうさん。今日は焼き魚だから米にしたよ。おかわりもあるからね。」

そう言って出て来たのは昨日俺が釣ったダイヤトラウトの切り身を焼いたものにご飯と汁物だ。

「いただきます。」

「あいよ。」

まずは焼き魚を一口。程よい脂と旨味が口いっぱいに広がる。そこに温かいご飯を放り込む。

「うん、美味い!」

炭火で焼いてくれたのだろう、皮はパリッと中はふっくら焼き上がり非常に美味しい。

そしてやはり焼き魚にはご飯が合う。

昨日冒険者キルドで賄い丼が出た時にも思ったがこの世界にもご飯があった。

正直勝手な思い込みだがこの世界はパンが主食でご飯はないものと思っていたからかなり嬉しい。

次に汁物を啜る。この汁にもダイヤトラウトが使われているようで魚から染み出したエキスが汁にたっぷりと出ておりこれまた美味い。

「この汁も美味しいですね。」

「昨日のうちからじっくり出汁を取ったからね。気に入ってくれたんなら良かったよ。」

女将さんが笑顔で答えてくれる。

それから女将さんと談笑しながら食事を楽しみ、俺は切り身2枚とご飯3杯、汁も3杯おかわりした。


「しかしあの娘はお寝坊だね。もう9時過ぎだよ。」

イオルが起きてくるのを待つ間、女将さんの手伝いを申し出て宿の掃除をしているとまだ起きてこないイオルの話になった。

「はは、まあ昨日の依頼は大変だったので。気疲れもあると思いますし。」

「おや、なんだい。結局昨晩は何にもしなかったのかい?」

「してませんって、昨日はこれからパーティとしてやっていく上での情報交換をしてから休みましたよ。」

「あんた若いのに余裕があるねぇ。今いくつなんだい?」

「歳ですか?23ですよ。」

「23?意外といってたねぇ。まだ10代そこらだと思ってたよ。」

「あー、なんか俺の地元の人って少し幼く見えるらしくて。」

「若く見られるんなら良いじゃないか。羨ましいくらいさね。」

「そんなもんですかね?まあそれで多少頼りにされるんなら良いですけどね。棚の上拭き終わりましたよ。」

「お、そうかい。あたしじゃどうしても手が届かないところがあったから助かったよ。」

「いえいえ、このくらいのことならいくらでも言ってください。」


それからも掃除や花壇への水やりをして女将さん曰く10時を過ぎた頃、階段を駆け降りる音が聞こえてイオルが1階に降りて来た。

「ごめんなさい!寝過ごしました!」

「お、イオルおはよう。」

「起きたかい?よく眠れたみたいで良かったよ。朝飯は食うんだろう?」

「え、あ、いえ、でも」

「昨日イオルと一緒に釣り上げたダイヤトラウトすごい美味しかったよ。せっかくだから食べてみて。」

「で、でもジンさんをこれ以上待たせるわけには…!」

「なんでも良いからとりあえず顔洗って来な。異性に見せる格好じゃないよ。」

「へっ⁉︎せ、洗面所お借りします!」

顔を真っ赤にして洗面所に駆け込んで行った。それを見送って女将さんは厨房に。俺は途中だった花壇の水やりに戻る。


「お、お待たせしました…。」

水やりを終えて戻ると身だしなみを整えたイオルが顔を真っ赤にしたまま待っていた。

「大丈夫だよ。」

ちょうど朝食も完成したようで女将さんが料理を持って出てきた。

「おや、目やにとヨダレの跡は洗い流したようだね。」

「…ハイ。」

「いつまでも落ち込んでないで。ほら、飯だよ。」

「うぅ、でも…」

「イオル、ちゃんと朝食は取らないと力が出ないよ。待ってるからゆっくり味わって食べて。」

「…うん。それじゃいただきます…。」


「美味しい!これすっごく美味しいよ⁉︎」

「…単純な娘だねぇ。」

「あはは…。」

さっきまで落ち込んでいたのが嘘のように美味しい、美味しいと食べるイオル。

「イオル、そんな慌てなくても良いからゆっくり食べてね」

「おかずもご飯もおかわりあるよ。」

「はい!じゃあご飯おかわりください!」

「はいよ。」

女将さんと一緒に俺の分も入れてもらったお茶を飲みながらおかわりしたご飯をパクついているイオルを眺めて昼まで過ごした。



同日連投。書けたら投稿するのでこういう日もあります。


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