表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
曜日替わり能力  作者: 向風
58/125

イオルの能力2

「はぁ、魔物かぁ。」

「いや俺の知ってる人魚とイオルの能力が関係あるとは限らないからね。子供の頃分からなかったとしても大人になった今ならどんな能力か分かるかも知れないよ?何か思いつくこととかない?」

虚空を見つめていた目が俺の目を見る。

「…あるけど聞くだけ無駄だよ。証明できないものばっかりだから。」

諦めたように言うイオルだが気になる発言をした。

「証明できないものばっかり?何個か候補があるってこと?」

「そう。今までもいろんな人に説明したけど信じてくれなかったけど。」

「それ、聞かせてもらえる?もしかしたら何かわかるかもだし。」

「うーん、いいけど。じゃあ1つ目、人よりも長く息が続きます。」

「長くと言うと?」

「動かずじっとしてたら10分以上。動いてても5分は余裕ね。」

「それ普通に凄くない?」

「そ、そう?でも証明のしようがないし出来ても仕方ないでしょ?」

凄いと言われてちょっと嬉しそうだ。

「使い道はまた考えるとして証明するのは結構簡単じゃない?水に顔をつけるとか潜るとかして誰かにみて貰えばいいんじゃ?」

「私もそう思って昔ユーンと町のお風呂に行った時にやってみせたんだけど5分もたたないうちに引っ張り上げられたのよ。それで心配するから二度としないでって怒られたわ。まだまだ余裕だったのに。」

残念そうに言うが確かに人が5分近く沈んで上がって来ないと心配にもなるよな。

「なるほどね、じゃあそれ以外のやつも教えて貰っていい?」

「いいよ。じゃあ2つ目ね、すっごい高い音が出せます。」

予想外なのが来た。

「えっと、具体的にはどれくらい高いの?」

「人の耳には聞こえないくらい。動物や魔物は聞こえてる見たいよ。」

「…それは、確かに証明しようがないな。」

「でしょ?」

「あ、いや待って。出来るかも。」

「へっ?」

「いや俺の能力、【五感操作】で聴覚上げれば聞こえるんじゃないかな?」

まだ日は超えてないから能力は【五感操作】のままだ。これはいいことを思いついたと思ったのだが

「えっ、やだ。」

まさかの拒絶。

「なんで⁉︎」

ここで断られるとは思ってなかったので少し悲しい…。このタイミングで嘘をついたとは思えないので何か理由があるのだろうか?

「…だって変な音しか出せないからジンさんに聞かれたくない。」

意外と乙女な理由だった。

「でもほら、これからのことを考えると大事なことだから、一回だけ聞かせて?」

「…うん。」

「ありがとう、じゃあちょっと待ってね。」

(聴覚を最大まで上げて、よし。)

自分の声を拾わないようにコクリと頷きイオルに合図する。それを確認したイオルは深呼吸し音を出した。

「…キィキィキィ。」

(なんだこれ?鳴き声みたいだな。)

とりあえず聴覚を元に戻す。

「キィキィキィ?」

「ウソ、本当に聞こえたの⁉︎」

「うん、なんか鳴き声みたいに聞こえたね。」

「…人魚の?」

「いや人魚の鳴き声なんて聞いたことないよ。俺の故郷での人魚って御伽噺とかに出てくるやつだから。それより今の音どこから出したの?」

音は間違いなくイオルから聞こえたがイオルは口を閉じたままだった。

「多分ここ」

そう言ってイオルが押さえたのは

「おでこ?」

「うん。ここから音が出てると思う。」

「うーん、人魚は歌を歌うみたいな話は多いけど」

「歌なんてそんなに複雑なことは無理よ。」

「そっか、じゃあ他の能力候補を聞いてみようか。」

「他のって言うかこれが最後ね。ちなみにこれが一番怪しいわよ?」

「そうなの?」

「うん。じゃあ3つ目、片目を開けたまま眠れるわ。」

「…寝る時に半目になるってこと?それは流石に能力関係ないんじゃ…」

「違っ、そうじゃなくて。寝てるんだけど起きてるっていうか、ちゃんと歩いたり喋ったりできるけど寝てるの。」

(どういうことだろう?寝ながら歩くって夢遊病?でも喋るのは無理だろうから違うか。あ、そういえば)

「盗賊を連れて帰って来てる時に片目瞑ってたよね?もしかしてあれ?」

この町に帰ってくる時イオルは片目を瞑って荷車を押してくれていた。会話も出来ていたから気づかなかった。後で聞いた時はクセだなんて言っていたがもしかしてあの時は半分眠っていたのだろうか?

「う、うん。その、片目で眠ってる時って動けるんだけどまっすぐ歩くの難しくて。あの時は荷車掴んでたからつい…。」

また少し申し訳なさそうにするイオル。

「いやちゃんと後ろから押してくれてるのはわかってたし問題ないよ。…なるほどね。この3つがイオルの出来ることか。」

「複数能力持ちでもないのにおかしいとは思うんだけど…。」

「いや、大丈夫。イオルの能力に見当がついたから。」

「ホント⁉︎」

「うん、多分だけどイオルの能力はイルカだと思う。」

「イルカ?」

「うん、イルカって分かる?海に住んでる生物なんだけど。」

「知らない。魚?魔物?」

「違う違う、海の中に住んでるけど魚でも魔物でもないんだ。魚じゃないから息継ぎが必要なんだけど長く息が続くから長く潜れる。それにイルカは前頭葉から音を出せるんだ。エコーロケーションって言ったかな?そしてイオルは片目を開けて眠れるって言ってたけどイルカは片方の目を瞑って右脳と左脳を交代に眠らせることができるんだ。」

これなら今聞いた3つともが当てはまる。

「それにイルカは昔は人魚と間違われたこともあるらしいし。うん、イオルの能力はイルカで間違い無いんじゃないかな。」

俺が1人で納得しているがイオルがキョトンとした顔をしている。

「ぜんとうよう?えこーろけーしょん?」

「あ、ごめん。」

そうしてちゃんとイルカについて説明をすることにした。



というわけでイオルの能力は人魚イルカでした。

人によっては予想ついてたかも知れませんね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ