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曜日替わり能力  作者: 向風
55/125

やらかし

「ジンさん、ごめんなさい…。」

「申し訳ありませんでした。」

硬直から立ち直ったイオルとユーンさんが頭を下げる。

やらかしてしまった2人を前に悩む俺。

(さてどうしようか?やっちゃったものは仕方ないとしてイオルは今日俺と行動したのとマラムさんに能力の説明をしたのを聞いてる。問題はユーンさんだよな、昨日ギルドカードを直接見てるわけだから誤魔化しようがないしなぁ…。)

「まぁイオルには説明する気でいたし問題ないんだけど、ユーンさん。」

「は、はい!」

「あ、怒ってるわけじゃないからそんな緊張しなくていいよ。ちょっと質問いいかな?」

「はい、なんでも聞いてください!」

「じゃあそうだね、昨日ギルドカードを作った時に使った魔道具があるよね?あれと似たような、というか言ってしまうと人のギルドカードを確認できるような魔道具って他にあるのかな?あったとしてそれを使うのって良くある?」

「はい、あります。ギルドで依頼の達成を確認した後に魔道具を使ってギルドカードに情報を入れますのでその時にギルド職員がカードを確認いたします。」

(あるのか、依頼を受ける時も無効になった時も何もなかったから大丈夫だと思ってたのに)

ユーンさんはこちらの意図を読み取ってギルド職員の確認があるかどうかで話してくれた。基本的には優秀な人なんだろうな。

「そっか…、ユーンさん、イオルもちょっと来て。2人ともこれからギルドカードを見せるけど大声あげたりしないって約束できる?」

「大丈夫。」

「はい、もう一言も発しません。」

「いやそこまで大丈夫だから。それじゃあどうぞ。」

そう言ってギルドカードを能力、魔法共に表示して2人に見せる。


ジン シラギ 23歳

登録ギルド サルコス

冒険者ランク G

能力 【五感操作】

魔法ランク 4


「ほ、本当に【魔法強化】じゃなくなってます…!」

「…。」

ユーンさんは驚き、イオルは有言実行なのか口を噤んでいる。

「昨日と違う能力が表示されて混乱してるかもだけどこれ内緒にしておきたいんだ。どうかな?」

「…はい、そうすべきです。複数の能力を持っていることは絶対知れ渡らない方がいいです。」

「(コクコク)」

ユーンさんが強く同意してくれてイオルが横で縦に激しく首を振る。

「イオル、喋っていいよ?」

「あ、うん。えっと私も隠すべきだと思う。複数能力って珍しいから貴族の人たちに狙われるらしいし。」

「うわ、そんな感じなのか。それは普通に嫌だな。」

「冒険者にとって能力とは隠すべきものですが貴族の方たちにすると誇示するものなのです。自分や家族、それに部下にしている者の能力を見せびらかすことで自分が如何に優れているかというのを表すのだそうです。なので珍しい能力やまして複数能力持ちなどは多少の無茶をしてでも手に入れようとするそうです。」

(貴族ってこの世界でもそんな感じなのかぁ。いやちゃんと真面目な人もいるんだろうけど一部の人のせいで台無しになってるのかな?)

「でもさ、複数能力持ちならギルドカードに全部表示されるはずよね?」

ユーンさんの方を見ながら俺に聞いてくる。

「あーそれはどうしようかな…」

と、2人になんと説明をしようかとしたところでギルドの扉が開いた。

「あー、やっと着いたー。」

「お、ジン、イオルちゃん!お待たせー」

振り返るとタイルとロンがギルドに入って来たところだった。後ろにダイアスとベックもいる。

「そんなに待ってないぞ。俺たちも今来たとこだ。」

「ん?そうなのか?」

「結構引き渡しに時間かかっちまったから待たせたと思ったんだがなぁ」

(今日は説明は無理かな。)

「ユーンさん、ダイアスたちが来たので依頼の確認をお願いします。…能力に関しては後日相談させてもらって良いですか?」

後半部分をユーンさんだけに聞こえるように小声で伝える。

「っはい!では依頼の確認をさせていただきます。」


それからダイアスたちが依頼の報告をして俺たちも無事に道案内の依頼を成功させたと判断された。

あとは後日ゲンさんたちが報酬をギルドに持ってきたのが確認されてやっと依頼達成となるらしい。

「結構面倒なんだな。」

俺の独り言に反応してくれるのは大体ベックだ。

「そうだな、依頼者がなかなかギルドに顔を見せないこともあるからパーティを組んでないとしばらく報酬も貰えない、依頼も受けられないってなことになる時もある。まあ依頼者の方もあんまりにも遅いとギルドから催促に行くこともあるし罰金もあるんだがな。」

「それだと踏み倒して逃げる人もいるんじゃないか?」

「たまにいるらしいがそれをやるとギルドからブラックリストに入れられちまうんだ。冒険者ギルドはそれなりにでかい町ならどこでもあるし町の警備にも伝わるからそもそも町に入るのも一苦労になる。そういうやつの行き先が盗賊だよ。」

「なるほどな、そりゃ割に合わんね。」

「だろ。さて、じゃあメシにするか。」

「ああ、そうしよう。」

報告を終えた俺たちは冒険者たちで騒がしいギルドの食堂へ行くことにした。



イオルはちょいちょいやらかします。


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