情報交換
ロンの治療を終えた俺たちは村での戦闘のあらましを聞くために家の外に出た。
外ではダイアス、ベック、タイルの3人で話をしていたようだ。
「お、もう治してもらったのか。」
「ああ、この通り。完全に治ったぜ。」
ベックに聞かれて折れていた足を踏み鳴らしてみせるロン。
「いや、治ったばっかりで無茶するなって、本来骨折なんて時間をかけて治すもんなんだからな。また折れるぞ?」
「えー?なんも問題ないぞ?今回折れたのだって棍棒で殴られたからだし。」
「盗賊の武器棍棒だったのかよ。いやでもな、昨日と同じとこが折れたってことはそこが弱っていた可能性もあるわけだろ?」
「あー、なるほど。それはあるかもな。」
「まあしばらくは無茶はしないほうがいいと思う。」
「そうだな、ジン先生に従ってしばらくおとなしくしとけよ、ロン。」
「了解したぜ先生!」
「だから医者じゃないっての。」
「悪い悪い。それじゃあ離れてた間の情報交換としようか。」
「そうだな。」
「じゃあ俺から話そう。まず俺たちはこの村の裏手に回ってから柵を乗り越えて侵入した。それから突入前に確認していた3人の盗賊に奇襲をかけた。これは上手くいって声を出される前に仕留められた。そのあと正面からは見えなかった家の裏にいた盗賊が5人いてこいつらも1人ずつ倒した。だが最後の1人が声を上げちまってな。ここで気づかれたみたいでさらに2人が大声を上げながら向かって来たんだ。」
「ああ、その2人は多分この家の前に立ってた2人だな。村の奥に走ってくのが見えたよ。」
「なるほど、この2人がなかなか強くてしばらく粘られてな、そしたら次は1人追加で来たんだ。あれは門番やってた片割れだな。もう1人はしばらくしてから援軍引き連れてやって来やがったよ。全部で7人だったか?」
「ずいぶんいたんだな。」
想像していたよりかなり大規模な盗賊団だったようだ。
「ああ、しかも戦いながら気づいたが図体のでかいのが子分2人に荷物担がせて逃げてくのが見えてな。」
「追いかけようとしたら盗賊どもが邪魔して来て追えなかったんだ。」
「正直焦ったぜ。方角的に俺たちが通って来た森の道に向かってるようだったからな。」
「そんでロンが無理矢理包囲を抜けようとして足をやられたわけだ。」
「うっ、イオルちゃ、いや2人が心配でな?」
「今本音が出なかったかー?」
「いや冗談だって、ほらこんだけの盗賊団まとめてるボスっぽいやつが向かって行ったからほんとに2人が心配だったんだよ。」
「お前な…、まあそんな心配は無用だったわけだがな。逃げた盗賊たちはジンとイオルの2人が捕まえてくれてたよ。」
「え?マジ?」
「マジマジ。俺もリーダーに聞いて驚いたけどな。2人で捕まえて今荷車に乗せてあるよ。」
「いえ、私はほんとに何も。ほとんどジンさん1人で倒しちゃったんですよ。すごかったです。」
「え、何?ジン、戦闘もそんなにいけたの?」
「いやたまたま上手くいっただけだって。正直必死だったし余裕なんか無かったよ。」
みんなに称賛されるように言われるけど実際のところギリギリだった。もし剣がかすりでもしたら恐怖で動けなくなっていた可能性だってあると思う。
「かー、マジかよ。こりゃうかうかしてたら冒険者ランクなんか簡単に抜かれちまうぞ…。気合い入れねえとな。」
なんかロンのやる気に火がついたようだ。
「っと、どこまで話したっけな。ああ、そうだ、ロンがやられたとこまでだな。まあそのあとは盗賊全部ぶっ潰して終わりだな。」
「急に雑だな。」
「他に言うこともないしな。ジンたちの方はどうだった?」
長くなりそうだったので分けます。




