共闘
盗賊の手下A、Bを打ち倒した。
「テメエ…よくもうちの子分どもを!」
「…あの2人もだが戦闘中に喋るとか三流のやる事だぞ?」
「何だとぉ!!」
「手下に戦わせて自分は高みの見物か?大したものだな。いいからさっさとかかって来いよ。」
盗賊Aの剣を構え、魔法を使おうとしているのがわかりやすいように左手を空けておく。
盗賊の頭はそれだけで責めるのを躊躇しているようだ。
(強者ムーブ楽しい!。言ってみたかったカッケーセリフ使えた!。…じゃないよ!たまたま魔法が決まっただけだわ!。実際魔法も【魔法強化】無しだと戦闘魔法に届いて無いから一発で昏倒できてないし。まあ片手ずつ魔法を撃つのは出来たしそれは良しとしよう。あと盗賊の頭って長いな。中ボスでいいか。なんかぽいし)
気持ちいいくらいに魔法、殴打、金的が決まったので首尾良く倒せたけど現状不利なのは俺の方だ。
頼みの綱の魔法はバレてるし、手には絶対使いこなせない剣。これで手下A、Bが起き上がって来て3対1になったら詰みだ。もう油断もしてくれないだろう。
(こっちの手はまだ見せて無い魔法。火と風?全力でイメージしてどのくらいの威力が出るのか分からん。使うなら火か?。連射、はなんかイメージ湧かないから火炎放射器のイメージで出し続ける感じで行こう。)
実家の倉庫に眠ってる火炎放射器を思い出しながらイメージする。庭の草を燃やすって言って父さんが買って来たんだけど数回使った後で除草剤のが楽って言ってしまい込んだんだよなー。
(あ、イメージが弱い、頑張れ俺。買って来た当初は楽しくて使ってただろ!燃えろー、めっちゃ燃えろー!)
実物の記憶に引っ張られすぎてだいぶ残念な魔法になりそうなので誇張してイメージする。
(…上の方の草は燃えるんだけど根本で消えちゃうから結局根っこを抜くんだけど上の方が燃えてるから掴むとこがなくて余計な手間が…。違う、そうじゃ無い!)
俺が必死に火魔法のイメージをしていると痺れを切らした中ボスが斬りかかって来た!
「死ねい!」
咄嗟に片手で持っていた剣を相手の剣を受けるように出す。
ガキン!っと剣がぶつかるが俺の出した剣は軽く弾き飛ばされてしまった。
(ヤバい!、火炎放射ー!)
斬り上げた剣を今度は上から振り下ろそうとしている相手に必死にイメージした火魔法を発動した。
「何⁉︎ぐぁああ!も、燃えるぅぅ!?」
転がるように俺から距離を取ろうとする中ボス。だがせっかく発動した魔法なのだ。簡単には逃がさない。具体的に言うと逃げる中ボスを追いかける。
「あ、あちい!やめろ!来るな!」
転げ回りながら必死に逃げる中ボス。
だが俺は無言で中ボスを追いかける。
実際には魔法に集中していて喋る余裕などないだけだが。
(っく、もう無理だ。気力がもたない。)
集中が限界になり魔法を終わらせる。
中ボスが悶えている間に自前の武器である棒を地面から抜き。それを支えに呼吸を整える。
(これはしんどいな。威力もあるし牽制にも使えそうだけどずっと使うのはきつい。いや、慣れていくしか無いか。)
魔法の反省をしていると中ボスも立ち上がって来た。
「ックソ!はぁはぁ、な、舐めた真似しやがって!」
「どうした?降参か?」
余裕があるかのように言ってやると中ボスは俺を睨みつけるようにみてくる。
中ボスは服は焼けてボロボロ、火を消すために転げ回ったから身体中火傷と擦り傷まみれ。持っていた剣も取り落としていた。
「んなわけねえだろうが!てめえもあんな魔法を使ったんだ。立ってんのもやっとなんじゃねえのか?薬の副作用も出る頃だろうしよぉ!」
「副作用?」
なんか怖い事を言われた。え、俺なんか盛られたの?。
「とぼけても無駄だ。てめえみたいな若造があんな魔法使えるはずがねえ。多少の素質はあったんだろうがドープ薬で無理やり使ってるはずだ。俺たちとやりあう前に飲んだんだろ?じゃあもうそろそろ時間切れだ。」
(ふむ、ドープ薬、ドーピングってことかな?魔法の威力を無理やり上げるようなものがあると。そしてそれを使うには何らかのリスクがあるってことかな?。)
「ダンマリか?図星みたいだなぁ!」
(いや、考え事してただけなんだけど。まあいいか。ほっとこ)
「へへ、好き放題やってくれたよなぁ?楽にゃ殺してやらねぇ。たっぷりと痛めつけてやるぜ。」
すると横で寝ていた手下Aが起き上がって来た。
「ぐ、か、頭ぁ。痛ぶるんなら俺にもやらせてくださいよ。こちとら頭にきてんで。」
「おう、起きたか。あいつは…。まだ起き上がれねぇか。いいぜ、2人で可愛がってやろうや。」
(あ、ヤベェ、最悪の事態じゃ無いけど2対1か。やれるか?)
中ボスと手下Aが拳を鳴らしながら近づいてくる。
(しょうがない。相手は俺が弱ってると思ってるからそこが狙い目だ。…まあそれなりにはきついがやれなくはないはず。)
「よくもやってくれたよなぁ?。倍にして返してやるぜ!」
俺に近づいた手下Aが拳を振り上げ殴りかかろうとする。俺は準備していた魔法を発動させようとしたところで手下Aの肩に矢が突き刺さった。
「ぐあぁぁ⁉︎」
「何だ!どこから撃ってきた!?」
肩を抑えて蹲る手下Aと焦る中ボス。
そして完璧なタイミングでの援護に思わず笑う俺。
「ナイス、イオル!」
そう言って蹲っている手下Aの顎を蹴り上げる。
「がぁ!?」
「な、てめえ!何で動ける⁉︎」
「説明の必要がないな!食らっとけ!」
全力でイメージを込めた水魔法を中ボスの顔面に放つ。
「ゴポォ⁉︎」
ワンパターンは良くないので中ボスに足払いをかけて転ばし、上段から振り下ろした棒を腹に叩きつけた。
「ぐぅ!」
盗賊たちをが立ち上がらないのを確認した後、矢の飛んできた方を見ると森の木の影からイオルがボウガンを構えてこちらを見ていた。
一回投稿したけどキリのいいとこまで進めました。
結果ちょっと長くなりましたね。




