案内人
しばらくイオルと話しているとカイさんがゲンさんを連れて出てきた。
「話はカイから聞いた。賊の逃走ルートが分かったんだってな。おまけに盗まれた金の一部も見つけてくれたと。感謝する。」
「あ、いえ。大したことでは。」
「いや、本当に助かった。カイに聞いて思い出したよ。その道は昔、ここの湖で獲れた魚を隣村に運搬するのに使ってた道だろう。森の中を突っ切らなきゃいかんうえに魔物も出るから使わなくなってたんだ。」
「親父達も実際に通ったことはないらしい。俺の爺さん達が使ってた道だろうってことだ。」
「ああ、昔俺も当時の年寄り連中から聞いたことはあったが頭から抜けてた。それにもう森に呑み込まれちまってると思ってたしな。」
「その道を行くとどこかの村に出るんですか?」
「ああ、森の裏側にある村にいける筈だ。たしかサウロ村だったか?」
「でもその村の人たちも今は避難してるんですよね?」
今はオーガがリストの森にいるから森に隣接している村の人は町に避難している筈だ。
「そうだな。今は無人の筈だ。」
「だがついさっき冒険者ギルドに出してた使いが帰ってきたらしい。そんでジンが言ってた通り無人の村に盗賊が住み着いてるって報告があったそうだ。それも何人かの冒険者が遭遇したらしい。」
おや、ダイアス達以外にも盗賊に遭遇した人がいたのかな?
「そうですか、じゃあ今回の事件は盗賊の仕業で盗賊はそのサウロ村にに住み着いている可能性があるんですね?」
「ああ、正直言って俺たちの手に負えるもんじゃないかもしれねぇな。」
「そうだな、ホイルのおっさんがチンピラ程度に担がれて手を貸したってんならこっちも数揃えりゃなんとかなると思ったが盗賊相手じゃきついかもしれん。」
「えっ、じゃあどうするの?このまま泣き寝入りするってこと⁉︎」
カイさんとゲンさんがネガティブなことを言うからイオルが声を荒げる。
「バカいえ、こちとら真っ当に働いて稼いだ金を盗賊なんぞにやる気はねえよ。」
「で、でもどうするの?」
「盗賊の討伐依頼を出すんだ。」
ゲンさんが言い切る。
「討伐依頼?でもお金がないから無理だって…。あ!」
「そうだ、ジンのお陰で盗まれた金の一部が返ってきたからな、これで冒険者に依頼を出せるってもんだ。」
(あーそうか、大金貨が1枚に金貨13枚、予想だが230万相当のお金があるのか。うーん、金貨にされるとお金の感覚が狂うな。)
「今から冒険者ギルドに依頼を出しに行こうと思う。それと悪いんだがジンも来てくれないか?」
「俺もですか?」
ここでお呼びがかかるとは思わなかったので驚く。
「ああ、ジンは盗賊の痕跡を追えるんだよな?」
「ええ、まあ一応」
「じゃあ正式に依頼を受けて貰えないか?」
「いや、でも俺はまだGランクの冒険者なので盗賊の討伐任務は受けれないですよ?」
盗賊の討伐となるとパーティランクでC以上になるとユーンさんの説明にあった。
「いや、頼みたいのは盗賊のいる場所までの案内だ。討伐自体は別の冒険者を雇うからな。」
「頼む。」
(うーん、どうしよう。案内だけなら構わないし、せっかく正式に依頼として出してくれるのならありか?。でも俺の能力【魔法強化】ってことになってるんだよなぁ。…まあ大丈夫か。)
「わかりました。受けさせて貰います。」
「助かるよ。…悪かったな、あんたが最初協力してくれるって言ってくれたときは正直期待してなかったんだ。本当に犯人の痕跡を見つけてくれるとは思わなかった。わかってれば最初からちゃんと依頼っしたんだが。」
「気にしないでください。」
うん、実際本当に探せれるかどうかは分からなかったからね。
「じゃあ冒険者ギルドに行きましょう。出来れば今日中に討伐討伐に行きたいですから。」
(出来ればっていうか今日中に案内しないと能力切り替わっちゃうんだけど。)
「ああ、そうだな、盗賊がいつまでも村に留まってるとも限らないからな。できるだけ早い方がいいだろう。」
「あ、私も付いていくよ。」
そうして俺とイオル、ゲンさんとカイさん親子の4人で町の冒険者ギルドに向かうことにした。
ちょっと編集しました。




