プロローグ 神様、この仕打ちはあんまりでは?
ライトノベルに【転生もの】と呼ばれる新ジャンルが出来た当時、二次創作、所謂【夢小説】を書くのが趣味だった友人が【転生もの】について熱く、それはそれは熱く語ってきた。
機嫌を損ねないように話を聞いてはいたけれど、聞けば聞くほどに私は【転生もの】と呼ばれるジャンルが嫌いになった・・・
本来、その世界に無い筈の知識や力を振りかざし、その世界をぶち壊す主人公
そんな主人公を崇拝・盲信し、未知のモノをあっさり受け入れる仲間達
そして何より転生前の世界をあっさり諦める主人公に感情移入が出来なかった
そんな設定が大嫌いだった私は【転生もの】を読もうともしなかった。
食わず嫌いならぬ読まず嫌いってやつだ。
しかし、そんな私にも読む機会が訪れてしまった。
それは、物語の良し悪しは別として【転生もの】についてもっと熱く話したいと言う友人が読まず嫌いな私にお試しで!!と漫画を押し付けてきたのだ。
それは普通のサラリーマンが不慮の事故で誰もが知ってるモンスターに転生してしまうというものだった。
最初は読んだ体装って二日程してから返そうともした・・が、友人は私が読んでないことをあっさりと見破り、やむなく、本当にしょうがなく、渋々読むことにした。
今にして思えば、これが現状を引き起こした切っ掛けの1つだったのかもしれない・・・
漫画を読むうちに私の中で【転生もの】のイメージは変わっていった。
確かに主人公にはチートと呼ばれる力が与えられはするが、使いこなすための努力はしていたし、ぶっちゃけて言えば何を今更な話ではあるがどんな主人公も【普通】や【凡人】の肩書きを持ちながら、実際は【普通】や【凡人】な者など居た試しがない。
【普通】や【凡人】を名乗る漫画、小説、ゲーム、アニメ、ドラマetcの主人公程【普通】や【凡人】と言う根底がなければ最強ENDにはなり得ない仕組みがストーリーには盛り込まれている。
そう考えた時、主人公=チート故に読まないという私のルールが1つ無くなった。
ついで言うなら【仲間】や【技術】もそうだ。
他のジャンル同様に仲間達にも過去やしがらみがあり、大なり小なり【仲間】になるまでのストーリーがある。
当然そこには【盲信】や【崇拝】に近い仲間も居るし、【親友】や【好敵手】の様な関係の仲間も居る。
リアル異常に危険が隣り合わせの世界で生き抜くのに有効な【技術】があるとして、それを使わないことが正しいのか、間違ってるのかと私が【転生もの】の当事者であったなら答えは当然【間違っている】と答えるだろう。
それを知った私の中ではルールがもう1つ崩れた。
【元の世界へ想い】という最後のルールを乗り越え、私が【転生もの】や類似作品への抵抗が無くなった事に関しては友人が押し付けてきた作品のラストシーンの影響が大きいかもしれない。
ネタバレを嫌うものも居るだろうから詳しくは伏せておくが、結果として、その後も友人が勧めてくる【転生もの】【トリップ】【成り代わり】等の作品を読むうちに多少ひねくれた理解をする私は、【元の世界への割り切り】についてこう考えた。
主人公がルール、常識、衣食住と全てが異なる異世界で元の世界を参考に活動する行為こそが【元の世界】への割り切っているように見えて、割り切りきれていない感情または無意識の現れなのではないかと・・
まぁ、そんなこんなで私な読まず嫌いは治ったのだが、ソレはソレ、コレはコレと言うやつだろう・・なにが、どうして、どこで道を踏み間違えたか知らないが、ついこの間まで【転生もの】否定派だった私が【転生もの】と呼ばれるジャンルの主人公勢と同じ境遇に合わなければならないのだろう・・
しかも私の【転生もの】への考え方を大きく変えた作品の主人公が転生したモンスターと同じ【スライム】として・・・
拝啓神様
これは読まず嫌いしていた私への罰ですか?
【転生もの】嫌い治すばかりか、好きにすらなり始めていた私への仕打ちがこれですか?
もしこの世界に居るなら慰謝料請求するから待ってて下さい・・
虫けらスライムより
初めましてナコです!
一話目に、ある【転生もの】作品匂わす単語がありますが全くの別物ですのでご了承下さい!m(_ _)m