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人形姫ローズ  作者: ブリガンティア
スズキノヤマ編

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161/811

161. スズキノヤマ帝国 権力と政治(14)

アドバ島を出発してから、エフェルガンはずっと静かだった。色々と考えているのか、声をかけづらい。でも気になって仕方ない、とローズは彼を見て、思った。


「さっきからキョロキョロして、どうした?」

「う、うん。大丈夫かなと思って・・」

「どうして?」

「なんか静かだから」

「色々考え事しているんだ」

「うん」

「そんな顔だと、何を考えているか気になって仕方ないんだな」

「うん」


見抜かれた。図星だったか、とローズはまた彼を見ている。


「そうだな・・一つは・・エテロ様の話が真実なら、事実上、スズヤマ家はもう滅んで、名だけの一族だと考えても良いが・・」

「うむ」

「でもそれがばれたらまた混乱や内戦が起きてしまう。権力争いが起きたら、民がまた苦しくなる」

「うん」

「ここで秘密にするしかないと思う」

「うむ、そうかもしれない」


ローズはうなずいた。


「それは良いとして・・僕は、僕の死を望んでいる母上を守らなければならないということも、どうなんだろうな・・」

「うむ」

「かと言って、モルグ人に奪われても困る。モルグ人の弟が誕生したら、素直に喜べないからだ」

「うむ、そこは心配しているところじゃないと思うけど」

「ふむ・・、他人事みたいなことを考えてしまうんだな」


エフェルガンがため息ついた。


「苦手なんだね、皇后陛下のことを」

「ああ、嫌いだよ。僕は生まれてから一度も母上の愛情を受けたことがないし、毎回罵られて、しかも毎回僕を殺そうとしたし、ローズを虐めて(はずかし)めにしたことまでして、大嫌いだ。母上を好きになる理由が一つも見つからない。生んでくれたことに感謝したが、それ以上の感情がない」

「そうか」

「エテロ様に言えなかったが・・」

「言えないよね。悲しんでしまうから」

「そうだな・・複雑な気持ちだ」

「僕は、ローズの愛情さえあれば十分だ。子どもがいても、いなくても、僕にとって問題ではない。権力さえいらないと思ったが、権力がないと、ローズを守りきることができないと分かった以上、権力を維持する必要があるんだ。そのために政治をうまくやらないといけない」

「うむ」

「僕にはローズが必要だ。ローズとともに生きるためなら、なんだってする」

「エフェルガン」


エフェルガンは後ろから強く抱きしめた。彼がとても不安を抱いていることが分かる。彼の波動が嘘をつかないからだ。


「あともう一つ心配なことがあるんだ」

「ん?」

「ガルーダを操縦したことがない。しかもダルセッタには操縦するための紐がない。さっきの紐がもろくて、海の上で落ちた」

「えっ?」


それはとても困る話だ、とローズは思った。


「どうしたら・・」

「さぁ・・」

「あなたはなぜそんなに冷静でいられるの?」

「ふむ、なぜだろう」


エフェルガンは笑った。


「悩むな、・・なんとかしないと」

「今じたばたしたって仕方がない。しばらく楽しもうかな・・」

「楽しんだら別方向に行って、明日アルハトロスに着いたらどうする?」

「それも良いかな、そのままローズの父上に結婚の許しをもらい、里で式を挙げても良いと思う」

「エフェルガン・・」


こんなに良い加減なエフェルガンは珍しい。多分彼がたくさんの問題を抱えすぎて、疲れているかもしれない、とローズが思った。


「首都に戻ったら、恐らく戦争準備になると思う」

「戦争?」

「さっきクライワが言ったパリニという名の女性、側室にすると言ったよね?」

「うん」


ローズはパリニを側室にすると彼が言った言葉を思い出した。


「あの人は現国王の王妃だよ」

「え?」

「一国の王妃に対してそのようなことをする奴をこの国の周辺に許したら、次に狙われるのは間違いなくスズキノヤマだ。早い内に潰す必要がある」

「うむ」

「ドイパ国にも連絡をして、連合で攻めるしかない」

「ジャタユ王子が出るかな」

「出ると思う。あの人はドイパ国の総合将軍だから」

「え?そんなの?」

「知らなかったのか?」

「うん。ミライヤ先生はジャタユ王子がいつも仕事をさぼっていると言った。ジャタユ王子に聞いたら、仕事は美女の護衛だって」

「ははは、美女の護衛か」

「うむ」

「将来ローズの従兄弟になる人だから、これからも良い関係でいたい」

「うん」


エフェルガンはぎゅっと抱きしめた。


「僕はローズを戦場に連れて行かなければならない。しかもモルグ人との戦争なんて、気が重い」

「私が邪魔にならないように後ろでおとなしく治療班と一緒にいるわ」

「そうしてくれれば助かるが・・ローズはおとなしくないからな」

「む」

「事実なんだろう?」

「確かに・・」

「はぁ・・」


エフェルガンがまたため息ついた。


「なら、ガレーに私の見張りをさせれば?」

「ははは、そうだな。皇帝陛下がガレーを貸してくれるならそうする」

「うむ」


しばらくの間、二人が静かになった。こんな静かな時間がおそらく貴重になるでしょう、とローズはエフェルガンの不安も理解できる。


日が沈み、暗くなっている。しかしダルセッタはまったく疲れを見せず、安定した高度で飛んでいる。本当にすごい鳥だ。一般の移動用フクロウだと2-3時間ごとに休まないといけない。4時間連続飛行はぎりぎり飛べるか飛べないかの時間に対して、このガルーダはずっと飛んでいる。もう4時間以上ずっと飛んでいて、しかも全然揺れなかった。サイズはドイパ国の護衛官レイの変化した姿よりも大きい。考えてみたら不思議な話だ。エテロは卵を見つけて暖めたら孵化したと言ったけれど・・その卵はいつからそこにあったか、親鳥が卵を産みに来たのか、聞けば良かった。今更気になっても仕方がない。


「ダルセッタ、スズキノヤマの首都ってまだ遠いかな」


ふっと何気なく聞いたら、突然頭の中に映像が入ってきた。


「あ」

「あれ・・」


エフェルガンも気づいた。


「ローズもか?」

「うん」

「現在の位置が分かる・・」

「うん、今もう本島辺りにいるような・・」

「ああ、もう本島だ・・」

「言葉を理解しているんだ」

「すごいな」

「うん」


本当に不思議な鳥だ。神の紋章も持っているローズとエフェルガンに対する情報共有なのか、あるいは一般的にそうしているのか、分からない。しかし神々の鳥と言われる理由もきっとそこにある、とローズは思った。


「おなかが空いたな」

「首都に着いたら、食事しよう」

「うん」

「この調子なら、あと少しで着く」

「早いね」

「そうだな・・驚いた」

「この辺りで一般的に早い鳥っているの?」

「ドイパ国の大鷲が一番早いかな。でもあれは変化技だから、個人差があるんだ。やはり空軍になると早いけど、欠点がある。変化した時に、まともに攻撃ができないことだ」

「そうなんだ」

「しかも飛ぶことで疲れを感じるから戦場に着いたらかなりの戦力が減ってしまうんだ」

「ふむふむ」

「逆にフクロウ乗りのスズキノヤマ空軍は、速度がそんなに速くないけど、変化して移動したドイパ国の兵士と比べると兵士の疲れがずっと少ないから長時間の戦闘ができるんだ」

「ふむふむ」


ローズがうなずいた。


「単純に力で計算するならドイパ国のワシ種族兵士の方が強い。体が小さめのミミズクフクロウ種族兵士は体力と素早さが優れていると思うけど、ドイパ国の兵士の破壊力が桁外れに強いんだ」

「そうなんだ」

「同盟国で良かったと思うよ」

「うん」

「エグバドール国の場合、なんていうか・・のんびりした島国だから、軍があまり強くない。種族もバラバラだから、なんとも言えない。だけど、真珠などがとれる国なので、豊かなんだ。その自国を守るために、エグバドールは連合に入り、連合の資金を補ってくれているんだ」


エフェルガンが詳しく説明すると、ローズがまたうなずいた。


「じゃ、モルグに支配されてしまったら連合から抜けてしまうってことなんだよね」

「ああ、例え連合として維持しようとしても、我々の共通の敵であるモルグの存在で認められないのだろう」

「ふむ」

「だから、確実に戦争になると思う」

「勝てる?」

「連合で攻めるなら勝てると思うけど、クライワは恐らくモルグ王国を後ろ盾にしている。激戦になると思われる」

「うむ」

「戦争だと・・人が死ぬんだ。ローズには辛い場所になると思う」

「うん」

「でも少ない犠牲で多くのを救うことができるなら、僕はためらいなく前に進むよ」

「うむ」

「だが、これもまたローズを苦しめてしまうことだから、僕の心も痛む」


エフェルガンはローズを抱いて、優しく言った。


「私はできることをするから・・」

「それが心配なんだ・・」

「私だって、前線にいるあなたの事が心配なの」

「そうか・・お互い様だね」

「うん」


ローズがうなずいた。


「帰ったら、神殿に行こうか。ダルセッタと巡り会えて、エテロ様と出会って、クライワと国内の裏切り者の存在を知って、きっと聖龍様が僕らを救うための道だと思う」

「うん、私もそう思う。偶然にしては、都合が良すぎるからだ」

「そうだな」

「エフェルガン、私は・・」

「何?」

「あなたのこと、愛しく思う」

「ありがとう。僕もローズを愛しているよ」

「でも・・」

「何?」

「ううん。何でもない」

「不安を感じているのか」

「・・うん」

「もう離さないから・・離したくない・・ずっと僕のそばにいて」

「・・うん」


冷たい夜風が体に当たっているが、ローズの心がとても温かい。エフェルガンに抱かれて、体の温かさ以上に心がとてもぽかぽかに感じる。


「キュルルルル」


ダルセッタが鳴いているから周囲を見渡すと、見慣れている風景になった。高度も下がって目の前に優雅な首都の城壁が見えてきた。


「首都だ」

「早いな、半日で着くなんて・・すごすぎる」


ローズもエフェルガンも驚いた。


「ダルセッタ、あの宮殿の広場に着陸してくれ」

「キュルルルルル」


エフェルガンは宮殿の広場を見ながら手で示すと、通じたかのようなダルセッタが高度を下げて、少しずつ宮殿を近づいた。すると、宮殿の方から、空軍が見えてきた。恐らく大きな鳥が宮殿に近づいたから、襲われるかと思ったのでしょう。


「殿下!」


空軍兵士が驚いていたが、エフェルガンは合図した。二人は空軍に誘導されて無事着陸できた。兵士達が一斉に集まって、体が大きなダルセッタを恐る恐ると見ている。神殿の司祭まで来て、二人の帰りを喜んでいた。ガレーもケルゼック達も駆けつけてきた。


「ただいま。心配をかけたな。神に召喚されたから、仕方がなかった。許せ」


エフェルガンが言うと、ケルゼック達は安堵した様子で迎えに来た。エフェルガンはケルゼックにダルセッタに水と餌を与えるようにと頼んで、餌は肉であることをちゃんと伝えた。ケルゼックはうなずいて、近くの兵士にその事を飼育係の使用人に伝えるように命じた。


「皆、ただいま」


ローズが言うと、ガレーやハインズ達は笑顔で迎えに来てくれた。


エフェルガンはローズを抱きかかえながら、ダルセッタから下ろして、そのまま宮殿に向かい、ローズが使っている部屋に向かった。ローズは今更気づいたけれど、この部屋はエフェルガンが宮殿で寝泊まりしている時の部屋だった。ちゃんと皇太子の紋章が扉の前に飾られている。


「陛下に報告してくる。ローズはゆっくりと休んで、食事を先にしても構わない。僕はあとでここに来るから、今夜ここで過ごそう。ヒスイ城に使いを出すから、安心すると良い」

「うん」

「老人の事は、私達の胸の中にしまおう」

「はい。聞かれたらどうする?」

「老人だと言えば良い。名は知らんと・・」

「分かった」


エフェルガンは優しく口づけをして、侍女達の入室を許した。そして外で待っているケルゼック達とガレーとともに皇帝陛下が待っている執務室に向かった。その顔が険しかった。


侍女達はローズの手と足を湯で洗い、体をきれいにした。本当は湯殿まで体と髪の毛を洗いたかったが、深夜に着いたため、湯の準備が間に合わない、と言われた。食事をお願いしたら、厨房で食事の準備をしていると答えられた。


食事が部屋まで運ばれた時に、エフェルガン達が戻ってきた。侍女達に彼の足と手もきれいな湯で洗われて、濡れたタオルで体を拭いてから、清潔な服装に着替えた。そしてエフェルガンはローズがいる寝室の居間に現れて、一緒に食事する。ここは寝室と言っても、部屋が大きい。入口の扉からだとすぐに寝台がある部屋ではなく、居間と書斎とトイレがある。書斎の向かい側は扉がない門があり、そこは本当の寝室だ。寝室には厚い布でできたカーテンがあり、そのカーテンに金色とクリスタルでできた飾りがある。カーテンをめくると、ちりんちりんと鳴る。


やはりおなかが空いたからか、二人がすごい勢いでご飯を食べている。そんな二人を見ながらガレーが微笑んで、薬を準備している。


苦いものが別の机で準備されているとみると、ローズとエフェルガンがドキッとした。しかし、それは仕方がないことだ。そして予想道理、食事が終わると、二人にあの苦い回復剤を飲まされてしまった。


まずい・・しかも甘いものがなかった。


「ローズ様、これは?」


ガレーは机の上に置いた一袋の芋を見つめている。


「島の芋です。島の人からもらったの。増やそうと思って、ヒスイ城とタマラに植えたいと思う」

「そうですか。見ても良いですか?」

「うん、良いよ」


ガレーは注意深く袋の紐を解いた。袋の中身の芋数本を確認した。


「袋を頂いても良いですか?」

「ん?なぜ?」

「仕事上の癖です。モルグとの関係も分かれば良いと思いましてね・・」

「うん、良いよ。でも芋はそのまま転がってしまうと、机が汚れるから、代わりの袋が欲しい」

「私のハンカチで包みましょう」


ガレーは自分のハンカチをポケットから出して、机に広げた。その上に芋を置いて、丁寧に包んだ。あの袋はきれいにたたんで、手に持って、退室した。





翌日。


相変わらず朝が早いエフェルガンである。ローズも起きようとしたが、エフェルガンにゆっくりと休むようにと言われた。けれど、ローズは首を振って、エフェルガンについて行った。


結局朝餉の支度の時間まで、ローズはエフェルガン達と一緒に軽く朝運動した。エフェルガンは離れた所で一人で練習をしている。覇気の練習だ。


ローズは兵士達に、ハンカチで木を切る練習の成果を見せた。エファインを助けた時に得たヒントで、この技をマスターできた。兵士達の前に、ローズが持っている絹のハンカチを硬くして、近くにある的を切ると、兵士らが驚いた。やり方を教えたら、将軍らや隊長らも近くに来て、ともに練習した。そして当然、ハンカチだけではなく、刃が鋭くない練習用の剣でさえ、簡単に石を切ったので、その場にいる人々が興奮してしまった。この技を身につければ、戦場で大変役に立つと将軍らも納得して、うなずいた。


朝練習が終わると、朝餉の支度して、ローズはエフェルガンと一緒に宮殿の食堂に向かって、皇帝と一緒に朝餉を食べる。ガルーダについて会話があったけれど、明らかに皇帝の頭の中では鳥のことだけではなかった。エグバドールのことやモルグ人の侵略がもう確実であり、これからその問題を解決しなければいけない。宮殿のすぐそばで、モルグ人が潜んでいたことを受けて、陛下はかなり怒っているそうだ。


貴族らの裏切りはもう許せない領域に到達してしまった。国軍に絶大の信頼や支持者を持っている皇帝と反対に、皇后は貴族らに絶大の影響と支持者を持っている。皇帝と隣り合わせでいながら、皇帝陛下とは敵対関係にある皇后だから、国全体を巻き込んでいるとても複雑な夫婦関係だ。


食事が終わると、エフェルガンと皇帝が将軍らと連合の国々の大使達と会議をする。ローズはハインズ達と一緒にヒスイ城へ帰った。城に到着するとフォレット達が喜んで迎えに来た。ファリズも笑顔で帰ってきたローズを迎えに来た。ローズがガルーダの事を教えると、ファリズはとてもわくわくしていると言った。エフェルガンが帰ってくるまで、しばらくの我慢だとローズは言った。


芋は植物園で植えた。ローズがフォレットに芋のことを頼んで、必ず世話をするようにと言った。もうすぐ戦争なので、ローズも戦場に向かうことを伝えた。防具と武器もすべて確認して、手入れの準備もする。ファリズにも戦争の話をして、モルグ人の侵略のことも伝えた。ローズとリンカとアマンジャヤが毒を盛られたことも隠さず教えて、ファリズが静かに話を聞いた。


ちなみに、ローズが武器に気を乗せて、破壊力を増やしたことにマスターしたと伝えると、ファリズは苦笑いした。早すぎると言われた。けれど、覇気を教えるようにねだったら、即答で断られた。


しかし、ローズは密かにエフェルガンの練習を観察しているのだから、ただ見ているだけではなかった。ローズも密かに練習をしているのだ。今度ローズの覇気でファリズをびっくりさせよう、と彼女は思っている。


ローズの研修医の首飾りのことだけれど、ガレーと毒味役の一家の長から、印をいつの間にもらった。アマンジャヤへの応急手当に頑張ったことで、もう一つ特別に印を押してもらった。ありがたく頂く、とローズは思った。


昼の間に護衛官トダと一緒に医療を勉強して、ガレーからの課題を終わらせた。


夕方、ダルセッタと一緒にエフェルガンが帰ってきた。ダルセッタを見ると、ファリズが大興奮だった。ポポと並べると、その大きさが一目瞭然、ダルセッタの方が大きい。ポポがダルセッタの半分ちょっとぐらい・・2/3ぐらいだ、とローズは思った。いきなりぺったんぺったんと体を触りまくったファリズにダルセッタがうんざりしたか、その大きな足でファリズを践んだ。ベシっと・・赤いオーラの鬼神が地面に埋まった。しかし、ファリズが嬉しそうに笑った。けれど、今度はポポが嫉妬して、ファリズの頭を突いた。


賑やかな夕餉が終わって、エフェルガンはまじめな顔でローズたちの前で、皇帝の言葉を伝える。


「エグバドールへの出陣は三日後だ」


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