レベル94 無駄と思えば無駄になる
シルク
「さあ!着いたよ」
「ぜはぜは、ここが目的地ですか」
シルク
「ほら~ぽこちゃんさくらですよ」
アウトオブ眼中ですか…
俺達の目の前には綺麗な川が流れる高原の様なとこで、確かに綺麗な桜がある…
というより居る!
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さくらっこ
レベル10
HP50
MP10
スキル桜吹雪
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綺麗な花を着けたピンクのモコモコが「きゅきゅ」言いながら歩いている…
「これって生きてますよね?」
シルク
「当たり前じゃない、大人しいからこっちが襲わなければ大丈夫だし強くないから大丈夫よ」
「そうなんですか」
シルク
「それじゃあ!エイ!」
突然シルクさんが目の前のさくらっこを蹴り上げた!
さくらっこ
「きゅ~~~」
当然ながら一撃でやられるさくらっこ。
「えっと目的はモモサクラでは…」
シルク
「そうよ、こいつら倒してると出てくるのよ」
レアポップですか…
「ちょっと可哀そうですが、あれ何か落ちましたよ」
そこには小枝と数枚の花びらが
シルク
「良いのよ、どうせ雑魚だし~そのドロップはゴミよ」
「そうなんですか」
シルク
「見てなさい」
そう言って花びらの方を糸に変えるとうっすら桃色の糸の束が出来た。
「綺麗ですね」
シルク
「ダメよ、あんたは見えないかもしれないけどランクEよ底辺の素材なの」
「そうなんですか」
シルク
「その木の方は糸にする価値もないわ、欲しいならあげるわ」
「そうですか…わかりました」
それから怒涛の狩りが始まったのだが……
数時間後
シルク
「もう!なんで出ないの!」
お目当てのモモサクラは一向に出ず、さくらっこも怯えて居なくなってしまった、
俺は大量の素材を出来たのだが…
「ここにはもうさくらっこは居ないようですね」
シルク
「最悪よ!」
ぽこ
かり たのしかったよ?
ぽこが気を使っている…
シルク
「こんなんじゃ!納得できないのモモサクラで ぽこちゃんに綺麗な糸紡ぐとこ見て欲しかったのに」
う~ん……参ったな~
ここで終わりにしてしまっては印象が悪くなる……
こういう最悪の状況ってのはリアルでもある話で、
自分のせいじゃないのだが悪い状況に陥り、
結果的に自分まで悪いイメージがついてしまう…
ならば手を打たねば……
何か無いか~
手元にあるのは糸…木…花…
!
「シルクさんもしかしたらこの糸の価値を上げることができるかもしれませんよ」
シルク
「どういうこと?」
「ちょっと考えがありまして…この花びらを糸に変えてもらっていいですか?」
少し考えてるようなシルク…
シルク
「良いわ!その代り出来なかった糸代を払ってもらうわよ?」
!
「いかほどですか?」
シルク
「10万ってとこかしら」
「えええ!」
シルク
「それかぽこちゃんでも良いけど…」
「それはちょっと」
シルク
「う~ん、じゃあお金分内で当面タダ働きってする?もちろんぽこちゃん連れて」
う~ん
俺が迷っていると…
ぽこ
まけても りすく すくない しょうぶ
まあ、タダ働きしてもそれはそれでスキルとか身に着きそうだし…
「わかりました!」
勝負だ!




