レベル81 ぽこの帰還
アイナ
「早く私のポコニャちゃんを!」
いや、あんたのモノじゃないけどね…
ハルル
「早く…」
目が血走ってらっしゃる。
「ええと、待ってくださいね」
俺は急いで本を読み召喚の仕方を調べる。
「えっとこの台座の奥に召喚の器があるのでそこにアイテムを置く」
ハルル
「よし!いくぞ」
アイナ
「早く!」
引きずられながら台座へとやってきた俺達、
周りには数名の召喚の順番を待つ人が…
召喚しているモンスターはゼリウムなど初期モンスターが大半だった。
まあ、強敵のモンスターのレアドロなんって中々手に入らないしね…
そんな中…
「おお!あいつすげー」
「おお!」
プレイヤー達が騒いでいるので見てみると他とは違う眩い青い光…
そして光が止みそこに現れたのは俺が倉庫整理のときに会った。
エリアストロングモンスター(ESM)ビックラビットが召喚されていた。
ESMのレアドロップなんて一体どれくらい狩ったんだろうか…
そんな疑問はプレイヤー達の言葉を聞いて納得できた。
「おい!あいつ噂のトッププレイヤーのヒューガさんだろ」
「ああ、メチャメチャ強いらしいぞ」
へ~そんな凄い人がね…
ヒューガ
「ふふ、みんなどうだいこのモンスター ESMを召喚できるなんて俺くらいだろうけど」
なんかイラっとするなコイツ…
とわいえ、やはり珍しいこともあり人が群がりチヤホヤされている。
ハルル
「あんなのはほっといて召喚を!」
アイナ
「うんうん!」
「はいはい、わかりましたよ」
ポコニャ今呼び出してやるからな!
俺の順番になりアイテムとハートナッツSランクと魔物のコインを置き召喚ボタンを押すと…
ピュンピュン!
こちらも普通の召喚とは違いピンク色の淡い光が辺りを照らす!
プレイヤー達もこちらに気づき集まってくる。
「なんだ!こっちもレアモンスターか?!」
「おお!」
プシュー
そして アイツが帰ってきた!
「ポコニャ!」
愛くるしい姿を確認して俺は「ポコニャ」に駆け寄って抱きしめると…
なに?といった顔をしているポコニャ、
そしてポコニャが何かを要求する仕草をしたので俺はピンっときてノートとペンを渡すと…
ぽこ どうしたの?
ねてたのかな?
「お帰りポコニャまた一緒宜しくね」
俺がウルっときて良い感じの場面なのに…
アイナ
「この子 ポコニャじゃなくてぽこって名前なのね!」
アイナさんが ぽこ をぶんどる
一応ポコニャが正式な名前だが…まあ良いか呼びやすいし俺もそう呼ぶかな。
ハルル
「アイナさんだけずるいぞ!」
ハルルがさらにぶんどる!
ぽこ
めがまわる~
そんなやりとりをしていると周りのプレイヤー達も…
「おい!あれってこの前のイベントモンスターだろ」
「かわいいって!もしかして有名になったあの子よね!」
「きゃーかわいい!」
ヒューガさんのとこに居た人みんなこちらに来て騒ぎになりつつあったので…
「ぽこ!逃げるぞ!」
俺はポコをハルルさん達から返してもらい入口へと逃げた!
ぽこ
きもちわるい~
こうして俺の元へ”ぽこ” が帰ってきた。




