レベル55 知らぬ間に問題は解決してることもある
これまでの対策は全てバグによって潰されてしまった。
「参ったな~なんか良い手は無いものか~」
俺が店番をしながら唸っていると…
「おや?何を悩んでるんだい?」
マジコ店長がやってきた。
「何ってお店の売上アップのことですよ」
「ああ、そのことだったらもう解決したよ」
「え?!」
「ほら、この前取りに行ってもらった綺麗な宝石あっただろう」
「ええ、でもあれは結局旅人達がみんな持ってるので客寄せにならなかったですよね」
「ああ、そうなんだがその綺麗な宝石を旅人が結構売ってくれてね」
まあ、たしかに無料配布されて珍しくも無いアイテムだし他に使い道もなさそうな感じだから売る人も多いだろう
「それを他国の貴族に転売したら利益がウハウハになったのだよ」
「え?!」
「まあそういう訳だから、こっちに来てから働きづめだったし休みあげるから観光とか散策してきて良いよ」
「はあ」
まさか、自分の知らないところで問題が片付いてるとは…
俺はやることもないのでレベルを上げを兼ねて郊外をウロウロしていると
ガサガサ
突如茂みから物音が…
俺は慌てて武器を構えると…
「おや?ワーカー君じゃないか」
そこから出てきたのはなんとハルルさんだった。
「ハルルさんでしたか、てっきりモンスターかと」
「それはちょっとひどいんじゃないかい?」
「そんな登場の仕方したら誰だって疑いますよ」
「しょうがないだろう!目立ちたくないし」
ほっぺを膨らまして抗議する、
く~可愛いな、でもそれを言ったら怒られるんだろうな…
「ところでワーカー君は一体なにをしてるんだい??」
「いや~暇になったのでレベル上げでもしようかなと」
「ほ~じゃちょっと私のクエスト手伝わない?」
「クエストですか?」
「ああ、ラッコ師匠の教えというNPCクエストだ」
NPCクエストとはNPCが依頼してくるモノで初見で受けれるものと、
好感度上げると受注できるものがあり、
達成するといろいろなアイテムや経験値などをくれるらしい。
「ラッコ師匠?聞いたことないですが」
「ふふふ、ちょっと分かりずらいとこにその人はいるんで結構レアなクエだよ」
「レアですか~おもしろそうですね」
「ふふふ、君なら乗ってくると思ったよ、私が紹介すればクエスト受けれると思うからついてきて」
こうしてラッコ師匠のクエが始まった。




