レベル41 備品は大事に!
「商談ですか…」
「ええ、普通の人は生まれながらにしてその加護を受けているのだけど…、無い人はその代り力などの別の加護があるの」
ふむ、職業ごとのステータスの偏りはこういう形で伝承されてるのね…
「あなたの場合素質がありながら加護がないから、普通はあまりないけれど偉い魔法使いの人が第二属性を取る時、精霊を探し交渉して新たな属性を賜ると聞いたことがあるのでそれと同じことをすれば」
「そうなんですか」
これはもしかして魔法の上級職のクエなのかな?
「妖精はどこにいるとか知っては…」
「いいえ、彼らは気まぐれですのでどこにいるかは分からないですが、彼らは属性のエナジーの集まる場所に居ると言われています」
「エナジーですか」
「ええ、水なら滝、火なら火山など、あくまで居やすいだけでそこいるとは限りません、そして例え遭えても交渉がうまく出来るか」
「その交渉とは?」
「それが精霊によって変わるそうです、元々妖精に会うなんて神話レベルの話ですから記録自体あまり残ってなくて」
「そうですか」
キララ
「まあ、可能性はあるってことで良かったじゃない」
「そうですね」
俺はお礼を言ってギルドを後にし、
キララ先輩もお店の用事があるらしくその場で別れた。
う~ん エナジースポットね~パワースポット的なとこかな~
今までいろんなとこ行ったけど見たことないけどな…
とりあえず今まで行った中で可能性があるとすればクレーム処理で行った滝かな?
ハルルさんにでも聞いてみようかな…
俺はハルルさんに*フレンドチャットを飛ばして滝で待ち合わせをした
*フレンドチャット:フレンド同士であれば遠く離れていても会話ができるシステム
「どうもすみませんね」
「あ、いいよ、いいよ、別に暇だったしこの前の装備もらったお礼もあるし、それに君はいろいろと大変そうだしね…最近は大丈夫?」
なんだろう前回の騒動依頼から態度が柔軟化したというか、
まるで可哀そうなモノをみる眼差しなっている感じが…
「まあ、ぼちぼちです」
「大変そうね…それで今日はどうしたの?」
俺は今までの経緯を話すと…
「ふむ~そんなクエストがあるのか、君の職業固有なのかな?内容的には魔法使い用にみえるけど」
「そうなんですよね、上級職クエっぽいですよね」
「そうね、君は自分の職業こととか掲示板とかにUPしたくないのよね?」
「ええ、これ以上やっかいなことには…」
「君の場合大変さを引きつける体質っぽいしね…私も目立ちたくない気持ちわかるから ウンウン」
同意されてしまった。
「となると、やはり手探りでやるしかないね~でも 私ずっとこの辺りにいるけど妖精なんてみたことないよ?」
「ですよね~」
それからハルルさんにも手伝ってもらい森、川、山、風の強い丘いろいろ回ったが
「いないね…」
「ええ…」
「そもそも妖精がどんなモノかわからないと探し難いよね」
「はい」
結局その日は解散となった。
俺は一度村に帰ると
「あら?おつかれね」
声を掛けてきたのは事務のカーサさんだ。
「ええ、ちょっと今日は探し物があっていろんなとこ駆けずり回っていたので」
「探し物?」
「ええ、実はですね」
俺は経緯を話すと…
「へ~妖精ね、おとぎ話では聞いたことあるけど」
「やっぱり居ないんですかね」
「そうね~私は見たことないけど、私の御婆ちゃんがよく妖精はいろんなものに宿っているって言ってたな」
「宿る?」
「このペンとかも使っていくうちにどんどん使いやすくなっていくのは、ペンの妖精さんと仲良くなって手伝ってくれるのよとか、モノを粗末にするとその罰が当たるとか」
ふむふむ、良くある昔話みたいなものかな?
「だから、もしかしたらもう近くにいるのかもしれないわね」
「そうですね」
「ふふふ、じゃ コレ元気なれる妖精さんを上げましょう」
手作りハムサンド ランク1
ハムとパンのサンドイッチだが愛情が入っている
効果 体力回復(小)
「ありがとうございます!」
こういう差し入れって独身者には嬉しいんだよな。
「それにしても、モノに宿ね~近くに居るかもか~妖精さん居ませんか~なんてね」
「呼んだ?」
!
「え?妖精さん?」
「ちっす!妖精っすよ」
「ちなみになんの~」
「見ればわかるだろ」
金の丸い平たい体に金のジャケット 顔は線で描いたような目と口 髪はリーゼント?
「えっと、金に輝いてるらっしゃるので鉱物系の土とか」
「おしいっすね!おれはコレ」
そう言って右手の親指と一刺し指をくっ付ける 金を表す仕草!
「金?」
「正解っす!俺っち 金系の妖精っす!」
変な属性の妖精キターーー




