レベル37 始まりの言葉
あれから数日が経った…
あの後しばらく動けなくてそのままログアウトした。
あれからまだインはしていなかったが気持ちを切り替えて再度ログインした。
インするとそこはポコニャの居ない部屋だった…
所々にポコニャの落書きがあった。
下手な字でなんて書いてるかわからない…
でも今はそれが愛おしかった…
だが…今はつらい
俺は部屋を出た。
すると…
「あ!ワーカー!」
キララ先輩だ。
「もう来ないかとおもったよ…その残念だったねポコニャ」
「はい」
「元気出して!そうだあの後 誰か分からないけど薬草が全部無くなっててお金も置いてあったの」
「…」
「完売だよ、ペナルティークリアだよ」
「そうなんですね」
たしかに気づいてなかったがクエストがクリアになっている。
「まあ…すぐに気持ち切り替えるのは難しいよね」
「すみません」
「でもね、私も仲間だから!君もそれは忘れないでね」
「ありがとうございます」
俺は店を出て近くで花を買った。
赤い花
効果 鑑賞用の花 女性に渡すと少し好感度が上がる。
俺はポコニャの消えた場所に飾ろうと思いその場所に行くと…
そこには花がいっぱい飾ってあった。
そして数名のプレイヤーが居た。
そして俺に気づき…
「あ!クマのお兄さんだ」
俺のことだよな?
「お兄さんあのクマと一緒に居た人でしょ」
「ああ、そうだよ」
プレイヤー達が俺のとこにきて…
「この前は残念だったです」
「うん、あのプレイヤー許せない!」
事態が呑み込めないがどうやらポコニャのファンだったのだろうか?
「君たちは?」
「私たちはあのクマさんから薬草買ってその愛らしさにファンになったんですが」
話を聞くと彼女らもモフモフ系のモンスターが好きらしい。
「どうやってモンスターを仲間にしたんですか?」
一人が俺に聞いて来た。
「特に何もしてないよ、ただ俺もモフモフが好きでね」
「なるほど!モフモフ愛は種族も超える!」
「そうなのかな、でも別に仲間にしたとかじゃないんだ 俺もアイツも一緒に遊んでたそんな感じかな」
「良いですね…そういうの 萌えます!」
「でも、俺のせいで」
「自分を責めちゃダメですよ!アレは…なんというか事故です」
一人のプレイヤーが俺を励ます。
「そうかな、そう言ってもらえると少し気が楽かな」
「ええ、そうだ!よかったら私とフレになってくれませんか」
「あ、私も!」
それからその場に居た人とフレンドになった。
今まで二人だったフレのプレイヤーが一気に増えた…
ポコニャありがとう仲間が増えたよ…
あいつも笑ってくれるかな
こんな風に落ち込んでてもポコニャは喜ばないな…
よし!気分を入れ替えて行きますか!
サラリーマンは!辛いことや不遇なこと、正しときも正しくなくてもやらなきゃいけない事がある…
だが、それでも前に進まなきゃ行けない
アイツがくれた仲間もいるしな!
俺は職場に戻り…
サラリーマンの始まりの言葉を大きな声で!
「お疲れ様です!今日も宜しくお願いします」
親方
「お前どこいってたサボり過ぎだ!」
こうして、再びサラリーマンの戦いは始まった
~店の裏~
アニーキ
「どうやらワーカーは大丈夫の様だな」
セコイ
「俺の知ったことじゃない」
アニーキ
「この前 大量に仕入れきた薬草は売れそうかい?」
セコイ
「お前は意地が悪いな」
アニーキ
「お互い様さ」
セコイ
「ふんっ」