レベル35 誰かのせいではない自分のせい
俺はポコニャの書く姿を見ながら
「あ、やべ顛末書書かないと」
『てんまつしょ?』
顛末書それは重大なミスを犯したときに書く書類…
今回は俺のミスではなく会社なの性なのだが俺が代表して書くことになっていた。
「まあ、悪いことしたときに書くものだ じゃ、すまんが落ちるから良い子にしてろよ」
翌日
俺はゲームの職場に行くと…
親方
「おい、ワーカーちょっと裏に来い」
クエストかな?
俺が裏に行くとそこにはキララ先輩やセコイさん達職場の人が全員居た。
親方
「ワーカーお前自分の部屋に魔物を連れ込んでいるってのはホントか?」
「え?!」
親方
「お前の部屋で魔物が居たのを見たモノが居る」
俺が居ない時に見られたか…
親方
「どうなんだ」
こうなっては嘘をつく方が事態を悪化させる。
もうどうしようもないのに変な悪あがきをすると信用、状況が最悪になる。
貫ける嘘なら良いが、貫けないなら早い方が良い、これはリアルの会社で先輩によく言われることだ…
「はい、先日拾ってました」
そういうと俺は部屋からポコニャを連れてきた。
親方
「はあ~子供が幼少の可愛いモンスターを連れ込むケースはあるがお前は大人だろう、ましてこれが村の人にばれたら…」
「すみません」
親方
「何も言わなくてもわかるな」
「はい、元居た所に戻します」
せめて人目のつかないとこに放してやるしかないか…
ポコニャも不安そうに俺を見る。
「ポコニャごめんな」
すると…
セコイ
「親方、それじゃ皆に示しがつきませんよ、一つ間違えれば店の信用に傷が付くとこだったんですぜ、それなりの罰をかせないと」
親方
「だが」
セコイ
「そこにある薬草の在庫を売り切らないと村、店へは戻ってこれない、それくらいの罰は受けてもらわないと」
キララ
「ちょっとそこまでしなくても」
親方
「う~ん」
「わかりました、その罰受けます」
俺は500位あるだろう薬草を持って村の外に出た。
あのままその場で粘っても恨みを残すだろうし、ここは罰を甘んじて受けた方が良い…
俺は村の外にでるとMAPの極力端の方へ移動してポコニャに黒い頭巾と黒いローブをかけてやる、
手には思いでのノートも持って…
「イベントが終わるまでは大人しくしてろよ、あとあんまり人目につかないようにな」
『わーかー ぽこのせいで なかまはずされた?』
「いいや、違うよ俺がミスったんだ」
そう、俺が詰が甘かった…
「イベント終わるまでは一緒に居てやりたかったけど」
それからポコニャは何も書かなかった。
「ごめんな」
俺は耐え切れずそのまま走り出した…
それから俺は村の外で薬草を売っていた、値引きも禁止されているので正直あまり売れない。
ハルルさんやアイナさんに協力を頼もうかと思ったが気が引けたのでやめた…
「新しい町が実装されたらそっちいくかな」
そんな風に考えながら数日、今日はバレンタインイベント最終日…
いつものように町からすぐ出たとこで薬草を売っていた。
顔なじみの門番さんがいつも少し買ってくれる。
冒険者もたまに…
残りはあと300以上…
いつになったら村に戻れるのかな~
そんなことを考えていると…
おい!みろよ
きゃー可愛い!
倒したいけどダメなのかな
なぜか俺の周りに人が集まっている!?
見るとそこに…
薬草片手にノートにおっきく『かって』と書いて踊っているポコニャ!
「おい、ポコニャあぶないから」
こんなイベント最終日にこんなことしたら!
俺が懸命に止めるがポコニャは止めない…
そして買ってくれた人にポコニャは握手をする、
その姿愛らしく飛ぶように薬草は売れる…
「あらら、捨てるどころか助けられてるじゃない」
その声に振り向くとそこにはキララ先輩が…
「心配して来てみれば」
「えっとあの…」
「ほら お客さんが待ってるよ」
責めるでも列の誘導までしてくれるキララ先輩…
感謝です
「他の大陸だとテイマーっていう概念があるから寛大だけどこの辺りではまだ魔物との共存は難しいの…みんなを恨まないでね」
「はい」
そんな話をしながら…薬草もあとわずかになったとき…
「お!何かと思えば金じゃん!だれもやらないなら俺がやるぜ!『ファイ!』」
突如魔法使いらしき男が炎呪文をぶつける!
行き成りすぎて正直対応できなかった…
ポコは直撃を食らった…




