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レベル34 職場の人

 屋根裏の掃除をしながら今後のことを考える。


「しかし、当面はここで匿うしかないよな」


 ?


 首を傾げてこちらを見るチョコナッツ。


「く~かわいいな、そうだ名前を決めようか」


 俺はチョコナッツをじーっとみて。


「お前はポコニャだ!」


 なんか可愛い響きだし!


 ?


 チョコナッツが自分を指さす。


「そうだ!お前はポコニャだ」


 理解したのか嬉しそうにピョコピョコ跳ねる。

 そして掃除をしているとポコニャも荷物を持ってウロウロしている。

 本人としては手伝ってるつもりだろうか…


「ありがとな、ポコニャ」


 そういうと俺の方をみてピョンピョン跳ねる…

 ある程度片付けが終わり始めた頃にポコニャが何かをじーっと見ている。


「どうしたポコニャ?」


 するとポコニャはじーっと見ていたものを持ってきた。


「ん?それはペンかな」


 それは羽ペンの様なモノだった。


「これはこうやって字を書くものなんだ」


 俺は紙切れにポコニャと書いた。


「これはお前の名前だぞ」


 そういうとポコニャは自分でペンを持って俺の字を真似た。


「おお、うまいぞ」


それはヨレヨレの線でぎりぎり読める位の字だったが初めてにしては上出来だ。

それからポコニャは昼間はこの部屋で隠れて、夜は俺と字の練習をしたり、

一緒にこそこそと街を散歩したりした。


ある晩部屋に帰る途中…


「お!ワーカー」


ビック!


よく見たらアイナさんだ…


「ポコニャ!リュックに」


 俺はポコニャにリュックに入る様に指示する。


「どうだい進行状況は!」


「な、なんのこと?」


「何ってチョコの件!」


 よかったポコニャは見られていない。


「ああ、まあボチボチですよ」


「ふふふ、そのパンパンのリュック期待していいのかな」


 リュックを覗こうとするので…


「企業秘密で!」


「ええ~気になるしー」


「それ以上言うと!あげないよ」


「う!それは困る…唯一の希望が」


「じゃ!そういうことで」


 俺は一目散に部屋へと逃げ帰った。



「ふ~あぶなかった」


 俺が部屋に戻るとポコニャがリュックから飛び出した。


 そして…


 カキカキ


『あれ てき?』


 ポコニャはかしこさが高いのか簡単なひらがななら書けるようになっており、

 筆談が可能になっていた。


「いや、あれはフレンドかな」


『ふれんど?』


「う~ん 仲間みたいなモノかな、手伝ってくれたり、逆に助けたり」


 そういうと今度は窓の側に移動して窓の外を指さし…


『あのひとたちもなかま?』


 そこには職場のキララさん、アニーキさん、セコイさん先輩達が帰りの支度をしていた。


「あの人たちは職場の人だね」


『しょくば?』


「一緒に働いている人だね」


『なかまとちがう?』


「そうだね、仲間の一種かなでも仲間みたいに気楽な感じだけじゃなくて厳しいところもいろいろあるけどね」


『むずかしい』


「そうだね、まあ大事な仲間の一つであることに違いないかな」


『ぽこにゃは わーかー の なかま?』


「そうだね、仲間であり友達かな」


『ともだち?』


「う~ん 仲間の一種だけど大事な仲間って感じかな」


『むずかしい』


「まあ、そのうちわかるよ」



 そんな話をしている最中 外でじっと窓を見ている人物がいた。


 セコイ

「あいつ…」


 悲しい別れの時がやってこようとしていた…


今日は連続でアップします

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