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レベル24 クレーム処理

年末年始のクレームや、問題、書類も落ち着いてきた今日この頃…


「お疲れっす!」


会社の後輩が声を掛けてきた。


「なんだ?眠そうだな、正月ボケがまだ治ってないのか?」


「そんなとこっす」


先輩風吹かすつもりはないが…なんかコイツ態度悪いんだよな、

若干の怒りを覚えたが…

いやいや、あのゲームの様な先輩にはなってはいけない!

まさかゲームの経験が役に立つとは…

そんなことを考えながら仕事を済ませて家に帰りゲームにログイン!


今日は仕事場に行く前に町中を散策していると…


「おう!ドールさんとこの若いの!元気してるか」


親方とあいさつ回りに行った効果か、年末に店番をしたからか、

街のNPCさんから声を掛けられることが多くなった。


「どうも、いや~まだ働き出したばっかりでいろいろわからなくて」


「そうかい、そうかい」


「まだ町も来たばかりで分からないことも多いので、いろいろ教えて下さいね」


「ああ、わからんことあったら何でも聞いとくれ」


「ありがとうございます」


商売とは関係なくてもこういった顔つなぎって、意外なとこで助けになるから交友を広げておいて損は基本的にはない!

変な付き合いとか、危ないことに巻き込まれないようにつかず離れずの距離を保つ!

などと考えながら数人と話してると…

プレイヤーの戦士っぽい男性に声を掛けられた。


「君さっきからNPCと親密そうだけど何かのクエをこなしてるのか?」


そうか~プレイヤーからみたら俺ってNPCの親密度高いからそんな目で見られるのか…


「えっと!クエストとかじゃなくて回数の頻度が高いと好感度も上がるみたいですよ!」


「そうなのか、そんな情報載ってなかったが…そもそも町のNPCと話すことなどあまりないからな~」


まあ、そうだろうね…お気に入りのキャラとか居れば別だろうけど、

普通はそんなことより、レベル上げとかクエとか金策だもんね…

俺もそんな世界を夢見ていたよ…


「では、この後用があるので」


「ああ、突然すまなかった」


「いえいえ」


そんなことがありつつ店に行くと親方が待っていた。


「おう!ワーカー来たか、さっそく仕事だ」


「はい、なんでしょ?」


「ちょっとクレーム品が出てな」


「クレーム品ですか」


「ああ、旅の者からのクレームは基本スルーなんだが」


旅のモノ?プレイヤーのことかな?


「今回は村の者からのクレームだからな、ほっとくわけにはいかなくてな」


「クレームとなると早急に対応しないとまずいですよね」


≪クレーム処理≫

それが例えこちらに落ち度が無かったとしても、原因究明、素早い対応が必要とされる!

しかも明らかに向こうの落ち度だと分かっていたとしても、100%言い切れない場合は誠心誠意対応しなければ会社に多大なダメージになる。


「うむ、ただ今回はちょっと厄介でな」


「というと?」


「ほら、あそこの青い家が見えるだろ」


「はい」


「あそこの若いモノが鍛錬で大滝の泉に昨日行ったらしいんだが、そこで魔物にあってうちの剣で戦ったらしいんだが、直ぐ折れたらしくてな」


「はい」


「それであれは不良品だから金を返せと言ってきてな」


「それで、その剣は?」


「そこに置いて来たらしい」


「ということは…」


「察しが良いな、その剣を取ってきて欲しいんだ」


「その敵は強いんですか…」


「あの辺りの敵はそこまで強く無いはずだが」


「はあ…」


「まあ、念の為に店から回復アイテムやるからいざとなったら逃げろ」


「そうなんですね…頑張ります」


こうして新たなクエストが始まった。


≪緊急クエ≫

クレーム処理 難易度A



なんか難易度出てるんですけど!


Aって難しいんじゃないの?!


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