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レベル12 倉庫整理

 翌日


 俺は再びゲーム内の職場に顔を出すと親方が店の前に居たが…

 なんか親方機嫌悪そうだな…


「おう、今日はお前ポカしてこい!いいな」



 ポカ…これは業界用語か…

 ここで親方の雰囲気に飲まれ、安易に「はい」とかいうと後で大変なことになるので


「親方すみません、ポカって意味がわからなくて」


「そんなこともわからんのか!倉庫の廃品を村の外の廃棄場に持ってくんだよ、さっさと行け!」


「はい!」


 今は理不尽に怒られようとココで怒られるのと、後で何もできず怒られるのは大きく違う、

 そんなことを思いつつ新人がよくやる倉庫整理を始めようとするが…どう整理して良いかわからない…

 なんか廃品みたいなモノが散乱してるが…

 こういう時は…

 俺は一回店に戻り先輩を探してキョロキョロしていると


「あれ?ワーカー君だっけか ヤッホー」


「キララ先輩!」


「先輩か~なんか変な気分ね」


「先輩ちょっとお暇です?」


「え~そんなデート?結構積極的ね」


「違いますよ、親方にポカ頼まれたんですがやり方わからなくて」


「冗談よ、ポカ頼まれたのね~最初じゃわからないものね先輩も手伝ってあげましょう」


「ありがとうございます!」


こういう時、己の判断だけでやってしまうと大変なことになるのは学習済みなので、

わからないことは聞く!

まあ同じこと何度も聞いちゃダメだけどね、最初は聞かないとね。


俺はキララ先輩と倉庫に向かった。


「それじゃ始めますか、とりあえずそこら辺りに散らばってるものを一回集めて整理よ」


「はい!」


 俺は地面に散らばっているモノを掻き集めると先輩が…


「良い?このアイテムの中で銀のタグが付いてるものがあるでしょ」


 そう言われてみれば幾つかのアイテムに銀のタグというか紐の様な物が括り付けてある。


「ありますね」


「それは廃棄するモノの印なの」


「なるほど」


「括り付けていないモノはこれから組み合わせたりするものだからアッチの箱に全部入れるのよ」


「なるほど!ありがとうございました後はできそうです」


「今日は暇だったし手伝ってあげるよ」


「良いんですか?」


「ええ、びやーを一杯ね」


「はい」


さすが商人しっかりしてらっしゃる、

それから先輩の手伝いもあって整理はすぐに終わった。


「整理が終わったら、ここの掃除をして置くとポイントが上がるのよ 言われたことだけやっていてもダメ、自分のできるプラスアルファをしなくちゃね」


「アドバイス ありがとうございます!」


「うむ、素直でよろしい」


こういう先輩憧れるよな~


「ほら!ぼ~っとしてないで手を動かす」


「はい!」


掃除を手早く済ませて廃品を纏めて籠に載せた。


「じゃ 行きましょうか」


 そういうと重そうな籠をキララ先輩が取ろうとするので


「先輩さすがにそれは自分が」


「新人が生意気なこと言わないの」


 すると 重そうな籠をヒョイッと背負った


 あれ?そんなに重くないのかな?


 そう思って俺は残った軽そうな籠を持つと


「重っ」


「まだまだね~さあ行くわよ」


 そう言って店の外にでると


 あ キララさんだ!こんにちは


 今度またお店に行きます!


「先輩人気っすね」


「人気取りも商売の内よ」


「なるほど」


 後で知ったことだが、キララさんはこの最初村では目立つくらい美人キャラとその明るいAIからみんなから好かれているらしい


 そんな中あるプレイヤーが気づいた


 あれ?キララさんPT組んでない?

 あ ほんとだ!?


 おのずと俺に視点が行く


 この時俺も気づいていなかったがどうやらキララ先輩とPTを組んでいたらしい


 そしてその中の一人が

「君それ何かのクエストかい?」


 戦士っぽい皮装備で身を包んだ男が話しかけてきた

「多分そうだと思います」


 俺は重い荷物を持ちながら話すと


「発生条件とか教えてくれるかな?」


「それが、良くわからなくて…たぶん俺の職業に絡んだクエだと思うんですが」


 俺は正直に事情を説明すると


「職業サラリーマン…聞いたことないぞ」

 周りのプレイヤーもざわつき出す


「皆さん、ごめんなさい今お仕事中で先を急ぐので、又お店に来てくださいね」


 キララ先輩がそう言ってくれたおかげで俺はなんとか質問攻めから免れた


「案外君も人気者じゃない」


 原因はあなたなのですが…と思いつつ俺達は村の外に出た


「あとはあそこの森の奥の谷底へ投げ入れるだけよ」


「そうなんですね」


 谷に投げ込むって環境問題で訴えられたり…この世界ではないですよね


 森の中に入ると当然のことながら


 敵が現れる


 さっそく

 ゼリウム 軟体モンスター

 レベル1

   HP8

 スキル

 無し


 おなじみの敵が現れる


「先輩敵です!」


「あら」


「ココは俺が!」


 昨日の特訓の成果を見せるときだ


 俺は鞄からナイフを取り出し紐を持ちナイフを遠心力で廻して敵に投げ込む


 ビシ!


 やった!刺さった!


「ふふ、おもしろい武器ねそれが例の貰った武器」


 キララ先輩がにこやかに俺を見る


「はい、ちょっと癖があるので。まだ練習中です」


「なるほど!頑張る子は好きよ、これからも精進することね」


「はい!」


 よし!先輩に褒められた


 しばらくすると…


 ビックラビット エリアストロングモンスター(ESM)

 レベル15

   HP80

 スキル

 ビーストアップ(速度上昇)


 なんだと!エリアストロングモンスター略称ESMこのモンスターは特殊でエリアにランダムで現れ通常よりかなり強い

 その為、与えたダメージは戦っているPTが全滅しても蓄積されていく


 こいつはまだノーダメージこれはまずいな


「キララ先輩ココは俺が時間を稼ぎます!逃げて下さい」


 俺は鞄を盾にしてキララ先輩の前に立つ


「あらら、男の子が頑張ってるとこ悪いけどさっさと終わらせてしまいましょうね」


 そういうと キララ先輩は拳を引き構える


 そして


「拳真!」


 先輩がすごい速さで敵の間合いに入りそのまま拳を突きつける


 ブフォーン


 すごい鳴き声と共にESMが倒れる


「あらあら、一撃でしたか」


 敵がキラキラしながら消えて行く


 そして 一枚の服が姿を現す


「これは男気を見せたあなたへのご褒美よ、はいコレ」


 そう言って渡してくれた


 ラビットコート

 防御30

 特殊効果 素早さ+5


 キララ先輩…怒らせたら怖いな気を付けてよう


 笑顔で返り血を浴びているキララさん…怖いっす


すみません ステータス纏めは次に><

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