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もう、15分前なのか…


行っちゃおうかな体育倉庫。

もう、いっそのこと楽になりたい

…死ぬわけじゃないんだけども。

うん。そーなんだけども。


確か…グラウンドの隅に体育倉庫あった気がする

割と校舎側だったから部活している人には迷惑はかけないよね


私は、荷物をまとめて体育倉庫へ向かった



_______________________




体育倉庫につくと、

まだ高倉くんはいなかった。



その代わりに代わる代わるやってきたのはグラウンドを使う外の部活組みの部員達だった

ハードル?とかネット?とか運ぶたんびに

いちいち、どの部活の部員達も私を見てくる



だめだ…迷惑かけてる。

これから外で部活するのに制服着た以下にも文化部っぽい女がいたらそりゃびっくりするよね。うん



高倉くん。

もうこの際どこでも話なら聞くけどなんでここ選んだのーーーー!?



もうなんか『まだいるよ』『なにしてんの』みたいな目で見られるのホントに嫌なんだけども。




「鈴鹿さん…?」




いきなり、名前を呼ばれて振り向くと

そこにいたのは伊織くんだった。

伊織くんはすごく驚いた顔をしていた



「…伊織くん?なんでいるの?」


「いや、俺体育委員だから

倉庫のチェック…って

あれは?高倉は?…すっぽかしたの?」


「え、だ、だから待ってるんだけど…」


「え ちょっと、待って。

手紙になんて書いてあったっけ?」


伊織くんの必死具合にびっくりして慌ててポケットに入れた手紙を開いてみる




『”1-Aの鈴鹿梢さんへ


話したい事があるので、今日の放課後16時半

体育倉庫の前に来てください


1-B 高倉”』



それを見るなり伊織くんは表情が変わった


え、なに なに なに



「とりあえず、率直に言うけどここは高倉の言う”体育倉庫”じゃない。」


「え、なんで 体育倉庫って書いてある…」



と私が倉庫に名称が看板[?]に書かれてると思って指をさして上を見上げると書いてあったのは



『体育倉庫』



やっぱりちゃんと体育倉庫だった。



伊織くんは、『あぁ、めんどくさい』というような顔をして



「ここは、確かに体育倉庫って名前だけど

運動部とかは皆”グラ倉”って呼んでる。」


「え…”グラソウ”?なにそれ」


「…グラウンド側倉庫の略だよ。

高倉はバスケ部だから、高倉が言ってるのは

体育館側の体育倉庫。


…時間ヤバイけど。鈴鹿さん。30分。」




それを聞くと私は勢いよく走り出した。




……私、部活入ってないし!

運動部の事情なんて知らないし!

グラソウってなんだし!


というか、高倉くんがバスケ部なんて知らなかった。確かに背は大きい方だって思ってたけど


…私、高倉くんのこと何も知らないんだ



なんで、でも、伊織くん知ってたのかな

グラソウのこと。




___________________________




「はぁ…はぁ…はぁ」


息が上がりながらやっと体育倉庫に辿り着くとまだ、高倉くんはいなかった。

私は倉庫の扉を背にして待った


帰宅部にダッシュはつらすぎる。


こちら側の体育倉庫はさっきのグラソウと違って人が誰もいなかった。

体育館と隣接して立ってるけど、たぶん使ってないのかなって思った。


時計を見ると33分だった。


高倉くん遅いな




何気なく倉庫をみると

少し扉が開いていた。


まさか、この中じゃないよね…?

絶対 ほこりっぽいし。


そう思いながらも手紙には中とか外とか書いてないから一応確認してみようって思いがいきなり湧き出てきた。





私は、ゆっくりと体育倉庫の扉を開けてみた


その扉は重くって倉庫の中はイメージ通りほこりっぽくて薄暗かった。


なんにも見えないな。いないか…な


いないとは わかってても、なんだかここまできたら何が入ってるのかな?という好奇心が私の手を動かしていた。



私が扉を開けたことで光がすこしずつ

体育倉庫の中に差し込んで中が見えるようになっていった。


その、光が差し込むことによって色々な倉庫にしまってあるものに影ができてきた。



「よいしょっ…」



重もい扉のせいで

人1人通れるくらい扉を開いた時

中央に一つだけ、周りのものの影は角ばっているのに丸い影が伸びてる事に気づいた。



その影をなんとなく辿って行くと





「…え……」





扉側に顔を向けて頭から血を流してる

高倉くんが



倒れていた。





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