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プロローグ
私、鈴鹿 梢は16年間平々凡々だけど、平和に暮らしてきた。
容姿も美人ってわけでもないけど、すっごいブサイクな訳じゃないし、目も二重だから
こちらも平々凡々。
そして、頭の方も
中の中くらいの高校に行き、そこの中でも
ど平均くらいの成績。
そう「ど平均子ちゃん」なのだ
それに、さっきも言った通り「平和に暮らしてきた」。それはある意味、刺激がなくて楽しくない人生だったかもしれない。
例えば、そう
もう、この人しかいないと思えるような恋愛
した
とか
なんかのスポーツで仲間と一致団結して全国優勝を勝ち取った
とか
(まぁ、そんなことくらいしか例えが出てこないけども。)
そんな刺激は一度もなかった気がする。
16歳の私が言うのもちょっとあれなんだけど
本当に、何もなかったのだ。
いや、本当はあったのかもしれない
でも、なんか人生に関わるような、なんていったらいいのかな。
そう!転機!!
そんなのはなかった。
なかったはずだった。
だって、高校に入学して、中間テストも
終わってだんだん落ち着いて来る時に限って
そんなことはないと思ってた
そう、あれは6月の上旬
雨の日だった