結婚式に関して 3
私の結婚式は本当に盛大に行われることになっていて、招待状の準備なども進められている。なんかグランが張り切って面倒な手続きとか全部やってくれているんだよね。
私は自由にしていて良いなんて言ってくれていて……うん、それは助かるけど本当にグラン任せだと誰の結婚式か分からない感じになるもの。
だから私も自分に出来ることはやっているよ。
招待状の宛名とかを書いたりとか、まぁ、グランよりは動いていないけれど……。
結婚式の準備が着々と進められると、本当に結婚するんだなって気持ちになる。グランを引き取った時には、グランと結婚することになるなんて全く考えていなかったのになぁ。
そう思いながら私はグランの方を見る。
ちなみに今は、グランと二人でのんびりしているの。
結婚式の準備で忙しくて、二人の時間を無くすというのはやめた方がいいのだって。
そう言う風に結婚式の準備中に、二人の仲が擦れるみたいなのもあるらしいの。やっぱり男女関係というのは、難しいんだろうなと思う。
そう考えると、グランは今は私の事が大好きだって示しているけれど……私の方が年上だし、いつか飽きたりするのだろうか。それはそれで悲しくなる気がする。私はグランの事を特別に思っているし、グランの顔は好みだし、飽きることはないだろうけれど。
「マリアージュ、どうしたの?」
「グランの顔が相変わらずとっても綺麗だなと思うもの」
「それだけじゃないでしょ」
……グランって、私のことをよく見すぎじゃない? 私が感情をごまかそうとしても、私が何を考えているのかとか何となく察しているみたい。
それにしても、綺麗な顔にじーっと見つめられると落ち着かないね!
私がグランを引き取った時からずっと、グランは綺麗なままだった。ううん、大人になって色気がヤバい。男女の仲になってしまった私は、グランの色気の破壊力を良く知っている。本当に色気がやばいんだよ!! 思い出すだけで、私は落ちつかないもん。
「……男女の仲って難しいって聞くから、グランもいつか私に飽きたりするのかなーって」
「何考えているの? マリアージュ、俺はマリアージュのことを愛しているんだよ。マリアージュ以外は目に入らないぐらい、マリアージュに夢中なんだよ?」
はーっ、熱っぽい目でそんなことを言われたら私は落ちつかない。
何、その色気! 熱を帯びた瞳で、なんていうの? 私のことが好きだ―みたいに訴えているみたいな? 破壊力がヤバいよね!
それにしてもあれだよね、何だかんだ流されてグランと恋仲になって、グランと結婚することになった私は何だかんだこのままでもいいかなと思っているし、グランに飽きられたらそれはそれで寂しいなーとは思っているんだなと自分で思う。
「マリアージュ。結婚したら、沢山子供作ろうね?」
「こ、子供!?」
「何、驚いているの? 夫婦ならば子供を作るのは当然でしょう? 俺はね、マリアージュとずっと一緒に居たいんだよ。マリアージュが俺の傍に居たいって言ってくれたら本当に嬉しいし、マリアージュが俺の奥さんになってくれることを本当に嬉しいと思っている。――だから、マリアージュが俺の子供を産んでくれたらきっと幸せだろうなと思う」
グランはそんなことを言いながら、じっと私の事を見る。
何だか必死に、真剣にそういうのは、私を逃がさないための言葉なのかもしれない。でもそういう言葉は恥ずかしいし、落ち着かないけれども、嫌なわけではない。だからこそ、私はグランの頬に手を伸ばす。
「グラン、必死だね。その必死な顔もとっても綺麗だわ!!」
「……マリアージュ? 俺は本気で言っているんだよ?」
「分かっているわよ! そ、その別に私はグランの子供を産むの嫌だっては思ってないもん。寧ろ、グランとの子供ならきっと可愛いと思うし……」
何だろう、敢えて口にするとこれ、結構恥ずかしくない?
私ってば、こういうのをグランの目の前で口にするとか、本当、柄じゃないっていうかさー。
だけどまぁ、私の言葉にグランが本当に嬉しそうに満面の笑みを浮かべるのなら、まぁ、いいかなとも思うけれど。
「マリアージュ」
……っていうか、凄い、色っぽい目でこちらを見ているんですけど!!
え、これは何、あれかな。食われちゃう奴?? などと思っていた私。力づくでグランをどうにかするぐらいやろうと思えばできるけれど、まぁ、何だかんだ私もグランを受け入れてしまっているので、そのままグランにベッドに連れ込まれたのであった!!
そんなこんなで、私たちは結婚式の準備をしながら過ごしていった。
――そしてそうやって準備をしていたら、すぐに結婚式の当日はやってくるのであった。時間が経つのはとっても早いね。




