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49番目の後継者  作者: ペンギンMAX
第一章 呼び出された魂と黒竜の願い
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第五話 黒竜との邂逅

物書きって大変だなーって実感してます。

小説家の方々の苦労が身にしみて・・・小説を書く方々に改めて尊敬を

ねえねえ、今どんな気持ち?どんな気持ち?クスクス


某巨大掲示板で煽りに使われるAAが俺の頭の中でこだましている。

本気でやばい!何がやばいかってあの表情だよ!表情!!


童貞といえども、解らないわけじゃない!

そりゃー片手ではあるが、女性とのお付き合いもちゃんとしていたし、デートも普通並だったと思う。


だからこそわかる。男だからこそわかる!あの表情はまずい・・・非常にまずい。

所謂ストーカー?が醸し出す雰囲気にそっくりなのである。

ストーカー被害までは受けてないにしろ、それに近い思い込みの激しい女性については、直接間接問わず高校生でも体験しているのだ。



「どうしよー・・・帰りたくないな~」



不意に口から漏れる本音。

そりゃーね、いくら魔眼の効果とはいえ、あんな美人に熱い眼差しを向けられるのは、男冥利に尽きるってもんですよ。


それにね、イシュタルさんは俺の好みのど真ん中ですよ、文句無しのストライクですよ。

顔は小顔ですっきり。目もパッチリ大きく睫毛も長い。

均整の取れた顔は万人が認めるであろう超美形。


髪は美しく輝く金色で腰まである長髪、俺好みの緩やかなウェーブ、全くといってシミも傷もない白い肌。

おまけにお見舞いに持っていくようなメロンと同じ大きさの爆乳。

もちろんツンと上向きなのに下乳がある優れもの。

足は長くモデルのような引き締まったボディ。

少しでも言い寄られたら、俺なら迷わず押し倒したくなるレベルなんだが・・・


あかん、あかんですよあの表情だけは!


あれは何かあったら、いや無くともイシュタルさんが思い込んだら、絶対死より過酷な束縛や嫉妬をする!

もちろん俺は元より、近づく全てに敵意を振りまくのが容易に想像できてしまう!


ヤンデレならぶっちゃけマシである。

狂信と言っていいくらいの思い込みは、人を容易に殺してしまう。

殺すならまだしも、地獄の苦痛が永遠に続く折檻が肉体的にも精神的にもくるわけで・・・・


具体的に言えば未○日記のピンクさんの表情である。

考えただけで怖い、くっそー、マズい・・マズいのである。


転送される間際のミスに七転八倒してブツブツぼやく。

立ち上がり、考え込んでいるかと思えば頭をかきむしりながら右往左往していた。

俺は、この暗闇で己の状況を、全く無視していたのである。



「まったく、世話しない人間よのー」



皺枯れてはいるが、凛とした声が俺に届く。

声のほうを見ると、いつも物言わず戦いに明け暮れていたヤツがいた。

ただ、何時もなら問答無用で攻撃してくるのに今回はじっと佇んでこちらの様子を伺っている。


あーそうか、俺の秘策は効いていたのか~

っと思考が追いつかないままに考え始める。


実は秘策といってもそう大した事じゃない、竜に対して魅了を掛け、俺に心酔させることが狙いだ。


まー竜だから好意や愛情になるとは思っていない。

だから心酔しなくとも、せめて興味が膨らむ事で、初手が攻撃から話し合いになったら御の字だと思い付いただけである。


だからこそ今の状況がピーンとこなかったが、よくよく考えれば合点がいく。

そう、転送された時、イシュタルさんの事で慌てていた俺は、転送後直ぐにヤツと目が会っていた事をすっかり忘れていたのだ。



「お、少しは落ち着いたようかの?」

(うーんどう聞いても間違いないよな)


「ん?折角あたしが話し掛けているのに無視かい?」

(あーやっぱりそうだ、この話し方お婆ちゃんだ)


「あー悪い、ちょっとテンパッテいてね」


「ほっほ、このあたしの問いかけにここまで無礼とは肝の座ってる事よ」

(あーもう、かまってお婆ちゃんかよ)


「無礼って、あんたも俺を見るだけで攻撃してきたくせによく言うね」



そう言った途端、大地を揺るがすような笑い声が響く。

ちょ!声大きいって!デカイ音デカイ!

いや確かに竜の声だろうけど大きすぎだろこの声量



「いやいやなんとも態度のでかい人間の小僧よのー」


「女の寝所に突然現れる行為は、無礼と思わぬのか?小僧」


「しかも、あたしの事をあんた呼ばわりとは、礼儀も知らぬようじゃの~」



何このお喋りな物体は?今まで問答無用の攻撃に終始無言だったのは何?

話し出したら止まらないって、どこのツンデレよ!

と毒づきながらもヤツの言葉は正論だ。


だが、しかーーし、ここで後れを取るほど幼くないぜ!

高校生でも対処くらいは知ってるぜ!


見とけ!鍛えられし男の対応の様を!


直ぐに俺は姿勢を正し、まずはヤツの方へ向き直り、直立不動でビシっと起立する。

数秒起立姿勢のままおもむろに右足を後ろに下げ、片膝を付く。

更に左足を後ろに下げ膝を突き、人生で数度見せるかどうかの美しき正座を組む。


後は両手を前に出し、腰を折れば完成だ。


うん、これは誰もが認める日本最高の攻撃術!


土下座である・・・・。


ジャパニーズ ドゲーザである。


いや、ほれ、何語とも土下座してしまえば解決するでしょ?

決してビビッテるわけじゃないよ?

土下座したら対外許してもらえるでしょ?

どんな理不尽な先生のお叱りも、一応矛を収めるじゃないですか。


土下座の状態から少し頭を上げてヤツを見ると・・・。

ほーっら効いてる効いてるwやっぱり唖然呆然として、固まってるじゃないですかw


ここはこのまま一気に攻め落とすぜ!



「改めまして、お初にお目にかかります、私、名を俊哉、性を斉藤と申します」


「どうか以後、よろしくお見知りおき下さいます様お願い申し上げます」


「先ほどまでの無礼、平にご容赦の程、重ねてお願いいたします」



ドヤ!、おれはしてやったりと満面の笑みで俯いたままヤツの様子を伺う。



「っく・・・れ、礼儀はできてるようじゃ」


「あたしも改めて名乗ろう、名はルビニア、性はない」


「今はただの黒竜じゃ、よろしくじゃ、以後ルビと呼んでおくれ」



そういってルビは目を閉じ、頭を少し下げる。

竜なのに何故か気品を感じたのは気のせいか。

初めて言葉を交わし、自己紹介ができた後は雑談が飛び交う。



「それにしても奇妙な礼儀作法よの」


「奇妙なのに何故かあたしが悪者になったような気分がするのじゃ」


「ははっは、確かにこの礼儀作法は俺たちの世界でもどうかとおもいますね」


「にしても物騒な事をしよるな小僧」


「小僧ってー、名乗ったじゃないですか?」


「すまぬすまぬ、ではそうじゃの、トシ坊でどうじゃ?」


「トシ坊って・・・子供じゃないでしょうに」


「ほっほほほ、あたしから見れば子供も子供、赤ん坊同然じゃ」


「はー、まあいいですけどね」


「では、トシ坊そんな物騒な力で何をする気だったんじゃ?」

(坊って・・・子供の頃でもいわれなかったよ~)


「??物騒な物とは」


「その右目、魔眼じゃろ?しかも魅惑の魔眼なぞ神界でも危険視されるはずしゃ」


「どこでその様な物を手に入れたのやら」


「え?魔眼気づいてるんですか?ってか魔眼に掛かってないんですか!」


「いやいや、ほんの一瞬惑わされたが、あたしならレジストしたので今は効いておらん」


「じゃあ、なんで攻撃をしなかったんですか?」


「ほっほほ、一瞬惑わされた時に、トシ坊を見たら面白くての~」


「元々奇妙なヤツじゃと思っておったら、転んだり跳ねたり珍妙な踊りをするのでの、ついつい何事かと見ていたのじゃ」


「ああー、それならまー納得ですね」


「ちなみに今のが俺の魔眼を持ち出した理由ですよ」


「話がしたかった、ただそれだけです」


そうかそうか、とルビさんは一頻り頷いて、何故来たのか、何がしたいのかを聞いた。

聞いた後は黙って考え事をしていたようだが、今までの話は無かったかのように雑談に戻ってきた。



「ところでトシ坊、ここに来た時どうして不思議な踊りをしていたのじゃ?」

(っく、不思議な踊りって悩んでたんだよ!)

(つか不思議な踊りで俺とルビさんが混乱してるって状況はどこのRPGだ!)


「不思議な踊りじゃないですよ、悩んでたんです」


「ふむ、あたしも暇を持て余してるしね」


「答えが出せるか解らんのじゃが、聞かせて貰えるかの?」



「あーじゃあ、ルビさん竜だし対処知ってるかもしれないので、実はですね・・・・」



こうして黒竜との邂逅は、瞬く間に俺の悩み相談へと切り替わっていた。

どうも黒竜の話し方が一貫してない

キャラごとの会話は想像するけど自分と違いすぎて難しいものですね^^;

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