表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/371

078 バカップル

「れみ。手、動いてない」

「ごめん、竜ちゃん」

 昼下がりの中庭で、少女は箸を少年の口へ持っていく。

「次、竜ちゃん。あーん」

「あーん」

 少年の掴む箸が少女の口に入ろうとした瞬間、それは零れて落ちた。

「あ、悪い」

「もう、竜ちゃんってば。ひどい」

「もともと箸苦手だって言ってるだろ」

「れみ、全然食べてないんだけど」

「ハイハイ、今あげるからねー」

 そう言って、少年は口移しで少女にごはんを運ぶ。

「やだ、汚い」

「本当にそう思ってる?」

「ううん。竜ちゃんのならいい」

 クラスメイトたちは、そんな光景を教室から眺め、そして目を逸らす。

「ドのつくバカップル」

「ありゃあ迷惑行為で金取れると思うよ」

 冷めたクラスメイトとは反対に、バカップルの熱は上がる一方だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ