+α あとがき
すべてを読んでくださった方、なんとなく読んでくださった方、ここだけ読んでくださった方、なんにしても、ここ(あとがき)まで読んでくださり、本当にありがとうございます!
おかげさまで、365日更新、365話以上の作品を書き上げることが出来ました。
この作品を書こうと思ったきっかけは、数年前のことです。
偶然にも今年映画にもなった「僕と妻の1778の物語」。病気の妻のために、作家の夫が毎日欠かさず短編小説を書いたという実話ですが、数年前にそのエピソードを知り、とても感銘を受けました。
モノ書きの端くれとして、毎日作品を書き続ける大変さは計り知れません。でも、もしそれが出来たなら、自分のステップアップにつながることは間違いない。ということで、きっかけになった方とは違い、誰かのためというわけではないのですが、365日欠かさず書いて更新する、という挑戦を始めました。
とはいえ、私はショート・ショートを一番難しいジャンルだと考えておりますので、ジャンルは絞らずに、小説、ラノベ、詩、エッセイなど、いろいろ出させてもらいました。
中身のジャンルとしては、シリアス、恋愛、SF、ファンタジー、ミステリー、ホラー、ハードボイルド、コメディ・ユーモア、ショート・ショート、純文学、童話、学園、風刺、社会問題、メッセージ、実話……などなど、得意なジャンルから苦手なジャンルまで、多種多様に手を出してみました。こんな機会でないと書かないな、というジャンルもちらほら……。
これだけあってこんな話がない、というジャンルもあるかもしれませんが、一通りはやらせてもらったのでは、と思います。
さて、そんなジャンル様々でやりたい放題のごちゃまぜ短編集になりましたが、365話の道のりは思っていた以上に果てしなく、そして苦しいものがありました。
ある程度のストックをしてから始めましたが、365話は意外に先が見えず……数か月書かなかった時期もあるので、最後のほうは本当に達成できるのか不安もありましたが、同年十一月初旬頃、やっと先が見える段階になりました。
ストックなしで本当に一日一話を書くということは、未熟な私にはまだまだ出来ない芸当だと思いますが、こうして365話以上の作品を作れたということは、何も持たない私の自信にもなりましたし、レベルアップ、ステップアップには、大いに役立ってくれたと思います。
そしてなにより、読者の皆様や作家仲間の方々からの温かいメッセージが、私をここまで引っ張っていってくれたことに他なりません。
一番嬉しいことは、感想やメッセージ、評価ポイントなどの“反応”を頂くことですが、日々を通して嬉しかったのは、毎日のように一話目から最後の方まで見てくださった方がいらしたことです。毎日のようにということは、きっと一人や二人ではないことでしょう。私が読者ならば、飛ばし読みや気になるタイトルを読むだけで、余程のことがない限りは、つながりのない短編を最初から最後まで読むことはしないと思います。でもそういう方が毎日のようにいらしたことを知った時は、本当に嬉しかったです。
本作では好き勝手にやらせていただきましたが、中でも自分にとって自信作、自分でもくだらないと思うような駄作、いろいろありますが、どれも我が子と同じように大切に思っています。
世間一般の出来事もそうですが、物語というものは雰囲気でも文脈でも、好きか嫌いか人それぞれです。「数打ちゃ当たる」じゃありませんが、365話のうち、どれかひとつでも「好き」と言っていただけるような物語があれば嬉しいです。
よろしければぜひ、感想、メッセージ、叱咤激励、お気に入りになられた物語などあれば、お聞かせいただければ幸いです。
最後までご覧いただき、本当にありがとうございました!
また別の作品でお会いしましょう――!