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318 マダムドラキュラ

 もともと私は普通の人間でした。

 低血圧で太陽が苦手だったのは子供の頃からでしたが、貴族ということもあり、箱入り娘として隠されるように生きてきたのです。


 年頃になったあの日、私は彼と出会いました。

 彼はどこからともなく現れ、私を連れ去ったのです。

 いいえ。私がついていくことを望んだことにもあります。


 一瞬にして落ちた恋は、永遠の愛となった。

 私は彼の血を飲み、私は人間ではなくなったのです。


 彼が人間ではないということは、割とすぐに打ち明けてくれました。

 でも私は、恐怖どころか、彼の魅力に取りつかれていたのです。


 あれから三百年――。私は彼と今も生きています。

 私たちは、永遠の愛を手に入れたということ。

 ああ、今日も人の生き血を追い求めては、私たちは二人だけの世界を生き続けるのです。

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