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275 ふわり
ふわり、という言葉が一番合っているような小さな風が、すれ違いざまに起こった。
ふと振り返ると、OLさんだろうか。僕よりずっと年上だけど、若い女の人の横顔が一瞬見えた。
ふわり、というように、ほんのり香水みたいなスイーツみたいな甘いいい匂いがして、僕の心がきゅうっとなる。
ふわり、ふわり、ふわり……僕の心も、なんだか雲の上へ行くみたいに軽くなって、心地良い感じがした。
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