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274 秋の風音
濡れた風は、やがて乾いた北風になった。
すっかり赤茶色の景色になっていた並木道は、
小さなつむじ風がカラフルな落ち葉を巻き上げる。
そこらじゅうでダンスしているみたいに、並木道はにぎやかになった。
ああ、今年も秋がやってきた。
秋は私を大人にさせる。
少し隙間風の通る心の中を、暖かな枯葉が包み込み、
長い冬を越せるように、秋は私を大人にさせる。
ああ、今年も秋が過ぎてゆく。
音も立てずに、ひっそりと。
私はまたひとつ、大人になる。
濡れた風は、やがて乾いた北風になった。
すっかり赤茶色の景色になっていた並木道は、
小さなつむじ風がカラフルな落ち葉を巻き上げる。
そこらじゅうでダンスしているみたいに、並木道はにぎやかになった。
ああ、今年も秋がやってきた。
秋は私を大人にさせる。
少し隙間風の通る心の中を、暖かな枯葉が包み込み、
長い冬を越せるように、秋は私を大人にさせる。
ああ、今年も秋が過ぎてゆく。
音も立てずに、ひっそりと。
私はまたひとつ、大人になる。
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