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241 先生へ

 先生――。

 私の正直な気持ちを打ち明ける時は来るでしょうか。


 「好き」ってただ一言言えば、私は楽になるかもしれませんが、

 その一言を口に出した途端、先生が困った顔をするのが想像出来ます。

 そんな困った顔、私は見たくない。


 でも、先生――。

 どうか教えてください。


 この気持ちのよりどころはどこにあるのでしょうか。

 先生にはもう、すでに将来を誓った人がいるというのに、

 この想いを持つだけで、私は私が許せません。


 だけど、先生――。

 先生ならわかるでしょう?


 この気持ちの名前を。

 こんな気持ちを、先生も感じて乗り越えたことがあるでしょうか。

 こんな想い、もう二度としたくはありません。


 先生――。

 その時が来ました。


 あなたが先生で、私を生徒として見てくれているのなら、

 どうぞその言葉を言ってください。

 私の想いが断ち切れるように、どうか背中を押してください。


 迷惑だ、と。

 さよなら、と。

 何もしてやれない、と。


 そう望んでいるのは私なのに、なぜにこんなに涙が出るのでしょう。

 それはきっと、本心ではないからですね。

 この想いは、あなたにも届いているのですね。


 先生――。

 あなたは優しすぎる。


 先生失格です。

 私は想いを断ち切れずにいます。

 ただただ、あなたのぬくもりだけが忘れられません。

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