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021 ネジの妖精

 ネジの妖精は、今日もネジを巻く。休みはない。


「よいしょ、よいしょ、よいしょ……」

 どこからともなく、別のネジの妖精がやってきた。

「交代の時間よ。休んで」

「ありがとう」

 休みをもらったネジの妖精は、自分の家へ戻っていく。

 その間、別のネジの妖精に出会った。

「おつかれさま。お休みかい?」

「そうだよ。交代の時間さ」

「いいなあ、交代の人がいて。僕はずっと一人でネジ巻き」

「僕は時計のネジ巻きが仕事だもの。交代がいなければ、働き詰めさ。君も休んでいるように見えるけど、お休みの時間かい?」

「僕はずっと休んでる。ヒトのネジ巻きが仕事だからね。僕の好きな時間に働くのさ」

 ヒトのネジ巻きの妖精は、気まぐれな性格のようだ。

 勤勉なネジ巻きの妖精ならば、規則正しいヒトが出来上がるだろう。

 だけど気まぐれなネジ巻きの妖精ならば、ぽけっとしたヒトが出来上がるだろう。


 ネジの妖精は、今日もネジを巻く。休みは――。

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